こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
昨日の夕刊で毎日新聞が突如、
大阪市4分割ならコスト218億円増 都構想実現で特別区の収支悪化も 市試算
https://mainichi.jp/articles/20201026/k00/00m/040/061000c
という記事を報じ、朝日新聞や果てはNHKまで後追い報道をするという事態が発生しました。
しかしながら本件については、
・「市試算」と報じられながら、決裁を経た市の公式見解ではまったくないこと
・財政局の担当者(?)が試算したものは、政令市を4つに分けた場合のものであり、4つの特別区を設置する「都構想」とは無関係な内容であったこと
がほどなくして明らかになりました。
(市財政局提供の資料より抜粋、赤線筆者)
これを「市の公式見解・4つの特別区が設置された場合(大阪都構想)の試算」であるかのように報じた報道機関の責任は極めて重大であり、住民投票の結果を左右しかねない大誤報であると断じざるを得ません。
私の指摘を受けてか、NHKがタイトルを特別区→市分割にひっそりと変更した。しかし謝罪も注釈もなく、内容は相変わらず極めて不正確。天下の公共放送がこんな対応で良いのか?引き続きしっかりとした対応を求めます。 pic.twitter.com/dZdZZa1ShH
— 音喜多 駿【YES!都構想】(参議院議員 / 東京都選出) (@otokita) October 27, 2020
私がその点を指摘したところ、なんとNHKは「しれっとタイトルだけ変更する」という極めて不誠実な対応をとりました。
■
さらには本日夕刻、大阪市も報じられたコスト増をきちんと否定する見解を公式に発表したのですが、
【速報】大阪市財政局・副首都推進局より正式に「218億円コスト増」に対する見解が発表。
「単純に大阪市を4つの政令市に分割する簡略な方式で試算したもので、事務分担など今回の特別区の制度設計の内容に基づいたものではありません。」https://t.co/fDFJNwbhFh
メディアは直ちに訂正を。— 横山ひでゆき????(大阪維新の会・大阪府議会議員) (@yokoyama_hide) October 27, 2020
これに対してもNHKは、「大阪市側が途中で見解を変えた」かのような報じ方をしています。
大阪市コスト試算 制度基づかず(NHK NEWS WEB)
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20201027/2000036578.html
今夜のNHKの報道は大阪市財政局が特別区の費用試算していた見解を変えたという表現。
よって、そもそも市の試算は政令市の分市前提の計算であるため、これも正確な報道ではない。
分市前提の需要額を特別区のコストのように表現したことに対する、ちゃんとした訂正を願う。 pic.twitter.com/pLs5Ty5THQ— 守島 正 (大阪市会議員 衆議院大阪第二選挙区支部長) (@t_morishima0715) October 27, 2020
しかし上記で述べてきた&資料も掲載しているように、市財政局(の一部担当者?)がマスコミに回答・資料提示したのは当初から「政令市を4つに分けた場合」の試算です。
だからこそ、第一報を報じた毎日新聞はタイトルを「大阪市4分割なら~」と回りくどい書き方をしているのでしょう(記事の中身は間違いだらけですが)。
一方でNHKは「特別区でコスト増」と完全に間違ったタイトルで報じ、その後に自分で誤報に気づいたからこそ、タイトルをしれっと後で訂正しているわけです。
にもかかわらず、途中で市が見解を変えたかのような報道はいかがなものでしょうか。住民投票を左右するかもしれない情報を間違って出しておきながら、公共放送としての誠意や矜持はないのでしょうか。
■
本件のついてはメディア報道の問題の他にも、
・市財政局のいち担当者が、決裁を得ずに住民投票の最中に誤解を招く試算を外部に出したこと
・報道前の10月23日の時点で、共産党の山中市議が「218億円」という正確な数字を把握していたこと
など、不可解な点が多々あります。
共産党の山中市議は、報道前の10月23日に行われたテレビ討論会で「218億円」というドンピシャ数字を述べている。「財政に詳しい人」ではなく、行政内部が計算して意図的にリークしていたとすれば大問題。市役所内にも抵抗勢力がいるのか。動画の47:18あたりから確認できます。https://t.co/p3r7C6CDSm https://t.co/WkbRPSPkjD
— 音喜多 駿【YES!都構想】(参議院議員 / 東京都選出) (@otokita) October 27, 2020
この数字は正式な決裁を通したものではないのに、財政局発表と報道。一職員の立場で出したなら、それは単なる都構想反対派、大阪市役所存続派が出した数字に過ぎない。そもそも都構想は大阪市内に政令市や一般市を4つ作るものではない。なんだこの報道は! https://t.co/d3fVwT78WD
— 橋下徹 (@hashimoto_lo) October 27, 2020
再編の対象となる大阪市役所の職員は、もはや住民投票における最大の利害関係者の一人であり、だからこそ情報発信には誰よりも注意を払わなければならない立場のはずです。
この絶妙なタイミングでこうした情報戦争が仕掛けられたことに、深い深い闇を感じます。
大阪都構想の住民投票は、こうした古いしがらみを振り払い、大阪と日本を前にすすめるための改革です。
流石に投票6日前にして酷すぎるデマだったので急ぎで作成。
前提条件が違うのに『都構想のコストだ』と報道するのは悪質です。#コスト218億円増デマに抗議します pic.twitter.com/GFVogHT4JN— n a n i w a s t a t (@naniwastat) October 27, 2020
今回の誤報で受けたダメージは小さくありませんが、残すところ5日間、誠実に事実に基づいた説明を尽くして「賛成」の輪を広げてまいります。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
twitter @otokita
Facebook おときた駿
Instagram @otokitashun
買って応援!
下記リンクから飛んで、Amazonにてお買い物をしてみてください。
発生した収入は、政治活動の充実のために使用させていただきます。
Amazonでお買い物