こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
大臣の資質は問われるべきやけど、大臣の失言を引き出すために政府参考人を認めない他の野党のやり方も政治家の資質に欠けると思う。予算委員会が空転して喜ぶのは他の野党のみ。
北村氏「引き続き真摯に職責」 政府参考人巡り与野党が対立、衆院予算委開会遅れる https://t.co/JqCjD1Pf9O
— 浦野靖人 衆議院議員 (@uranoyasuto) February 10, 2020
私が先日のブログで予想した通り、一部野党の攻撃が北村大臣に襲いかかり、予算委員会は大荒れ…というか学級崩壊状態になりました。
そもそも本日の予算委員会はスタートが1時間ほどずれこみ、いきなり採決(多数決)が行われるという異例の展開。
何を多数決したかといいますと、上記ツイートの記事にあるように「政府参考人」の出席・答弁を認めるかどうかについてです。
国会で行われる各種委員会では、政治家である大臣が答弁する以外に、細かな事実関係や詳細については「政府参考人」として担当官僚が答弁に立つことがあります。
そもそもよくメディアやネットで話題になる「クイズ」のような問題に、政治家が答える必要があるのか疑問ですし、知識問題は官僚が回答すれば良いと言えます。
ところがこの「政府参考人」が出席・答弁するためには、事前に質問者の承諾を得て「登録」をしておく必要があります。
私も何度か委員会で質問をしていますが、事前のレク(意見交換)で「これは参考人答弁でも良いですか?」と先方から打診されたものについては、よほどのことがない限り認めて承諾・登録しています。
答弁に政治的意図が入る質問については、大臣に答弁をお願いしたいと伝えるものの、それでも必ず大臣が受けてくれるとは限らず、参考人が挙手して答えてしまう場合もあります。
なので、噛み合う議論をするよりもとにかく大臣を右往左往させる「絵」が撮りたい、大臣から失言を引き出したい野党は、頑なに参考人の出席・答弁を認めずに大臣のみに対応させようとするわけですね。
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そして本日の予算委員会では、
・大臣のみを責め立てたいので、参考人出席を頑として承諾しない野党
・(不甲斐ない大臣を極力引っ込めて)官僚に答弁させるため、何としても出席させようとする与党
のせめぎ合いで揉めに揉め、本来は参考人出席は全会一致で合意を得るものですが、最後はしびれを切らした与党が採決で押し切ったようです。
しかしその後も案の定、野党の追及に正面から答弁できない北村大臣・代わりに答弁しようとする政府参考人に対して怒号が飛び交い、たびたび委員会の進行が止まる事態に…。
その後に行われた北村大臣に対する質疑は案の定、大臣の失点・失言を狙うために本質からずれた内容になった印象。
— 音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選出) (@otokita) February 10, 2020
大臣答弁は相変わらず不十分であると感じる一方、今日の野党の質問はだいぶ本質から外れたものになっていましたし、委員会の進行を止めてまで大臣に答えさせる議論をしてたかというとまったく疑問です。
やはり建設的な議論を行うためには、適度に政府参考人による答弁は認めつつ、骨太な政策提案を行っていかなければなりません。
マニアックな話題となりましたが、こんな参考人の「登録」是非でも攻防が発生する国会の実態を説明させていただきました。
そりゃ生産性は落ちますわね…。
(何度このコメントをしているかわかりませんが)他山の石としつつ、我々はビジネス野党とは一線を画して国会改革に向けて邁進を続けて参ります。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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