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「行政・公立=安心安全、民間・私立=なんだかヤバイもの」の誤解に立ち向かう

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
常々申し上げている通り私は「小さな政府」をポリシーとしておりまして、
前所属政党のスローガンの一つはまさに

「民間にできることは民間で」

というものでした。

国も自治体の財政も火の車となっている昨今において、
行政が公民館やら公営住宅やらを運営する必要はまったくないのです。
わかりやすい公営住宅については、以前にもブログで取り上げましたが、

都営住宅の倍率、数百倍。一方、都内の空家は75万戸以上…
http://otokitashun.com/blog/daily/3230/

民間でできることを行政が行い、破格の値段で提供することは
市場原理に悪影響を及ぼす可能性が高いわけですね。

そして何より、行政は民間企業であれば当たり前に行う
「創意工夫・イノベーション」というものが極めて苦手な存在です。

例えば私の地元北区には、「北とぴあ」と呼ばれる公営施設があります。
https://www.city.kita.tokyo.jp/chiikishinko/kurashi/volunteer/shisetsu/hokutopia/hokutopia.html

大小様々なホールや会議室、商業施設などが入った17階建ての複合ビルで、
王子駅から徒歩1分という最高の立地です

とある地元経営者の講演を聞きに行った際、

「北とぴあの運営をうちの会社にまかせてみろ。
 あっという間に来館者も売上も激増してやる

と豪語されておりました。
彼がそのやり方の一例としてあげていたのが、飲食店の活用。

現在の「北とぴあ」最上階の17階にあるのは、
眺めの良い展望スペースと謎の飲食店が一店舗のみ。
しかも、21時半までの営業であっという間に閉まります。

「駅前の一等地で、長めも良い場所の多くを展望スペースにして放置、
 入れる飲食店は一つだけなんてありえない。24時まで営業時間を延長して、
 複数の飲食店を入れて競合させる。これだけで、賑わいはまったく違う

ということを主張されていて、
いやはやまったくおっしゃる通りだと思ったものです。

しかしながら、行政にはこういう発想はありません。
昨年から指定管理制度が導入されて民間の会社が運営を委託されたようですが、
この制度ではあくまで任されるのは決まった「運用」の部分のみ。

行政が持つ資産を有効に活用し、行政をスリム化しながら事業を活性化するためには
「指定管理」ではなく「民間移譲」。これがあらゆる政策のキーワードになります。

※指定管理制度については、過去記事もご参照下さいませ↓
指定管理者制度と「特命指定」
http://otokitashun.com/blog/togikai/1996/

さて、本日の厚生委員会では、東京都が所有・指定管理委託していた
障害者自立支援施設などの福祉施設の民間移譲が協議されました。

東京都では石原都政時代の平成16年から積極的に民間移譲を進め、
福祉作業所など30の施設が民間へと移譲されています。

「市場がある分野であれば、民間移譲をするのもわかるけど、
 福祉分野に民間移譲は馴染まないのでは?」

と思う方は多いかもしれませんし、
共産党さんなどはそうした理由で強く反対しています。

しかしこれは、必ずしも正しくありません。
海外の事例を見れば福祉分野の多くは民間事業者が担っており、
行政と協力をしながら福祉の充実を図っています。

福祉事業の場合、市場だけで運営費をペイすることは難しい場合が多いので、
行政からの補助金がゼロになることはありませんけど、それでも事業者の創意工夫によって、
行政が所有・指定管理していた時代よりもコストカットに成功する例がありますし、
ショートステイや飲食事業展開など、移譲後に新たな施策を展開した例も多く存在します。

民間移譲後もしっかりと行政が連携・監督し、
質の担保が重要となることは言うまでもありませんが、福祉政策が拡大し続ける中で、
民間移譲・民間との連携という道は避けて通ることはできません。

というわけで、今後も積極的・迅速に民間移譲を進めるべし!
という意見を、共産党さんが朗々と反対質疑を行った後に述べさせていただきました。笑

行政・公立=安心安全
民間・私立=なんだかヤバイもの

というイメージは特に、福祉分野において根強く残っておりますが、
必ずしもそうとは限りませんし、保育などの分野でもこの価値観を打ち破り、
しっかりと「受け皿」を拡充していく必要があります。

今後も「民間にできることは民間で」の政策指針の元、
世論の喚起と政策提言を行っていきたいと思います。

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帰り道にふと見上げると、ピンクリボンキャンペーンで
都庁がセクシーになってました。明日も頑張ろう!

明日明後日は飛鳥山をメイン会場として行われる、
「北区区民まつり」の稲門会ブースでお手伝いをしている予定です。
http://www.kanko.city.kita.tokyo.jp/guidemap/event-kuminmaturi.html

私は両日ともに午前中だけの参加となりますが、
ご来場される方はぜひ覗きに来てください^^
似顔絵コーナーの運営をやってます!

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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