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議会解散→失職も覚悟して臨む。もはや舛添知事は、民主主義システムの「バグ」である

都議会の話

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
昨日の舛添知事の所信表明演説を受けて、議会内でも各会派が協議を重ねており、
刻々と雰囲気が変わっているような状態です。

そんな中、今朝は野党5会派の都議で
テレビ朝日「モーニングショー」に出演しました。

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なかなか5人もいると話し方も難しかったのですけど、
最後に言いたいことも言えて、名前入りでニュース記事にもなりました。
(妻には「熱くなりすぎ!早口!」と怒られましたけど…)

音喜多氏ら5都議、舛添氏追及へ「覚悟を持って臨む」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160602-00000061-sph-ent

番組の中でコメンテーターの玉川徹さんからは、

「都民は野党に何も期待していない」
「覚悟が感じられない、具体的に何をするつもりなのか?」

と辛辣なコメントいただきました。
ズバリ与野党ともに舛添知事追及の動きが鈍いのは、
最終的には議会の解散→失職を恐れているからです。

このまま総務委員会への知事招聘、
百条委員会の設置と続いていくと、どんな展開になるでしょうか。

舛添知事が嘘や虚言を重ねていることは明らかで、
政治家として、いや人としての資質の欠如はどんどん明らかになるでしょう。

一方で、政治資金規正法がザル法ということもあり、
現時点ではまだ舛添知事に法的な責任を問える可能性が低いのは事実です。
ここが猪瀬前知事との最大の違いと言えます。

総務委員会や百条委員会で、
どれだけ舛添知事の道義的責任や虚言・ミスを追及しても、

「完全に私や事務方の手違いだった」
「お詫びして訂正する、今後は繰り返さない」
「仕事をすることで都民への信頼を取り戻したい」

とある種の開き直りを続けられれば、
不支持率が100パーセントになっても知事はその座に居座ることが可能です。

そうなればいよいよ、議会は不信任決議案を提出せざる得ません。
通常の思考をお持ちの知事であれば、潔く辞任をするのが当然ですが、
そこはメンタル最強の舛添知事。議会を解散してくることも十分に考えられるでしょう。

知事を推薦・支持してきた責任を問われたくない、
力を失った知事をコントロールしたいなど、色々な思惑はありますが、
最終的にはこのチキン・ゲームの末路を都議会議員たちはみな恐れているわけです。

ですが、都民の代表者たる都議会議員たちが、
自らの保身のために都民の声を反映しなくなれば本末転倒です。

私は刺し違える覚悟でも、都議会は舛添知事に辞任をつきつけるべきだと思います。
なぜならば舛添知事はすでに、民主主義というシステムの「バグ」になりつつあるからです。

舛添知事の辞任を求める世論は、極めて異例とも言える8割近くにも達しています。
これは政治家としては、活動できる限界値を超えています。

以前の繰り返しになりますが、求心力や信頼こそが政治家を支える権力の源泉であり、
それを失ったものがその座にしがみつけば、社会に停滞・衰退をもたらします。

だからこそ有権者からの信託で選ばれる民主主義下の政治家たちは、
こうした状況になったら自ら身を引くのが「暗黙のルール」だったわけです。

一定の支持率を下回ったら、総理大臣や首長はいったん身を引いて、状況の改善に努める。
それが長年培ってきた、この社会を健全に運営するための「知恵」とも言えます。

ところが舛添知事はご覧のとおり、
こうした秩序を踏みにじる存在になりつつあります。

確かに民主主義の手続きでは、選挙によって出処進退が決まります。
ですがそれはあくまで最低限の縛りであって、法に触れない限り任期中は
何をしても良いなどということがまかり通れば、この社会はあっという間に劣化します。

こうしたシステムの中に発生した「バグ」は、すみやかに取り除かなければいけません。
そしてその役割をいま担っているのが、まさにわれわれ都議会議員たちなのです。

不信任決議案を可決すれば、確かに解散→失職という大きなリスクを背負います。
ですが、自らの瑕疵で議会を解散するような知事を、民主主義社会が活かしておくとは思えません。

報道ではリコールは「事実上不可能」という論調ですが、
私はそんなことはないと思い始めています

舛添知事の辞任を求める世論は約8割。
昨日の見るに堪えない記者会見で、この数値はさらに上がるのではないでしょうか。

総務委員会・百条委員会での追及で適切な説明ができず、
さらに「逆ギレ」のように議会を解散したとすれば、有権者の声が
140万とも言われるリコール署名になる可能性は十分に考えられます

そうなればその時は、失職した私自身が、
リコール署名の先頭に立つことも厭わない覚悟です。

だから我々議会人は、解散を恐れてはいけないのです。
都民の代表者として、

「憲政史上はじめて、リコールされた知事になりますか?身を引きますか?」

と、刺し違える覚悟を舛添知事に突き付けていくのが、
われわれ都議会議員の責務ではないでしょうか。

総務委員会→百条委員会→不信任案提出。
こうした流れを作り出すために、まずは明日、
都議会有志でしっかりと意思表明を出す予定です。

同時に正午前後からは先週に引き続き、
フジテレビ「バイキング」に生出演させていただくことになっています。
議会内外から、できることをすべてやって世論に訴えていきたいと思います。

それでは、また明日。

舛添知事に関する過去記事はこちらから↓
http://otokitashun.com/tag/%E8%88%9B%E6%B7%BB%E7%9F%A5%E4%BA%8B/

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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