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4月から都議会議員の給料が下がります。月額102万2千円→102万円(△2,000円)

都議会の話

本日で東京都議会第一回定例会が終了しました。
約13兆円の予算案と131の議案が審議され、我々みんなの党Tokyoは
全予算案に賛成、第44号議案にのみ反対の立場から塩村都議が討論を行いました。

shiomura

我々が反対した第44号議案とは、

「東京都議会議員の議員報酬、費用弁償及び
 期末手当に関する条例の一部を改正する条例」

です。
条例名がやたら長いんですが、基本的にすべてこんなレベルです…。

これは昨年末に公務員(東京都職員)の給与が人事委員会勧告に基づき
0.2%引き下げられたことを受けて、特別公務員である都議会議員の給料(議員報酬)も
その相当額を下げるために提出された条例案です。

具体的には、以下のように改定されます。

議長:  月額1,271,000円 → 月額1,268,000円(△3,000円)
副議長: 月額1,147,000円 → 月額1,145,000円(△2,000円)
委員長: 月額1,059,000円 → 月額1,057,000円(△2,000円)
副委員長:月額1,040,000円 → 月額1,038,000円(△2,000円)
議員:  月額1,022,000円 → 月額1,020,000円(△2,000円)

というわけで議長は3,000円、他の議員たちは2,000円の減額になります。
東京都職員同様、おおむね0.2%減となる数値です。

参考:都議会議員の給料、すべて見せます!
http://otokitashun.com/blog/togikai/1321/

我々はこの条例案に反対の立場をとったのですが、もちろん

「俺の稼いだ虎の子の2,000円を渡せるか、コンチクショー!」

というわけではなく、下げ幅が小さすぎるのではないかというのが
今回あえて反対の立場を取った理由です。我々は結党当時から

「増税の前に、まず議員や公務員が身を切るべきだ」

と主張し、選挙でもそれをアジェンダ(公約)に掲げて議席をいただきました。
4月から消費増税を控えて、国民・都民の皆さまに大きな負担をお願いする以上、
我々議員たちはより率先して痛みを取るべきではないか、というスタンスになります。

このような問題提起をさせていただいた理由の一つに、
そもそも地方議員の議員報酬には明確な根拠がない点が挙げられます。

国会議員の給与(歳費)は、法律附則で
「政務次官の俸給月額に相当する金額」と明確に定められています。

政務次官とは官僚機構の頂点ですから、国会議員に対しては
「官僚のトップよりも高いおカネを払うべし」という
ある種の明快な哲学とその取り決めがあるわけです。

ところが地方議員の場合、各自治体が地方自治法によって
それぞれ個別に(好き勝手に)定めるのみで、その数字に
明確な根拠となる哲学やロジックが存在しません。

こうした根拠レスな状態が市民の不信を喚起し、
「政治家の給料は高すぎる!」「いや、低すぎるくらいだ!」
という終わりなき論争を引き起こす要因の一つではないでしょうか。

政治家・議員の報酬の最適値を図るのは、極めて難しいものがあります。
私自身、何度か書いている通りサラリーマン時代より自由に使えるお金は
減っていますから、決して高額所得者であるとは思いません。

とはいえ、非正規で働く人などよりは遥かに高額の手取りをいただいているわけで、
これを高いか安いかというのは、人々が政治家に求める役割によって大きく異なります。

さらに、政治家の「成果」「アウトプット」が極めてわかりづらいのも、
給与の最適値を判断するのを困難にする要因の一つです。

政治家なんて名誉職なんだから給料なんていらないという考えがある一方で、
それなりの報酬を与えなければ優秀な人材が集まらない、
金持ちばかりの世襲になるという懸念にも理があります。

そんな中、

「給与公開するのはいいけど、それなら自分で考える最適金額を提示しろ!」

という指定を何名かの方にいただいています。
そこで私としては諸々の論点をすべてマージし、政治家の役割と成果、
諸外国との比較などを含めた研究調査を進めているところです。

議会のない4月・5月中にはなんらかの形で調査結果を
アウトプットできると思いますので、そちらをしばしお待ちいただければ幸いです。

何はともあれ、これにて花の第一定例会も終了!
政治の世界の恐ろしさを改めて知る日々ではありますが、
しばしの休息ということで、これより会派メンバーでささやかな打ち上げに行って参ります。

閉会中も毎日ブログ更新を目指して頑張ります!
それでは、また明日。(4月から2000円食費を削らなければ…ボソッ)

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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