こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
熊本ではいまだに、予断を許さない状況が続いています。
改めまして、被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。
さて、東京都として必要な支援を継続していくのは当然のことですが、
昨日今日と都議会ではこんな動きが発生しています。
4月・5月に予定されていた常任委員会(9つある)の視察が、
軒並みすべて中止となることが申し合わせされました。
…何それ??
行き先が熊本近郊ということならわかります。
今週に予定されていた視察も場合によっては、
難しい部分があったのかもしれません。
でも行き先が熊本近郊にまったく関係がなく、
5月中旬に予定されていた視察まですべてこの時点で中止にすることには、
非常に大きな違和感を感じています。
議会局に中止が決定された理事会の内容を聞いても、
「これは震災のため自粛ということですか?」
「自粛という言葉は出てないのですが、訪問先にも負担がかかるということで…」
「でも、被災地にはまったく関係ない場所ばかりですよね?」
「そうなんですが…」
という感じでしたけど、
これって毎年毎年、色々な場所でやっている視察ですよね?
負担をかけに毎回、わざわざ行っていたということでしょうか。
あまりにも、自らの仕事や職責に対するプライドがなさすぎます。
自分たちで自分たちの視察を、
「無意味です!訪問先に負担をかけに、税金使って行ってます!」
と自白するようなものですから。
あるいはビジネスマンが、
「熊本の大震災がいたたまれないので、今日は出社を自粛します!」
とサボっているようなもの。
いや仕事をしてください、と誰もが思うことでしょう。
■
被災情報が入っている状況でオープンカーパレードに参加している知事といい、
このタイミングで自分たちの委員会視察をすべて「自粛」してしまう都議会といい、
どうにも都民感覚とすべてがズレてしまっているようにしか思えません。
ここで国内視察を早々に自粛するくらいなら、
夏に大勢(28名!)で予定されているリオ五輪への都議会視察も、
当然に中止・縮小が検討されるべきだと思います。そうしないと、筋が通らないですから。
多額の出張経費疑惑などでイメージの悪い「議員視察」ですが、
しっかりと行えば都政に反映できることも多い重要な議員活動の一つです。
それを自ら否定するような行為をして、地味な国内視察は見送り、
派手な海外視察ばかりを繰り返すようでは、ますますの誤解を招く一方になります。
ちなみに私の所属する総務委員会の視察は、
5月9日・10日の予定で鹿児島へと向かう予定でした。
桜島の噴火に備えた防災対策などを学びに行く予定で、
このタイミングだからこそ得るものが多かったのではないかと思います。
もちろん場所が九州なので予断は許しませんが、
連休前後のタイミングで実施可否を決断することも充分にできたはずです。
「いや、自粛は英断だ。このタイミングで行くべきではない」
「都民感覚とズレているのはお前の方だ!」
というご意見もあるかもしれません。
こうした決定が都議会で行われたことをまずは共有し、
皆さまからの様々なご意見に耳を傾けていきたいと思います。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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