こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
今日は地方議員とはいえ政治家の一人として、とにかくアメリカ大統領選挙から目の話せない1日でした。
月内にあと7本(!)控えた議会質問の準備をしながら、代わる代わるやってくる都職員の皆さまと「どっちが勝ちますかねえ」「いやあ、トランプが勝ったらびっくりですね!」なんて会話をしつつ…
(画像は日経新聞特設サイトより)
結果はご案内の通り、大方の予想を覆してのトランプ氏勝利。現地に張り付いていた現役選挙プランナーの予測をも覆し、非常に衝撃的な結末となりました。
とはいえ、私自身はトランプ大統領の誕生にそれほどネガティブではありません。
彼の政治家・大統領としての資質に疑問があることは百も承知ですが、自分がアメリカ国民だったら政策、とくに経済政策の一点でトランプに投票したと思われます。
専門家や有識者によって多くの見方があると思いますけども、やはりトランプ勝利の要因は経済政策が明確だったことが最も大きいのではないでしょうか。
ヒラリー・クリントン候補は大企業や大金持ちを批判し、「格差の解消」を叫ぶばかりで、最後まで具体的な経済成長のビジョンを示すことができませんでした。
残念ながら資源の分配をして、「格差」解消を目指すだけでは「貧困」そのものを解決できないことは、歴史が証明しています。ちなみにこの「分配の罠」こそ今まさに、日本の野党≒民進党が陥ってる状態です(ここ、超重要!)。
それを証明するように、「格差解消」「弱者・貧者の味方」を気取ってきた8年間のオバマ民主党政権で、その問題解決の兆しはほとんど見ることができませんでした。
それどころかむしろ、民主党政権が打ち出す政策そのものがある種の「貧困ビジネス」利権になっていることすら、米国民は感じ取っていたのではないでしょうか。
※貧困ビジネス
貧困層をターゲットにしていて、かつ貧困からの脱却に資することなく、貧困を固定化するビジネスのこと
翻って、トランプ氏はどうでしょうか。国内法人税15%と徹底した保護貿易・移民制御政策等によって、自国経済の力強い成長を目指すビジョンは明確でした(そこに世界や他国の犠牲があったとしても…)。
しかしながらこうした「成長の果実」なくして貧困層に分配を行うことはできませんし、全体としての経済成長こそが貧困解決のほぼ唯一の手段です。
終わりの見えない経済停滞と格差の拡大。こうした問題を敏感に感じ取っていた層と、そしてさらなる成長を求める富裕層。どちらからの指示も固めたトランプ氏の勝利は、必然であったのかもしれません。
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他にも色々とありますが、そんなわけで私は世間が言うほどに、トランプ大統領によってアメリカや世界がめちゃくちゃになるとは考えていません。
大統領になれば思想や政策はどうしても中庸に寄ってきますし、そもそもメディアが紹介するようにトランプ氏の政策は破天荒なものばかりではなく、極めて現実的に経済成長や課題解決を目指すものが多くあります。
トランプ氏はこれまでの伝統的な共和党候補のように、必ずしも「小さな政府」を唱える政治家ではないのですが、それでも
「成長→分配によって貧困を解決する」
というアプローチが、日本を含めた世界になんらかのポジティブな影響を及ぼすことを期待したいと思います。
英国のEU離脱といい、時代の転換点を迎えていることに、不安を感じながらもワクワクしますね!
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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