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築地移転の「賛成」「反対」「容認」などの定義が曖昧なまま先行する議論とマスコミ報道

日々のこと

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。

築地市場の豊洲移転問題はめまぐるしい展開を見せていまして、明日(31日)にも知事が延期方針を発表されると言われています。

本日はネット放送の「Abemaプライム」に出演し、延期賛成・反対双方の論客とともに議論を交わしてきましたが、難しいのがそうした主張の「区分け」です。例えば

「築地の現場で働く人たちの8割以上が反対!」

という報道をよく目にしますけども、これは設問の立て方で回答が大きく変わります

「今の築地で改修できれば、残りたいですか?」

というような聞き方をすれば、それは大半の人が「残りたい」と回答するでしょう。ですが、何度も述べてきているように、築地の現地改修は現実的に不可能です。

築地での改修・存続は、事実上不可能?!ここまでの築地・豊洲市場移転問題を振り返って整理してみた
http://otokitashun.com/blog/daily/12366/
※その他の築地移転問題関連の過去ログはコチラから↓
http://otokitashun.com/tag/%E7%AF%89%E5%9C%B0%E7%A7%BB%E8%BB%A2%E5%95%8F%E9%A1%8C/

そして今の築地の老朽化・衛生状況の不備は誰もが認めるところであり、それらを前提に問いを立てれば、「移転やむなし」という賛成派(容認派)の比率が増えていくことになります。

築地仲卸の総代選で8割以上が「豊洲移転延期」派に(池上正樹)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/masakiikegami/20160827-00061568/

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番組でご一緒した池上さんがこうした記事を上梓されていまして、もちろん彼はしっかりとした取材に基づいて書かれているわけですけど、この中で延期派が「8割」という根拠は、移転反対を強く訴える三浦氏という方の「推計」です。

都の方にも確認しましたが、公的に賛成・反対と数を取ったデータはありませんし、それこそ移転賛成の立場である仲卸業者・生田よしかつさんによれば

「そんなに反対派ばっかりじゃないし、『アンケート調査によると反対派が多い』という人もいるけど、俺はそんなアンケート答えたことがない

ということになります。

現場は反対が多い、少ないというのはまさに「水掛け論」になる恐れがあり、この点にフォーカスして議論を進めていくのは、さらなる混乱を招くだけと言えるでしょう。

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スタジオ出演が終わった後は、生田よしかつさんとプチ打ち上げ。なぜかすっかり「移転賛成派(容認派)」の論客扱いになってしまった二人という(苦笑)。

仲卸ビジネスの苦況や、水産業界における「補助金漬け」の問題点、東京都の舟運の可能性など議論は多岐に渡り、非常に濃密な時間を過ごすことができました。

移転が延期ということになれば、また「現場」からは様々な意見が噴出してくると思います。もちろん生田さんだけではなく、異なる立場の方々の声を幅広く集めながら、せっかくできた猶予期間に豊洲新市場の問題点を最小化できるよう、私も尽力していきたいと思います。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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