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都の受動喫煙防止対策の遅れに、五輪費用負担問題…迷走の原因はここにあった!【都議会一般質問】

都議会の話

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

本日は朝の駅頭の後、昨晩都民ファーストの会代表に就任された小池百合子知事とともに、各会派のあいさつ周りからスタートしました。

交渉会派を中心にぐるりと回った後、最後に記念撮影。

現職都議5名に加えて、幹事長補佐の前都議を入れてもまだまだ少数勢力ですが、一ヶ月後には都議会の一大勢力となりたいところですね^^

さて、都議会定例会は二日目に突入。代表質問および一般質問が行われました。

通常は代表質問1日+一般質問1日なのですが、都議選前で日程が限られていることもあり、任期最後の定例会では質問日は1日のみとなっています。

持ち時間も短く、5人会派の都民ファーストの会に与えられた時間はわずか5分(!)でしたが、

●受動喫煙防止対策について
●東京オリンピック・パラリンピックの費用負担問題について

について、小池百合子知事に対して質問を行いました。

質問内容は最後に全文を掲載しておきますが、従前から私がブログで主張していることをまとめたものです。

参考:
喫煙に甘~い都議会自民党では、禁煙条例制定は不可能。受動喫煙防止対策は、都議選の重要争点になりえる

http://otokitashun.com/blog/daily/15090/
「議会に説明がない!」の批判はあたらない?小池百合子知事、委員会招致に応じて出席へ
http://otokitashun.com/blog/daily/15276/

 

こちらから動画でも確認できますが、とにかく都議会自民党からのヤジの量がすごかった!文字通り、蜂の巣をつついたような大騒ぎに。

まあ、人権侵害のような発言は(多分)なかったので、これも議会の華ということで良かった…のか?!

議場の雰囲気も、すっかり戦闘モード。きたるべき都議選に向けて、争点がまた一つ明確になったと思います。

そして本会議終了後は、最後の百条委員会。委員会としてまとめあげた、最終報告書が議決されました。

公明党の谷村委員長の元、事務局の努力もあって、非常に明瞭かつ的確な報告書ができあがったと思います。いや、とてもわかりやすく、読みやすい報告書です。

ネットに掲載されたら皆さまにもまたお知らせ致しますが、あの膨大な内容をまとめて作成に尽力された事務局の皆さま、本当にお疲れ様でした。

入札や口利きの疑惑にまで調査が及ばなかったことは大変残念ではありますけども、これは来期以降の都議会の課題として、しっかりと問題意識を継承していきたいと思います。

週末を挟んで、委員会質疑が続きます。残り任期も本当にあとわずか。最後まで職責をまっとうしていく所存です。

それでは、また明日。

■以下、質問全文(答弁骨子付)■

初めに、受動喫煙防止対策についてお伺いいたします。近年のオリンピック・パラリンピックの開催都市は、すべて屋内禁煙・罰則付きの法令が定められている点を指摘するまでもなく、我が国の受動喫煙防止対策は、先進国の中で大きく遅れを取っています。にもかかわらず、国による法整備は遅々として進まず、屋内は原則禁煙にしたい厚労省と、面積などで例外を設けて、規制を骨抜きにしようとする抵抗勢力・自民党とのせめぎあいが続いています。その議論の中では、自民党都連所属の国会議員から「がん患者は働かなくていい!」という不規則発言、いわゆるヤジも飛び出るなど、一部の党派や議員の中で、受動喫煙に対する理解の遅れが非常に際立っているところです。

都の対応を振り返ってみると、舛添都政下の平成26年夏、当時の舛添知事が屋内を原則禁煙とした、罰則付きの条例制定に意欲を見せたことがありました。ところがこれに、都議会自民党が強く反発。平成26年9月16日には「東京都の受動喫煙防止対策に関する緊急要望」を提出し、屋内の一律禁煙に明確に反対し、分煙社会を目指すべきとの主張を展開しています。そして、この都議会自民党の緊急要望によって、条例化を目指した舛添元知事の態度は急変。屋内を原則禁煙とする受動喫煙防止対策が、都政において妨げられたことは、紛れもない事実です。

2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、こうした今までの遅れと、国で遅々として進まぬ議論をリードするために、ここ東京都から、積極的な受動喫煙防止対策を進めていかなければならないことは、もはや言うまでもありません。対策の先進国に目を向けてみれば、子どもが同席する車の車内や室内での喫煙にも制限を設けるなど、受動喫煙の被害を最大限に認識し、子ども等の弱者を守る視点での対応が徹底しています。改めて、ここ東京都から受動喫煙防止対策に取り組む、知事のお考えと決意をお伺いいたします。

次に、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会における、費用負担についてお伺いいたします。いま現在、都外で競技を行う場合の、開催自治体の費用負担が課題の一つとなっています。先月末の協議で、立候補ファイルなどで取り決められた原理原則に則って調整を続けていく旨が合意されましたが、そもそもこの混乱の発端は、舛添都政下で競技会場を都外に拡張した際、五輪組織委員会らが費用負担の問題を曖昧なままにしていたことに原因があります。

立候補ファイルでは、仮設費用の負担はすべて組織委員会の負担が原則となっているにもかかわらず、昨年末には一部筋から関係自治体への負担を示唆されたことで、議論が紛糾しました。また最近でも、五輪担当大臣が、都外施設の費用負担が400億円という数字をあげながら、「自治体の皆様の納得できる負担の範囲がおよそ見定まった」と先走った発表を行い、関係自治体から反発を招くという事態が発生しています。一部の人間たちによる政治的な思惑で不正確な情報が錯綜し、混乱を助長している状態は、誠に遺憾であると言わざるを得ません。

こうした状況にもかかわらず、知事のリーダーシップのもと着実に一歩ずつ協議を進め、5月31日の基本的な方向についての合意に至ったことについては、高く評価するものです。また、一部からは協議中の項目について、東京都側の動きが見えなかった、あるいは都議会に十分な報告がなかったとの批判があるようですが、大筋合意の内容に基いてこれから、二元代表制の都議会において活発な議論が進められていくものと理解しています。

そこで、この大筋合意に至るまでに東京都は、事務レベルを含めてどのような調整・協議を行ってきたのか、その詳細をお伺い致します。そして最後に、締結された合意に基づいて今後、大会の責任者として都知事がどのような方向性でリーダーシップを取って行かれるのか、お考えと決意をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。

【知事答弁要旨】

A1.
○昨年発表された「たばこ白書」によると、受動喫煙による年間死亡者数は推定15000人、受動喫煙のある人は、ない人に比べて、肺がんになるリスクが約1.3倍になると言われている。

○また、ぜんそくや乳幼児突然死症候群(SIDS)等、子供に対する健康影響も指摘されている。

○受動喫煙防止対策は、何よりも人の命、人の健康を守るために必要。

○特に、未成年の従業員や妊娠している方、食事をする場所、遊ぶ場所などを自分で選ぶことができない子供たちを望まない受動喫煙から守ることは非常に重要だと思う。

○私は、都民の皆様の健康をしっかりと守るため、また、オリンピック・パラリンピック開催都市の知事としての責任を果たすためにも、今後、様々な場合を想定しながら、受動喫煙防止対策にスピード感を持って取り組み、都独自の条例化も検討していく。

○国に対しても早期に実効性のある法律を制定するよう求めていく。

A2.
◯昨年十二月、関係自治体の首長からの要請を受け、私が提案し設置した作業チームにおいて、大会準備に必要な仮設や輸送といった業務について議論。これを土台としながら、都、国、組織委員会の三者で、役割と経費の分担について調整。

◯私は、その実務的な調整に当たり、更なる経費の圧縮、組織委員会の増収、国の負担の三点の課題を一体的に解決するよう指示。

◯三者での調整が進んだことから、五月十一日の安倍総理との面会で、都の仮設負担を表明するとともに、国に対して負担を要請し、総理から同意。

◯その後、関係自治体との調整状況を踏まえ、丸川大臣に関係自治体等連絡協議会の開催を要請し、三十一日に大枠の合意。

◯今後は、施設整備から大会運営面まで、様々な準備を加速。

◯そのためには、都、組織委員会、国、関係自治体が、緊密に連携しながら、大枠の合意に基づき、その役割と責任を果たしていく必要。

◯開催都市の長として先頭に立ち、スピード感を持って確実に準備。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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