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現行制度では二大政党制は困難?今回の政治改革のテーマは「政治とカネ」だけではない

日々のこと

こんばんは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。

BS-TBSの「報道1930」に出演してきました。長妻さんと小池さんに囲まれ、VTRで長尺の赤旗特集があったりとなかなかアウェーな雰囲気の中(苦笑)、

「野党共闘して政権交代を目指さないのか?」

ということをたびたび問いかけられました。

また番組内で、イギリスには野党にのみ支給される支援金や、野党が主導して議題を設定できる日があることなどが紹介され、野党を強くして政権交代をする必要性が主張されていました。

イギリスの制度は非常に興味深いですし、常に「反転可能性」を考えて野党を強くしておく公的制度を整えるというのはアリだと思います。

しかし日本ではこうした各論に至る前に、

「本当に『政権交代』を想定した選挙制度をつくりたいのか」
「二大政党制を志向するのか」

ということを問い直さなければならないでしょう。

30年前の自民党の政治大綱の中でも、中選挙区制が厳しく批判され、政権交代が起きやすくなる小選挙区制の導入につながりました。

しかしながら、政治的妥協で比例代表に多くの議席が割かれたことと、強すぎる参議院の権能がそのまま残っていることで、結局のところ日本は小政党が乱立しやすい多党制の領域から出ていません。

今回の裏金事件、「政治とカネ」の問題は、こうした根本的な政治システム・選挙制度とも無関係ではありません。

政権交代が起きづらい・今の政権与党に有利な仕組みが温存されれば、ぬるま湯・馴れ合い・もたれ合いの中で金権政治がはびこってしまうからです。だからこそ、かつての自民党による政治大綱の中でも選挙制度に対する言及があります。

-一方で、この制度(※中選挙区制)における与野党の勢力も永年固定化し、政権交代の可能性を見出しにくくしている。こうした政治における緊張感の喪失は、党内においては派閥の公然化と派閥資金の肥大化をさそい、議会においては政策論議の不在と運営の硬直化をまねくなど、国民の視点でなされるべき政党政治をほんらいの姿から遠ざけている。-(平成5年の自民党「政治大綱」より抜粋)

上記の文章の「この制度」を小選挙区比例代表並立制とすれば、そっくりそのまま現在にも当てはめられる文章・考察です。結局。政治的妥協で導入された小選挙区比例代表並立制は、政権交代を誘発する因子としては十分に機能していないからです。

今般の「政治とカネ」問題に端を発した政治改革の中で、議員定数の大幅削減→比例代表の定数削減を実現し、より我が国の選挙制度を政権交代の緊張感が持てるものへと改変することができるか。

これは非常に大きなテーマであると思いますし、政治資金の問題に留まらず、党内外で広く議論を呼びかけていきたいと考えています。

なお以上も踏まえ(その他もちろん政治信条や政策なども含めて)、現状における小手先の野合・野党共闘はありえません。地に足をつけて、まずは我が党の政治改革案を議論・提示していきます。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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