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学生の自由と大人の責任。政党学生部の発言・活動に議員が介入するのは、言論封殺や圧力なのか問題

日々のこと

こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

ツイッター上で起こったとある論争から、維新学生部に所属するメンバーや関係者から

「学生部の『言論の自由』が侵されているのではないか」
「政治家・議員から学生への、立場を利用した不当な圧力ではないか」

との不満の声・批判が上がっています。

今回の個別事案については、まずは学生部メンバー(学生たち)が内部で話し合うフェーズであると思いますので、細部に深入りは致しません。

ただ義憤に駆られて「アンサー文章を書く」と宣言してしまったので(汗)、上記の記事が表題で提起している

「政党所属の大学生と著名人の応酬に、政治家(議員)が介入する余地があるのか」

という点に絞って、現時点での私の考えを整理しておきます。

なお、この批判記事を執筆したアキさんは非常に優秀な学生であり、強い想いを持って政治を良くするために活動・情報発信をしていることは私もよく知っており、歳は半分ながら心から敬意を持っています。

本記事は私個人の名において記すものですが、この文章・内容を持って所属組織が評価される責任と覚悟を負って執筆するものです。

結論から言えば「ケースバイケースだけど、介入の『余地』はそりゃあるよね」というのが私の考えになります。

どういう時に介入の余地が生じるかというと、

・当該学生の発言が、「党のもの(公式見解)」と受け取られかねない時
・当該学生の発言が、党や仲間たちにとってマイナスの影響が大きいと考えられる時

などです。

前者については、「いち学生の発言が党のものなわけがない」と思われる方もいらっしゃると思いますが、多くの場合でこれを判断するのは受け手側・相手側になります。

もっと言えば、肩書付きで発信することで少なくとも相手や周囲に「これは党の見解ということなんだな、そうなんだな?!」と責められる理由にはなります。

なので、肩書つきで発信する内容にはやはり一定の慎重さが必要であり、そこは組織人としての理解を求めたいところです。

そして党を背負えば、何らかの影響が生じます。だからといってなぜ、議員がしゃしゃり出てくる必要や余地があるのか。

それは発言が党にマイナスの影響を与えた場合、学生にはその責任を背負えないし、背負わせるべきでもないからです。

選挙を控えた議員・候補たちは、「敵を減らし、味方を増やす」ことに日夜注力しています。

数票差で負けるようなことがあったら…あの時、あそこで敵を増やしてなかったら…

そんな結果を招かないように。結果が出た時に、間違っても「誰かのせい」にならないように。

言論は確かに自由。でもそこには責任が伴う。

「責任のとり方」に色々な考えはあっても、学生が組織の看板で活動をしている以上、最後の責任は大人たちが負う。

時に生じる議員の介入は、そういったメッセージ・コミットメントなのだと私は思います。

維新学生局は、藤田あきら学生局長の言う通り、自由にやって失敗もどんどん経験してほしいという理念で運営しています。

でも無礼なのはダメだし、あくまで党の公式見解ではない。守島市議も、そこに明確な線引をしたかったものと思います。

ただ、それが学生たちへの「圧力」「言論封殺」と感じられたのなら、そこは私たちも反省して改善しなければなりません。

もう少し時間をかけるなどの丁寧なプロセスがありえたのか等、学生たちの議論と同時に、私たち議員もまた自省を続けます。

100点満点の組織運営は極めて難しいものですが、私も学生とともに学び、一緒に成長していけるよう精進していく所存です。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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