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バイバイ、都議会。長い間、くそお世話になりました!!!(サンジ風)

日々のこと

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

本日3月31日が、都議会議員の身分がある最終日でした。明日からは正真正銘の無職です(約2年ぶり3度目)。

1.5期で約6年間。政治家としては短いほうだけど、小学校とほぼ同じだけの期間いたわけだから、人生単位では長い時間を過ごした大切な場所。

最終日は思ったより感傷的になったし、びっくりするくらい寂しかったし、ああここから本当に去るんだなあと自分で選んでおいて若干後悔しました。←

最後の一般会計予算案は反対。反対理由は最後に全文を掲載するのと、(二人でやるのは)最終回の「やなチャン!」動画で説明していますので、そちらをご参照ください。

今回の最終日「討論」は正真正銘最後の登壇で、何か気の利いたことを言いたいけれど、あまり個人的なことを会派討論で言えるはずもなく。

あれこれ考えた末、最後に「今後の都議会、都政の発展を祈念しまして、私の最後の討論を終わります!」と発言したら、めっちゃヤジが飛んできた(苦笑)。

この景色を見ながらヤジを浴びるのも最後なんだなーと思うと、また降壇する時にシンミリしてしまったり。

最後に挨拶した小池知事はびっくりするくらい塩対応でしたが、それもまた都議会。

まああんだけ狂犬みたいな行動をしていたらそうだよねと思っていましたが、サプライズが最後に待っていた。

最後の会派総会をやっていたら、なんと一期生都議たちが次々にやってきて花束を…。これには不意をつかれて、本当に感動してしまいした。


(3分30秒あたりから思わぬ展開に…!)

この中のひとり、森沢都議はブログにも書いてくれまして。

先輩から教えていただいたこと(もりさわ恭子ブログ)
https://ameblo.jp/kyokomorisawa/entry-12450357954.html

こんな私でも残せたものがあったのだなーと、しみじみ振り返り。

思えばたった6年間の都議会議員生活の中で、猪瀬元知事の徳洲会事件から始まり、3人の知事と対峙し。

セクハラやじ問題で大立ち回りを繰り広げ、超党派の部活からパージされるほど毛嫌いされ(笑)。

百条委員会に会派構成がガラリと変わる都議会議員選挙と、ありえないくらい濃い時間を過ごさせてもらいました。

摩訶不思議な慣習やパワーバランスが働く都議会の中で、「政治は数だ」と言われる理由も、また時にそうではない「世論の風」で物事が進むこともよくわかりました。

その中で、やはり私が心がけてきて、そして心から良かったと思えるのが「情報発信」

あれだけ閉鎖的だった都議会の中で、賛否はあれど今は多くの議員たちがSNS発信をするようになり、「場外乱闘」を繰り広げている。それが都民の判断材料になり、また新たな議論が生まれる。

こうした土壌が作られただけでも、私がここにいた意味はあったかなと思います。いや、他にもあったと信じたいですが!

今はググったら私のブログばかりが出てくる都政ネタについても、きっと徐々に新しい情報で上書きされていくのでしょう。

ちょっとさみしいけど、でもそうなる日が近い将来に来ることを楽しみにしています。

最後に、御礼を。

まずは何より、会派を組んでいたやながせ都議。一緒の会派をやったのはわずか半年間ですが、6年間の都議会人生の中でもっとも楽しい半年間だったと思います。

中・高・大の先輩にあたり、もともと気心が知れた関係ではありましたが、都議会初となる「会派総会を生中継」という挑戦も、やながせ都議とだからこそ成立したものだと思います。

半年前、トラブって一人になることが決まった際、すぐにお声がけを下さり、しかも半年後に区長選に出る可能性があることについても、快く理解して受け入れていただきました。

大会派・中会派・小会派とすべてを経験してきている先輩から、半年間で沢山学べたことがありました。

本当にありがとうございました!都議会の改革は任せました!

最後の会派総会に飛び込んできてくれた、後輩都議たち。

おじま都議は「七人の侍」として、知事選の頃からずっと懇意にさせてもらいました。統治機構改革にかける熱意は本物だと思っています。ぜひ、都政を正しい方向に導いてください。

新会派「東京みらい」を結成した奥澤都議・森沢都議・斉藤都議。勇気ある決断だったと思います。自分たちが思う「正しい」政治をやるために、染まらずに突き進んでください。

ITなどの先進政策に詳しい鈴木都議・藤井都議とは、いつも新しい政策について意見交換をさせてもらいました。その優れた知見をぜひ政策に反映させていってください。あれ都民ファ幹部に怒られたと思うけど、ゴメン!!

あと密かにこっそり、午前中に部屋に激励にきて下さった両角みのる都議。前期4年間で「議会の基本」を教えて下さったのは両角さんでした。ありがとうございました!ここに書いたことで怒られたらすいません!

他にも、沢山の素敵な先輩都議、同僚都議たちがいました。心より感謝を申し上げます。

そして都庁職員の皆さま。

スキあらば何かをブログに書こうとする、これまで見たこともない私のような都議を相手にするのは、さぞご苦労があったことかと思います。

議論を戦わせたこともあったと思いますが、都民のために職責をまっとうする皆さんの姿勢や、行政職としての知識の深さに本当に勉強させてもらいました。ありがとうございました!

その他、お名前は出していないけれど、本当に沢山の方にお世話になった約6年間でした。

どのような理由であれ、任期半ばでの辞任となったことについては、関係者・支援者の皆さまに心よりお詫びを致します。誠に申し訳ありません。

この決断と、6年間の議会生活と、皆さまの出会いを決して無駄にすることのないよう。

私は前に進み、そして必ずや道を切り開き、笑顔でまた皆さまとお会いしたいと思います。

長い間、くそお世話になりました!!!

忘れない、でも振り返らない。

ありがとう、東京都議会。

さようなら。

■以下、最終討論原稿■

私は維新・あたらしい・無所属の会を代表して、知事提出議案第1号一般会計予算案に反対、その他の議案に賛成。共同提出の議員提出議案第1号に賛成、共産党提出の2号および3号議案に反対の立場から討論を行います。

本定例会では、補正予算の審議から一貫して、知事の築地跡地の活用における「公約違反」「言行不一致」が大きな論点でありました。知事は本定例会での質疑を通じて、常に「基本方針はまったく変わっていない」と強弁されていますが、これを受け入れることは困難です。もし百歩譲って、知事が基本方針を変えていないとしても、結果的にこれだけ多くの人が「誤解」をしたのであれば、それは知事の説明に重大なる問題があったことになり、明確な謝罪が必要ではないでしょうか。

また我が会派は、予算特別委員会において、「築地を守る、豊洲は活かす」という基本方針がどのように策定されたのか、そのプロセスが明らかにされていないことが問題だとし、知事に説明を求めましたが、「既に公開している」との一点張りでありました。これは説明責任を果たそうとしているとは思えず、不誠実なものと判断せざるをえません。こうした答弁は、知事が都知事選・都議選を通じて徹底的に批判してきた「ブラックボックス」そのものであり、「情報公開」を一丁目一番地とする姿勢からも程遠いものであります。

知事は「基本方針は変わっていない」と強弁することで、その面子は保ったかもしれませんが、多くの都民の信頼を失ったということを申し上げてあげねばなりません。「信なくば立たず」政治は信頼なくして成り立つものではありません。

もし、こうした知事の姿勢を認めてしまうならば、議会はチェック機能としての役割を放棄することになり、都民に対する責任を果たすことができないものと考えます。私たちは、知事に都政の白紙委任は致しません。維新・あたらしい・無所属の会は、公約を反故にし、過ちを認めることのない、知事が編成する予算は「信頼」がないものとし、反対をするものです。

一般会計予算案に対するもう一つの大きな反対理由は、肥大化し、改革姿勢が失われた、使い切りの予算編成体質です。実際、築地跡地の有償所管換えを補正予算に計上した理由について、財務局は「東京富裕論を招かないため」などと説明しましたが、こうした発言からも、本予算案においても「東京富裕論を招かない」ために、必要のない支出を、帳尻併せのために、むりくりねじ込んでいるのではないか、との疑念が生じます。

実際、本予算案では、411件の新規事業を盛り込んだと誇っていますが、これらは本当に必要な事業なのか?必要であったとしても、その予算は適正なものなのかどうか?ここが極めて重要なポイントです。

過去の例をみると、LED電球交換事業では、100万個という根拠のない過大な目標を設定したため、初年度には大きな不用額を出し、翌年まで事業を延長しています。我が会派のやながせ都議が委員会質疑でも指摘をした通り、特に、環境関連事業は執行率が軒並み低い状態となっています。さらに建設局に至っては、さまざまな事情があるとはいえ、約6000億円の予算のうち約1000億円を執行することなく減額補正となりました。

こうした自治体は、他に類を見ません。東京富裕論を招かないために、過剰な予算を計上し、年度末には莫大な不用額を生み出す。これはワイズスペンディングではありません。将来の財政需要に備えて堂々と基金を積む、都債の発行を抑制する、もしくは都民負担を軽くすることに、胸を張って使うべきではないでしょうか。これらは、抜本的に改めるべき体質だと思いますが、質疑を通じて、残念ながら変わる兆しを見ることができませんでした。

こうした一般会計予算案の中でも、とりわけ「旧こどもの城」跡地の土地取得は最悪です。そもそも「旧こどもの城」は、広尾病院の移転先として土地取得をする予定でしたが、小池知事が就任後に「多額の費用面」などを理由に、計画を白紙に戻したものです。ところが、一転して旧こどもの城跡地を購入することになり、しかも、当時買い取っていれば約370億円で済んだ費用が、土地高騰により約600億円で購入する事態になっています。この差額の約230億円は、明らかに都民の損失です。

また、土地を買って何をつくるのかといえば、様々な事業を実施する、いわゆるハコモノ事業の複合施設であり、さらに長期的には周辺の都有地と合わせて一体開発が行われるとのことですが、その具体的な中身は一切、不明であります。とりあえず、お金があるから、いい土地があるから買っておこう、というこの判断は、後世に多大な負担と禍根を残す可能性があります。今回、予算案に計上されているのは、土地取得の金額だけであり、建物のリノベーション費用、そして今後、毎年のランニングコストがかかってきます。私たちは、将来負の遺産を生み出す可能性のある、しかも230億円も増額した土地取得には、断固として反対するものであります。

以上、一般会計予算案への反対する、大きく二つの理由をあげました。一つは、残念ながら知事に対しての「信頼」がないこと。公約を翻し、過ちを認めない姿勢は許容することはできません。二つ目に、東京富裕論と潤沢な税収を背景に、ワイズスペンディングとは呼べない膨張予算案となっていること。

こうした考えから、第1号議案平成31年度一般会計予算に反対することを申し上げ、以下、個別の事案について申し上げます。

児童虐待防止対策について申し上げます。本定例会には都独自の児童虐待防止条例案が提出され、国に先駆けて体罰禁止を明記するなど、積極的な姿勢を評価いたします。一方で、都児童相談所の体制は十分とは言えません。特に、本定例会においても指摘が出た常勤弁護士の配置については、早急に実現することを改めて要望いたします。また、区が独自に設置する児童相談所への協力・権限委譲も重要です。中長期的には、全面的な区児相への機能移管も含めて検討していくことを求めます。また、児童相談所に限らず、都の権限を基礎自治体へと移譲していく統治機構改革も待ったなしです。きたるべき超少子高齢化社会を迎えるにあたり、地域でできることは地域で、民間でできることは民間での原則に則り、広域自治体である東京都のスリム化・抜本的な統治機構改革を進めることを強く望みます。

東京2020大会経費について申し上げます。昨年末に発表された最新予算案は、50億円単位で詳細が不明という、情報公開からかけ離れた状態でありました。特別委員会で様々な指摘が相次いだものの、結局、何ら費用透明化に向けた改善は進んでいるように見えません。開会式の経費も跳ね上がり、予備費が投入されるなど、相変わらず見えないところで大きな金額が動く状態となっています。五輪経費透明化は、知事選・都議選を通じて都民がもっとも期待した公約の一つでありました。引き続き、開催都市として組織委員会に費用や意思決定の透明化を促すとともに、大会関連経費については東京都が率先して一層の情報公開に務めることを求めます。

最後に、都議報酬を据え置く議員提出議案第1号と、議会改革について申し上げます。先の定例会でも申し上げた通り、都職員と連動して議員の手当が上がることは、現在、報酬を2割削減している議会改革と逆行するもので、看過することはできません。議会改革においては、任期も折返しに差し掛かろうとする現在にあっても、秘密会の公開や働き方改革すら実現しておらず、完全に停滞しています。平成も終わるこの時代に、終了時間を定めることすらできないまま深夜まで審議を繰り返し、都議会の常識は世間の常識とかけ離れていく一方です。五輪経費の透明化に並んで、先の都議選で有権者がもっとも期待したことの一つは、情報公開の徹底と議会改革だったはずです。本定例会では、様々な議会慣習が覆されて審議が進行してきましたが、そうであれば、むしろ議会改革こそ多数決を持ってしてでも前に進めるべき、都民とのお約束ではないでしょうか。

情報公開を筆頭とする議会改革を進めることで、都議会はより都民の信託に答える審議ができる、その大きな可能性を秘めているはずです。そして、小池知事が当初に掲げた正しい東京大改革の先にこそ、東京のあるべき姿が見えてくるものと確信をします。平成の次の時代に、あたらしい都議会と都政を創っていく、その改革への賛同を皆さまに呼びかけ、都議会と都政の今後の発展を祈念いたしまして、私の最後の討論を終わります。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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