正直、ここまで総裁選を追いかけてきて、だんだん興味を失いかけていました。
論点の掘り下げもなく、守りに入った候補が多く、結局「誰がなっても同じでは…?」という空気が濃く漂っていたからです。
そんな中、ひろゆきさんの“ぶっこみ”で一気に場の空気が変わったのは見事でした。
あの独特のテンポと挑発的な質問に、各候補の本音や即興力が試される。
ようやく「討論らしい討論」が見られた気がします。
意外にも“社会保険料”に踏み込んだのは林芳正候補
今回、社会保険料の引き下げに明確に言及したのは意外にも林芳正候補。社会保障制度改革はこの国の最大のアキレス腱であり、真正面から語る勇気を持つ候補は多くありません。
英語も流暢で、国際舞台でも通用するプレゼンスを示していました。
また、最後の「自分以外で総理になってほしい人」という質問。この“無茶ぶり”に、他候補が苦笑いで逃げる中、きちんと答えたのは林候補だけでした。
政治家としての柔軟性と、場の空気を読みながらユーモアを交えられる感性。
こういう“乗れる人”が、実は政権運営に一番必要なのかもしれません。
小泉進次郎候補、「守りの姿勢」で本当に変われるのか?
一方で、大本命の小泉進次郎候補。
ステマ問題で一貫して守勢に徹し、英語も披露せず、討論でも無難に終始。
かつてのような“勢い”や“新しさ”が、今回の総裁選ではあまり感じられませんでした。
もちろん、スキャンダル対応の難しさは理解します。
しかし、攻めるべき場面で守りに入りすぎると、「変われ、自民党」というスローガンそのものが空回りしてしまうのではないか。
ここは一度、原点に立ち返ってほしい。若手のリーダーとして、批判を恐れずにビジョンを語る姿を、もう一度見せてほしいと願います。
総裁選が「本音」と「覚悟」を問う場に戻るために
今回の討論を見ていて改めて思ったのは、政治家に必要なのは、用意された“答弁スクリプト”ではなく、予想外の質問にどう反応し、自分の言葉でどう考えを示すかという「即興力」だということ。
社会保険料、財政、外交、安全保障——どのテーマも、もう「避ける」余裕はありません。
次のリーダーには、痛みを伴う決断を語る覚悟が求められています。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 42歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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