9月は満足にコラム回数が更新できないうちに終わってしまいました…
なので、ライトな思いつきでも良いから、更新回数を充実させることに今月は挑戦します!(キリッ)
さて、先日は政治に関心のある仲間たちでモーニング勉強会を開き、
「日本中枢の崩壊」(古賀茂明)を輪読して語り合ったのですが。
日本の論点、問題点が沢山ある中で、
「福祉政策と経済政策がごっちゃになる」
ということが挙げられます。
どういうことかというと、具体的にはやはり雇用です。
日本は「資本主義ではない」と言われますが、
それが『護送船団方式』とも言われる国による産業の保護です。
護送船団方式で産業を守るのも、業界や時代によっては必要な時もありますが、
最近では「潰した方がいいのに企業(や業界)を延命させる」というケースが目立ちます。
その最たるが、原発問題を起こした東電ですが…。
ここにはいつもながら既得権益にしがみつく官僚や政治家という構図もありますが、
会社の存続がダイレクトに雇用・生活という社会保障につながっている側面が大きい。
環境が違いすぎるのにあまり例に出すのは好きではないのですが、
フィンランドなどの北欧では、どんな大企業であっても経営が立ち行かなくなれば潰すそうです。
時代に合わない古い企業が退場し、新しいベンチャーが生まれる…こうして国の産業は育って行きます。
ところが日本では、ちょっと大きい企業になるとなかなか潰さない。
特定業界では中小企業でも、何かと理由をつけて補助金を出して延命させます。
なぜなら、その企業がなくなると失業者が一気に溢れ、その雇用を吸収する十分なシステムがないからです。
福祉が充実している北欧を引き合いに出したのは、この点の違いを示すため。
そうした国では失業者に対する福祉が充実していますし、
そこから新しい企業に就職するシステムもある程度整っています。
ところが日本では、失業者に対する「セーフティーネット」が十分ではありません。
失業保険や生活保護などの対策は必要最小限ですし、何より一度倒産によって職を失った人が
また同じくらいの条件で再就職するのが極めて難しいという現実があります。
ゆえに、国としては失業者に対する「雇用の確保」「生活保護」といった福祉的な政策が、
「どういった企業を育てていきたいか」「どの産業を成長させ、引いては国の生産効率を上げていくか」
という経済政策に絡んできてしまうため、思い切った経済政策(規制緩和や自由競争など)が打てなくなっています。
昨今話題の増税を防ぐためには、経済成長をして税収を増やすしかありません。
しかし、そのために大胆な経済政策を取るために、福祉政策が足を引っ張っている…
こうした「足かせ」を外さない限り、資本主義グローバリズムのこれからの世界で
日本が成長してくのは極めて難しいと言わざる得ないでしょう。
じゃーどうしよう??
北欧のように福祉政策を充実させる?
いや、それには財源がまったくありませんし、何より実施まで膨大な時間がかかるでしょう。
(その頃には日本はとっくに財政破綻して消滅していると思います)
比較的すぐにできる解決策としては、やはり「解雇規制の撤廃(労働史上の流動化)」です。
(あくまで「比較的」ですが…やらなきゃ日本は沈没しますからね!)
企業が潰れたりとある産業が衰退しても、技術や経験のある人間は別の仕事を見つけられる…
そうした状態が確保できれば、わざわざゾンビ企業を生き残らせる理由はなくなるはずです。
そのためには、過剰に守られた現在の雇用基準を見直すこと。
特に若者は、雇用が流動化した方が圧倒的にチャンスが広がります。
規制を緩和し、競争をドライブできる若い政治家を、どんどん国政に送り込んでいきましょう!
ではではー。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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