次の世代に希望をつくる

「維新が連立入り?」の報道に思うこと。やはり「第三極」の政治家であり続けたいが…

日々のこと

最近、政界やメディアをにぎわせている「日本維新の会が自民党と連立を組むのではないか」という話題。連日のように憶測が飛び交い、ご心配やご意見をくださる方も多くいらっしゃいます。

この件について、吉村洋文代表は明確に否定していますし、私自身もその判断を全面的に信頼しています。

しかし、それでも党内外に「連立」を模索しようとする勢力が存在するのもまた事実。だからこそ、いまの時点で自分自身の考えをしっかりと述べておきたいと思います。

■ 副首都をバーターにした連立入りには慎重であって欲しい。

たとえば橋下徹元代表がメディア等で「副首都を実現するための連立」という話を煽るように発信していますが、このような“バーター取引”による連立入りには強く疑問を覚えます。

維新は統治機構改革を掲げる政党であり、副首都や大阪都構想の実現はその中核をなす理念であり、私も賛成です。

しかし一方で、直近の選挙で最も強く訴えたのは社会保障制度改革であり、副首都一本で連立に突き進むかのような姿勢は(そう見られるだけでも)支援者に誤解を招き、マイナスに働きます。

■一方で 社会保障制度改革に本気なら…?

では、どんな場合でも連立はありえないのか。私の答えは「慎重に検討すべきだが、例外もありうる」です。
※その際に私の立場がどうなるかは一旦脇においておく。後述。

たとえば、先の選挙で私たちが最重要公約として掲げた「社会保険料の引き下げ」や、持続可能な社会保障制度への抜本改革に、本気で取り組むという条件があるのであれば――。

もし仮に、「厚生労働大臣」といった社会保障改革に直結するポストを提示されるようなことがあれば、政策実現の観点からは魅力的であり、無視はできないかもしれません。

維新が掲げてきた改革を、一歩でも前に進められる現実的チャンスがあるのならば、無条件で「絶対に組まない」と決めつけるのも、また違うとは思います。

■ただ それでも、「連立」の代償は大きい

一方で、連立によって得るものと同時に、失うものも極めて大きい。

関西においては維新の地盤は強固ですが、東京などその他の地域では壊滅的打撃を受ける可能性があります。

維新が掲げてきた「非自民・非共産の第三極」としての存在意義が曖昧になり、連立を組めば、もはや対自民のオルタナティブとは言えなくなる。

私自身はずっとこの「第三極」の一角に身を置き、12年間政治家として活動してきました。その立場は、一朝一夕で捨てられるものではありません。

■ 最後に:信念と現実のはざまで

政治とは、理想と現実のせめぎ合いです。だからこそ、連立という現実的なカードが目の前に提示されたとき、すぐに答えが出せるものではありません。

今後どのような動きがあるか、私としても注視し、折に触れて自分の考えを発信してきたいと思います。

動画でもコメントしました。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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