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「所得税増税」を許すな!

政治コラム

政府15年度めどに消費税5%上げ、所得税増税も 政府検討

http://www.sankeibiz.jp/macro/news/110527/mca1105270504006-n1.htm

今朝の日経朝刊にも、膨らむ社会保障費をカバーする財源として
「所得税の最高税率引き上げを検討」という記事が掲載されていました。

冗談じゃない!と、我々若者世代、現役世代は声を大にしなければなりません。

以前の記事に書いたように、僕は消費税の増税に賛成です。
すべての世代から幅広く、平等に税を徴収できるからです。
対して所得税と、そして法人税の増税には断固として反対します。

理由は単純です(あえて単純化します)。
所得税は働いて所得を得ている層、
つまり現役世代にのみ負担がかかる税金だからです。

定年を迎えて所得がなくなった方々に、当然所得税は発生しません。
また、現役世代が働き勤めている会社(法人)から徴収する法人税も、
間接的には労働現役世代にのみ負荷をかける税制度と言えます。

社会保障費(≒老人世代の福祉)のために、現役世代の負担のみが増える。
稼いだお金は税金で持って行かれ、働いたものが報われる制度からかけ離れていく…

そんな社会が、活性化し成長していくでしょうか。僕にはそうは思えません。
所得税や法人税が高い国からは、賢い高所得者は成長企業は逃げ出していきます。

確かに、高齢者福祉は大事です。
「何もない状態から今の日本を作ってきた我々から、年金を奪うのか!」
という年配の方々の気持ちも、わからなくはありません。

しかしそれは「若者世代にのみ負荷をかける」ことを正当化しません。
まず真っ先に行うべきは

・年金支給額の減額、支給年齢の引き上げ
・相続税の増税

この2点でしょう。
どちらも現実的で、理論的には即時行える施策です。

「資源の再分配」をうたって所得税の最高税率UPを正当化するのならば、
一定以上の資産を所有する高齢者の年金支給額の減額が、なぜできないのでしょう?
(素案には上がっていますが、対象はごく限られており効果は薄いです)

また相続税は、そもそも裕福な方にかかるというその性質上、
もっとも資源の再配分に適した税制です。生前贈与に減税要素をつければ、
若者への資産譲渡を加速できるかもしれません。改善の余地が大いにある制度です。

こうした議論を置き去りに、「老後も安心して暮らせる社会」「そのための財源」と言うのは
若者世代を犠牲にした完全なる欺瞞です。

政治家が有権者の顔色を伺い
票田である高齢者に配慮し続け、負債を将来世代に先送りする…

そんな負のスパイラルを断ち切るには、なんども言うように
我々若者世代がプレゼンスを高めていくしかないのです。

内閣不信任案から大連立構想と、政争に励む永田町から
有権者が目を背けたくなる気持ちもわからなくもありませんが、
黙っていたら損をする(ツケを回される)のが我々の宿命。

こうした税制に対して、各議員や政党がどういうスタンスを取っているのか。
しっかりと注力して、目先の利益を追って国を滅ぼす議員たちには
次回の選挙で結果を突きつけて差し上げましょうね!(もちろん、選挙にいこうね!)

それではー。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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