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都が「全事業所」の全面禁煙に向けて調整中。職員モチベーションを気にする声はあるものの…

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

残念ながら本定例会で国に先駆けた受動喫煙防止条例の制定は見送られてしまったものの、都庁ならびに都が保有する全事業所の全面禁煙を検討していることが小池知事により明らかにされました。

で、上記のTweetで駒崎さんが指摘しているように、「全事業所」をそのまま解釈すれば各種の出張事業所のみならず、首都大学や特別支援学校などもすべて対象となりその影響力はかなりのものになりそうです。

ただ何人かの関係者から仄聞したところによると、やはりこの方針発表も「ほぼ根回しなし」で突然発表されたようで…。

特に、今回東京都としては国(政府)に慮って条例提案を見送りながら、与し易い足元の職員に対しては厳しい締め付けを発表したことで、反発を覚えている方は少なくないように思われます。

また、

「まずは都庁(本庁)から全面禁煙」

だとばかり思っていた職員も多く、果たして本当に「全事業所」で全面禁煙を展開できるのか、ここから知事のリーダーシップや調整力が問われていくことになりそうです。

進め方に心配な点はあるものの、もちろん私は「隗より始めよ」である都庁・都事業所の全面禁煙方針は支持します。

私も以前、外資系の民間企業(LVMHグループ)に務めていた際に、本社内を全面禁煙に切り替えることがありましたので、その例をお示ししていおきたいと思います。

たしかあれは、2011年前後。

本社内のビルに一つだけあった喫煙所を撤去し、屋外喫煙所も作らないと。じゃあ喫煙者はどうするの?というと、

「近所の公園や神社の境内に喫煙所があるので、そこを各自で利用せよ!」

…タバコを吸うためには社外まで歩いて出なければならず、かなり突き放した大胆な全面禁煙策を考案したわけですね。

「社員のモチベーションが毀損される」
「喫煙社員の離席する時間が長くなって、全体としても効率が下がる」

などの反論が噴出し、特にフランス人幹部にも愛煙家がいてかなり調整が難航したようですが(苦笑)、この全面禁煙はトップダウンで実行。

すると、どうなったか。

結論から言えば、まったく影響がないどころか離席はむしろ減り、喫煙者からは

「これを機にタバコはやめた」
「外に行くのが面倒なので、勤務時間中は吸うのをやめた」
「おかげでタバコの本数を減らすことができた」

という声があふれる結果となりました。

加えて、「喫煙所コミュニケーション」という名で行なわれていた不可解な意思決定や謎の情報漏洩が消滅しました。

あれ、非喫煙者から見ると本当に謎だったんですよね…。

もちろんこうした成功例ばかりではないかもしれませんが、都庁および事業所でも同様の効果を生み出すことは十分に可能だと思います。

仮にここでまた、方針を打ち上げながら「全事業所を全面禁煙」が後退することになると、受動喫煙防止の機運をさらに削いでしまうことにもなりかねませんので、知事の手腕に期待して応援するものです。

受動喫煙対策 東京都議会が議会棟を4月から禁煙へ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180215/k10011329581000.html

都議会サイドはすでに、先に行われた議会運営委員会で全面禁煙を決定しています。引き続き、私も自分の立場から受動喫煙防止を働きかけて参ります。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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