こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
明日は議会最終日ですが、「築地・豊洲市場問題」について今後どのように議会として取り組んでいくかを巡って、本日の議会運営委員会が紛糾しました。
毎度おなじみの説明を、初めての方のために書きますと、議会運営委員会とはエヴァンゲリオンで言うところのゼーレみたいな組織です。
…エヴァを知らない人のために普通に言いますね。
都議会の「本会議」というのは株主総会みたいなもので、予め流れやシナリオはきっちり決められており、ほとんど儀式的に採決などを行う場です。
具体的な駆け引きや論争が行われるのは、その前段となる「議会運営委員会」で、ここで本会議の内容や結末がすべて決められていくことになります。
原則、5名以上の議員を有する大会派でないとメンバーになれないのですが、3人会派の我々は「オブザーバー」として1名の出席が認められています(議決権はなし)。
で、冒頭で述べた通り、明日の本会議では今後「築地・豊洲市場問題」にどのように向き合うかが決定されます。
1.このまま何もせず閉会する
2.中央卸売市場を所管する経済港湾委員会の集中審議を継続する
3.この問題に特化した特別委員会を設立する
4.法的な拘束力を持つ百条委員会を設置する
以上が現実的に取りうる選択肢です。このどれを取るかで議会運営委員会は揉めに揉め、14時半にスタートしたその理事会は休憩をはさみながら断続的に22時過ぎまで続いたわけですね。
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結論としては明日の本会議にて、3番目の「特別委員会」が設置される運びになりそうです。
これについては明日、正式に議決された後に見解を述べたいと思いますが、ここで指摘しておきたいのが議会運営委員会のあり方です。
繰り返し述べた通り、議会運営委員会は紛糾しました。特別委員会や百条委員会の設置を提案した会派に対して、難色を示した会派がいるからそうなるわけですが、ではそうした喧々諤々な議論は見ることができるのでしょうか?
はい、できません。
議会運営委員会そのものこそ「公開」ということになっているものの、こうした議論は非公開の「理事会」で行われています。理事会は傍聴人も(理事ではない議員も!)入れず、議事録も公開されません。
で、本日のタイムスケジュールは以下の通り。
14:30~22:00(約7時間半、休憩含む)→非公開の理事会
22:00~22:15(15分)→公開の議会運営委員会本体
…公開の部分でわかるのは、特別委員会の設置は共産党を除く全会派一致で提案され、可決されたことのみです。
なぜ理事会がそれほど紛糾したのか。特別委員会の設置に難色を示した会派はどこなのか、反対意見を述べた議員は誰なのか。
これらを一切、都民は知ることができません。
「都議会は一部を除いてすべて公開されている。ブラックボックスなどない」
最大会派の議員がよく口にする言葉です。では7時間にも及ぶ会議が非公開で、最後の15分だけ公開されている実態は「一部を除いてすべて公開」と言えるのでしょうか?
「一部だけが公開されており、基本的に意思決定の過程はブラックボックス」
という言い方こそが、都議会をもっともよく表しているのではないかと思います。
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ちなみに舛添問題の際も、もっとも紛糾しターニングポイントになったのは、総務委員会の理事会(非公開)でした。
こうした部分にこそ光が当たるよう、引き続き問題提起を続けていく必要を強く感じるところです。
豊洲の件や本会議の内容については、また明日ご報告致します。それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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