東京から、あたらしくしよう

「表現の自由」と責任と。脅迫犯を検挙し、自由を後退させないための議論・対応を

日々のこと

こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

本件は意見を表明すれば、どちらからも激しく批判される案件だと思うのですが…。

「表現の自由」を一つの核として活動してきた政治家として、ブログでも取り上げないのは不適当だと思いますので、私の考えを改めてまとめておきます。

「不快なイベント」「趣旨には賛同」 慰安婦像の展示中止
https://www.sankei.com/life/news/190803/lif1908030014-n1.html

公金(税金)が支出された展示イベントにおいて、昭和天皇の肖像写真が燃やされ、慰安婦像(平和の少女像)が展示されたことに多くの批判が集まった本件。

Twitterでも述べた通りでありますが、私の立場・意見を改めて先に提示しておきますと、

1.本作品は不愉快極まりないものであり、個人としてはまったく賛同も共感もできない
2.表現の自由は最大限に尊重されるべき。一方で、自由には責任を伴う
3.特に公金が支出されたイベントである以上、議会等でも批判や追及・検証が行われるのは当然
4.しかしながら、それでもなお、違法ではない表現を強制的に排除することには慎重であるべき

というものです。

極めて不快なことであっても、ロバート氏の指摘する通り、一度公金を支出すると決めたイベントからお金を引き上げたり、会期途中で強制的に撤去することは「検閲」になる恐れがあり、慎重であって欲しいと思います。

ただ、「(事後に)議会や政治家が責任追及をしたら、表現の自由が萎縮するからすべきではない」というご意見については、公金が支出されるイベントである以上、全面的に首肯することはできません。

(恐らく行政側の想定を超える)過激な展示内容に対して、ここまで大きな批判・議論が巻き起こったわけですから、どのような理由で公金が支出されることになったのか、コンセプトや承認プロセスが適切だったのかどうか、議会が事後的に検証しなければ、それは完全なサボタージュというものでしょう。

表現に限らず自由には、責任が伴います。

個人的には、ここまで踏み込んだ(特に昭和天皇の動画)作品が展示されるとわかっていたら、さすがに行政側も公金の支出を許可しなかったと思いますし、そもそも私的な個展でやるべき内容だったと思っています。

こうしたこともしっかりと議論・事後検証をして欲しい…と思っていた矢先に、批判を超える「脅迫」が殺到したことを理由とし、展示の中止が決定しました。

当然のことながら、もっとも悪いのは「ガソリンを持ち込む」などの言動で脅迫を行なった人間です。

もはやテロ行為であり、警察や関係機関は脅迫行為を行なった犯人を検挙するために全力を挙げていただきたいと思います。

その上で、何人かの有識者の方々がすでに指摘されている通り、今回の主催者側の対応は極めて悪手だったと言わざるを得ません。

とりわけ昭和天皇の動画については、私個人としては、もはや主催者たちが忌み嫌い規制するべきと主張する「ヘイトスピーチ」と同レベルに不適当な表現だったと思います。

これだけ挑発的な作品を展示すれば、並々ならぬ反響・反発が巻き起こるのは容易に想像できることだったはずです。

あまりに事前準備も覚悟もないままに、極めて不適当な方法で「表現の自由」というものに手を突っ込んでしまったのではないでしょうか。

誰よりも今、主催者自身が痛感していることではあると思いますが、この顛末は我が国の「表現の自由」に対して、大きなマイナスをもたらす可能性が高いでしょう。

ただこのピンチを契機に、表現の自由とはなにか、行政や公金との関わりをどう捉えるかを多くの人が議論し、考え、前に進むためのプロセスにしていくこともできるはずです。

同時に、多くの批判や脅迫に晒されたあいちトリエンナーレスタッフの皆さまの心労に対して、適切なケアが行われることを望むものです。

本件については、引き続き私も注視・調査を続けて参ります。

それでは、また明日。

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おときた駿

音喜多駿/おときたしゅん
参議院議員(東京都選挙区) 35歳
1983年東京都北区生まれ。海城中・高校→早稲田大学政治経済学部を卒業後、モエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、都議会議員に(二期)。 地域政党「あたらしい党」代表。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、政治や都政に関するテレビ出演、著書も多数。35歳、二児の父。日本維新の会から公認を受けた参院選にて初当選、参議院議員に。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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