こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
公用車の件でフジテレビに取材を受けまして、夕方のニュースで流れたようです。
こんなことばかりで露出している場合じゃないのですが…(苦笑)
(突然の取材だったので、スーツすら着てなかったわたし。危機管理能力ェ…)
昨日の職員の対応につきましては政策企画局の総務課長から今朝方、
釈明(言い訳?)の説明がありましたけども、職員を攻撃することが目的ではないので、
そちらの件はとりあえずもういいです。
ネット上でも海外出張の話題から引き続き、大きな反響をいただいておりまして、
いくつかにお答えしながら現状を整理していきたいと思います。
Q.なぜ猪瀬さんはクビになったのに、舛添さんはできないの?
簡単にいえば、舛添知事は法令違反は一つも起こしていないからです。
報道されている金額は似たようなものですが、公職選挙法違反を犯した猪瀬前知事とは
決定的にこの点が違います。
高額出張費も規定の通りですし、上限を超えている宿泊費も
人事委員会から特例措置をもらうことで合法的に乗り切っています。
公用車に関しても、公務からの送り迎えであれば問題ないとされており、
残念ながら条例違反には当たりません。
(乗用車の使用時間)
第八条 乗用車(次条の規定により専用する乗用車を除く。)の使用時間は、通常の出勤時限から通常の退庁時限までとする。ただし、公務遂行のためこれによりがたい特別の理由があると認められる場合については、この限りでない。(専用車の決定及び管理)
第九条 次に掲げる者は、乗用車を専用するものとする。
一 知事、副知事及び教育長
「東京都自動車の管理等に関する規則」より
http://www.reiki.metro.tokyo.jp/reiki_honbun/ag10106481.html
Q.都議会はなぜ、こうした件で舛添知事を止められないの?
知事の予算執行すべてに、議会の議決が必要なわけではありません。
むしろ議会の議決が必要な案件は、非常に高額なものに限られています。
一度承認された予算の中であれば、知事や執行機関は
ほぼフリーハンドで予算執行をすることができます。
議会はこれに対して疑義がある場合、「質問」という形で議会で取り上げます。
ですが、現在のような閉会中ですと、公式には動けることは限られています。
Q.法令違反してなければ、知事は何をしても許されるの?
いいえ、そんなことは絶対にありません。
「道義的な問題がある」というやつです。道義的な問題で世論が高まり、
職を辞した例も枚挙にいとまがありません。
確かに知事などの場合、公用車の利用規定で細かなものを求めずに、
裁量に任せるということの意味は一定のところ理解できます。
しかしだからこそ、為政者としての自制が求められることは当然の前提です。
任されているから何をしても良い、などということが許されれば、
何もかもがんじがらめに規定しなければならないでしょう。
東京都知事が毎週末を都外の別荘で過ごし、
それを公用車に送り迎えさせることなど到底、
都民の理解を超えたところにあります。
「都民のために頭をリフレッシュしている」
「(都内の)奥多摩にいるより早く都庁に来られる」
「副知事がいるので、危機管理もまったく問題がない」
と力強く言い切る舛添知事の言葉に、何人の人が納得できるでしょうか。
少なくとも、そんなに堂々と言い切って良いことではないはずです。
「じゃあ、副知事がいれば知事なんていらないんじゃ…?」
と、多くの都民が感じたことではないでしょうか。
■
本件も6月の議会に向けて追及の材料を揃えていくわけですが、
担当局の方には
「知事専用車の年間費用の算出」
「前知事・前々知事とのコスト比較」
などの提出を求めているところです。
条例違反ではなく「都民のため」に働いていると主張されておりますから、
かかっているコストと働きを定量的に比較しなければなりませんから。
まあ、前知事も前々知事も、コスト高そうだけど…(ボソッ)
一度このように権力者が暴走してしまうと、
高額な議会案件以外ではなかなか抑止できないというのが実情です。
ただ余談ですが、ことこの公用車の件については、
都議会の大政党(大会派)はほとんど追求できないような気もしています。
都議会も23台の公用車を所有しておりまして、
その議員たちの使い方にも、悪いうわさがたくさんありまして…
エビデンスを持っているわけではないので、なんとも言えないところですけど。
公用車の存在そのものを全否定したくはないのですが、
絶対にこういうことになるから、反対せざるを得ないんですよね。
ちなみに私は当選以来、一度も公用車を使ったことはありません。
どうして権力者というのはこう、わかりやすく腐敗するんでしょうか。
そしてそういう人たちほど、強固な組織に恵まれて選挙が強いというね。。
絶望しそうになるときもあるけれど、
わたしは都民の良識と民主主義を信じているから、
ここで引き下がるわけには行きません。
最後に政治や議会を動かすのは、繰り返しになりますが都民の声と力です。
微力ながら議会からも全力で集中砲火します。
ご支援をいただければ幸いです。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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