みなさま、大変お久しぶりでございます。
先だっての衆議院選挙ではとある候補者のお手伝いをしており、
がっつり選挙をしていたらすっかり更新が滞ってしまいました。。
申し訳ございません。
選挙が終わってから2週間ちょっとが経ち恐縮ですが、
ここで自分なりに今回の選挙の総括をしておきたいと思います。
今回の選挙結果については、
【勝ち組】
自民党、公明党
【まあまあ組】
日本維新の会、みんなの党
【負け組】
民主党
【ド惨敗組】
日本未来の党
【正常運行】
共産党、社民党
ざっくりこんな風に分けられるのではないかと思います。
民主党、未来の党はもう少し議席を残すかと思っていましたが、
概ね自分の予想 & 世論調査通りの結果になった具合です。
自民党の圧勝については多くのメディアや識者が
「決して自民党が支持されたわけではなく、消極的な支持だった!」
とわめいており、まあそうなんだろうとも思いますけど、
この圧勝には大きく2つの要因があったと思ってます。
■
1.対抗勢力が、争点作りに失敗した
まず今回の選挙は、「政権交代」というわかりやすい構図があった前回と比べて
圧倒的に争点や対立軸がわかりにくい選挙になってしまったと思います。
「脱原発」
という言葉はかしましく世間を飛び交っておりましたが、
12日間、毎日長時間街頭に立って有権者の反応を見てきた経験から言っても、
今回の選挙で原発問題への関心は非常に低いと感じました(少なくとも都心では)。
にも関わらず、第三極といわれる自民党の対抗勢力たちは
「30年代には原発ゼロだ」
「いや、20年代だ!」「即時ゼロだ!」
「脱原発ではなく、卒原発だ!」
などと不毛な脱原発競争を繰り広げ、
これに愛想を尽かした有権者が自民党に流れた、
という部分は非常に大きかったと思います。
野田元総理がしかけたTPPや、増税なども大きな争点には結局ならず、
終盤には完全に
「政権運営能力」
とでも言うような、総合力勝負の様相をなしていました。
これでは、自民党に勝てないのは明白です。
原発批判、バラマキ批判に終始し、明確は争点を作り出せなかった。
対抗勢力たちはこの点を反省するべきでしょう。
2.いわゆる「第三極」の離合集散がひどすぎた
個人的には、ほんとにこっちに腹が立っているんですけどね。
今回、代表的な第三極として
「みんなの党」「維新の会」「未来の党」
が乱立し、多くの選挙区で潰しあいを演じました。
「脱原発」「反自民(既得権)」を争点にしようとしているのに、
同じ主張をしている候補者を小選挙区に乱立させて、一体なにをやってるんでしょうか。
小選挙区では、当選者が一人です。
複数人が当選する中選挙区制であれば似た立場の候補者が
立候補するのもありえますが、小選挙区ではまったくのナンセンスです。
特にみんなの党と維新の会は当初、東西で立候補者をすみ分けるはずでしたが、
維新と石原慎太郎氏(太陽の党)との突然の合併により、首都圏の多くの選挙区で
候補者が競合することになり、それらはすべて惨敗しました。
選挙直前に小沢さんが主導で作った未来の党も、
古い政治家が「原発」という争点を弄んだ印象を有権者に与え、
第三極離れを加速させた一因になったと、個人的には感じています。
「投票率が低い!有権者の意識が低いのが悪い!」
「偏向報道ばかりするマスコミが政治離れを作っている!」
などのお決まりの批判も相変わらず見られますが、今回に限っていえば
これだけ古い政治家たちが私利私欲でゴタゴタやってれば、
そりゃ棄権か自民党を選択するよ、という感じです。
■
というわけで、個人的な結論を乱暴にまとめると
今回の自民党大勝の立役者は石原さんと小沢さんです。
あなた方が争点をぼかし(石原さんがいきなり憲法論議をしたり…)、
有権者の信頼を裏切ってくれたおかげで自民党は
安定政権を確立することができる見込みです。
本当にありがとうございました。
あ、もう1つちなみに言うと維新の会は、あれほど石原系の候補者を
第三極同士の競合承知で首都圏に後から後から大量に出してきたにも関わらず、
石原ジュニア2人が立候補していた東京3区、8区には維新の会の候補者を擁立していません。
とても不思議ですねぇぇ。
どうしてでしょうか?自民党倒して改革政権作るんじゃなかったの?
未来の党の方はといえば案の定、というか予想よりはるかに早く
崩壊が始まって国会議員は阿部さんただ一人になる見込みだそうです。
日本未来の党:分裂へ 発足1カ月、嘉田代表が表明
http://mainichi.jp/select/news/20121227ddm002010126000c.html
お願いだからギャグだと言っていただきたいくらいの展開です。
こうした有権者を馬鹿にした行動に、僕は心から腹が立っています。
維新の会も、橋下さんと石原さんがどうなることやらで、早晩分裂すると思います。
とまあ、こんなひどい政治家がかき回した政党を誰も支持せず、
自民党が圧勝したというのは、ある意味有権者がマトモな判断をしたのではないかと、無理やり前向きに結果を捉えている次第であります。
上記のようなどうしようもない政党に振り回されて、
ブレずに一貫した政策を主張してきた党も一緒に埋没してしまったのは
はなはだ残念ではありますが、とにもかくにも結果が落ち着いた今回の総選挙。
このわれわれ国民の選択が誤った方向にいかないことと、
自民党大勝の功労者たる大物政治家お二人の一刻も早い
政界からのご退場を心の底から願うばかりです。はい。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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