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安倍総理、現金一律給付には否定的…ならば「貸付」でバラまき、マイナンバーカードで回収せよ?!

日々のこと

こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

本日は18時から安倍総理による記者会見が行われ、懸念されていた「緊急事態宣言」には至らなかったものの、さらなる自粛要請といくつかの経済対策(?)が発表されました。

安倍首相 「リーマン時上回る緊急経済対策 10日程度のうちに」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200328/k10012355581000.html

記者会見の生中継を途中で打ち切ったNHKにものすごく不満はありますが、内容はこちらの記事が一番よくまとまっています。

大きく報じられたように、政府内でくすぶっていた商品券案は封じ込め後の課題として後退し、現金給付を明確にしたことは前進です。

しかしながら、

・一律給付ではなく、何らかの線引(所得制限)を示唆していること
消費税の減税についてはゼロ回答であったこと
・「リーマンショック以上」と言いながら、具体的な財政出動の規模が不明なこと
自粛イベントに対する経済的補填を否定したこと(「別の方法」に言及はあり)

など、残念ながらネガティブな点が目立ちました。

さらに10日程度をかけて緊急経済対策を考案するとのことですが、そこから補正予算案を審議したら執行に至るのは4月中旬~下旬、所得で選別をかける現金給付が手元に行き渡るのは5月…?!

ということになり、とてもではありませんがスピード感が足りません

具体策の実行まで時間がかかるとしても、米国のように財政出動の規模を示したり、これ以上なくわかりやすい「(消費税の)減税」を打ち出すなど、せめてメッセージ性を強化して欲しかったというのが正直なところです。

それにしても、現金給付について「線引き≒所得制限」に固執する理由はいまいちわかりません。

バラマキ批判を恐れているのでしょうし、実際にそれは出てくることは避けられませんが、ターゲットを絞ることで不満が爆発し、社会が分断されるリスクの方が遥かに高いと思います。

そもそも今回のようなケースでは前年の所得に意味はありませんし、所得減少を自己申告させるとしても、どうやってそれを確認をするのか…。

マイナンバー制度が普及してない中で、「必要な人だけ」に絞って現金給付するということは極めて困難(というか不可能)です。

そこでどうしても、どうしても一律の現金給付に抵抗があるというのであれば、すべてを貸付にして無条件バラマキ的に供給し、マイナンバーに紐付けて後ほど把握した所得に応じてその返済を免除・減免するという手段が考えられます。

これで結果として高所得になった方々には事後返済をしてもらって、それ以外の多くの人には実質給付を行うことができます。

とにかく迅速に現金を供給し、返済方法や時期などは後でゆっくり検討すれば良いというわけです。

貸付については既存の生活福祉資金貸付制度」の対象・金額を拡大するだけなので、そこまで難しいオペレーションにはならないと思われます(厚労省管轄なのは心苦しいとこですが…)。

前提としてマイナンバーカードを取得しなければ免除・減免の対象としないことにすれば、ほとんどの人がマイナンバーカードを申請・取得するでしょう。

・迅速な現金給付
・バラマキにならないターゲット選定
・マイナンバーカードの取得促進

という3つの政策目標を達成できる、一石三鳥の手法ではないでしょうか。

とにかく、無駄に商品券を作ったり、選別コストをかけての給付などで打ち手が遅れることは悪手中の悪手です。

個人的には上記の案だけに固執する必要はないと思いますし、検討の結果、一律の現金給付となればそれでも良いかなと思います。

本日の政府方針を受けて、我々としても緊急政策提言第三弾に引き続き「第四弾」を早急に取りまとめて提出し、実際の政治を動かせるよう尽力をして参ります。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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