こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。
都民ファーストの会をいつも影に日向に応援して下さっている早川先生が、ブログでこんな苦言を呈されていました。
都議選対策講座をやったはずなのに、まだ十分成果が挙がっていないようですね
http://ameblo.jp/gusya-h/entry-12277357280.html
誰が見るかも分からないフェイスブックに、選挙の寄付を募る記事が載っていた。
喉から手が出るくらいにお金が欲しくても本当の支持者以外には絶対にお金の話をしてはいけないのだが、皆さん、金銭的に余裕がないのだろう。
お金の話をしたら大抵の人は引いてしまう、ということが分かっていないようである。
寄付文化がない日本では、まず自ら進んで寄付するような人は一人もいない、ということをどなたかが教えてあげる必要がある。
(上記ブログより一部引用、強調筆者)
確かに、日本人に寄付文化がないのはまったくその通りです。日本の政界ではいまだに「政治資金パーティー(パーティー券)」や「企業団体献金」が政治資金の主流となっています(それがさまざまな癒着や弊害を引き起こしているわけですが…)。
そして、
「選挙に出たいけどお金が無いです、寄付してください!」
と言えば、引いてしまう人がいるのも事実だと思います。
(画像はフリー素材サイト「ぱくたそ」さんから拝借)
しかしそれでもなお、私個人の考えとしては、これから新しく政治に挑戦する人は不特定多数にどんどん寄付を募るべきだと思います。クラウドファンディングなどを利用するのも一つの手です。
下記はまさに4年前、私が個人献金を募るために書いた記事です。
個人献金と民主主義 -オバマを作ったプロセス-
http://otokitashun.com/blog/daily/431/
しかしながら、「献金して政治家を応援する、育てる」という風習は、あまり日本にはありません。例えばアメリカとの比較で調べてみたのですが、
2012年 オバマへの個人献金=約209億円
2012年 日本の政治家全体への個人献金=約35億円
…と、国同士の比較以前に日本の政治家をすべて引っ括めても、オバマ1人への個人献金総額の6分の1程度という状況です。
「お金で物事を解決しない」
というのは美徳とも言えますが、結論からいうと個人献金の風習が根付かなければ、日本の政治を変えることは難しいです。
日本で政治や政治家といえば「しがらみ」「利権」「金に汚い」というイメージがありますが、これは残念ながら半分以上は事実で、特定企業や団体からの金銭的支援で身動きが取れなくなっている政治家は沢山います。
(中略)
あらゆる企業団体から利益提供や人的支援を受けた既存の政治家たちは、その強大なリソースを武器に選挙で敢然と新人候補の前に立ちはだかります。
日本は特に選挙にお金がかかるようになっていますから、しがらみのない新人候補がこうした壁を打ち破るのは非常に困難です。
それどころか、やがて志の清かった新人・若手政治家候補が「まずは勝たなければ話しにならない!」と、企業団体献金に手を染めて結局は古い政治家の仲間入りをしてしまった例は枚挙に暇がありません。
(中略)
話しが少し逸れましたが、こうした状況を改善していくためにはお金のかからない選挙に変えていくのと同時に、
「自分たちが政治家を育て、議会に送り出すのだ!」
という高い民主主義精神を有権者ひとりひとりが持ち、新しい政治家たちに一票を投じる以上の応援をしていかなければならないと思います。
それが政治活動への参加であったり、個人献金であったりするわけです。
日本では政治は「宗教」と同じ位置にカテゴライズされ、人前では話すべきではない、ましてやそこにお金が絡むなんて持っての他!…という段階だと思いますが、やはりこのままでは、国の将来は暗いと思います。
「誰か(官僚や偉い人)が決めてくれる」と思うのではなく、自分たちが政治を、社会を大いに議論し、政治家を育てて、自分たちの国のルールや枠組みを作っていく。
その民主主義の成長の一つの指標になるのが、もしかしたらこの個人献金の金額なのかもしれません。
言いたいことはおおむね、この4年前から変わっていません。
一介のサラリーマンから政界への挑戦を決めた私には、資金の余力は一切ありませんでした。なけなしの貯金も東日本大震災の被災地支援にほとんど投資した直後であり、手元にあるのは少しばかりの退職金のみ。
それでも、選挙や政治活動にはお金がかかるのが現実です。前回の選挙・政治活動では、だいたい700~800万円ほどのお金を使いました。
ブログ更新:ずばり、選挙にはいくらかかるのか? -民主主義のコスト-
http://otokitashun.com/blog/daily/1406/
そのうち実際に、私の場合は幸いなことに、300万円以上の個人献金を集めることができました。その中には、一度もお会いしたことのない、ブログ読者だった方もいます。
もちろん早川先生のおっしゃるように、お金の話は「秘め事」として、懇意な方以外とはしないという美学や方法もあると思います。
しかしながら、こうした不特定多数の、一人ひとりの「想い」を集めて選挙を闘い、中長期的には政治家への寄付文化そのものを日本に根づかせていくというのもまた、新しく政治家を目指す人々の役割ではないでしょうか。
■
「選挙資金も用意できないヤツが、選挙に出るなよ」
という批判も一部であるようですけども、必ずしも自身ですべての資金を賄える必要はなく、寄付やクラウドファンディングで集める「能力」があるのであれば、それも立派な政治家の資質の一つです。
また、寄付というのは「共感」がなければ集まりませんから、告知にあたって自分のバックグラウンドや事情を素直に話すことも、まったく恥ずべきことではないと思います。
都民ファーストの会の公認予定者たちはキャリアも様々で、基本的に特定団体などの組織的支援がない人が多いですから、政治資金に関して他候補に劣るのが実情です。
「新しい政治家を育てる」
「新しい政治文化・寄付文化を根付かせる」
ためにも、ぜひ皆様も応援する政治家に、少額からでも(1000円でも!)寄付という形でご支援をいただけますと幸いです。
少しでも政治家に寄付してみると、政治家がまたグッと身近になりますよ!
※各公認予定者とも、きちんと政治資金団体は設立しております
かくいう私も、もちろん個人献金を受け付けております。
おときた駿への献金のお願い
https://otokitashun.com/contribution/
大口の団体献金よりも、一人ひとりの力を集めて、政治の世界を変えていく。
そんな理想のために、私は不器用でも邁進し、今回の苦しい闘い(資金はない…)も必ず勝ち抜きたいと思います。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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