こんばんは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。
新年度予算案 衆院通過 年度内に成立へ 過去最大の114兆円余り
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230228/k10013993211000.html
本日、衆議院にて新年度予算案が賛成多数で可決されました。
約一ヶ月にわたって衆議院では活発な政策論争が行われたものの、
・予算の規模は膨れ上がる一方、効果の不透明なバラマキ項目が相当程度入っていること
・足りない財源は増税で賄うという増税体質・増税志向が明確であること
・少子化対策や賃上げ・経済対策においても積極的な予算編成や規制改革を行おうとする意思や政策が見られないこと
など政府予算案には問題点が極めて大きく、論争を通じても修正や改善が行われることはありませんでした。
維新は予算委員会では予算の編成替えを求める「組み換え動議」を提出しましたが否決され、本会議では青柳政調会長代行が魂の反対討論を行ったものの、最後は与党の数の力で可決。
採決の際には古風な「牛歩戦術」を行った上、不規則発言をした会派もあったようです。予算案を認めたくないという気持ちはわかりますが、それは自己満足あるいは支援者向けの悪しきパフォーマンス。
あくまで言論(組み換え動議や反対討論)で正々堂々と力を尽くし、決まったことは認めていくべきだと私は思います。
維新が提出した組み換え動議については、最後に全文を掲載しておきます。
政府の軌道修正ができず大変残念ではありますが、これで終わったわけではありません。衆議院の優越により、大きな節目を通過したことは確かですが、参院での議論で政府の方針に影響を与えることは十分にできます。
私自身も3月2日(木)に、参院維新のトップバッターとして予算委員会の質疑に立つ予定です。ぜひご注目いただければ幸いです。
準備があるので、簡潔ながら本日はここまで。それでは、また明日。
■以下、組み換え動議全文■
令和五年度一般会計予算、令和五年度特別会計予算及び令和五年度政府関係機関予算につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議
令和五年二月二十八日
日本維新の会
第一 令和五年度予算の編成替えを求める理由
令和五年度予算三案には次のとおりの問題点があることから、政府は撤回すべきであり、これらの問題点及び次の編成替えの概要を踏まえ予算を改めて編成すべきである。
三十年間成長が停滞している日本の経済成長を再び起こすための十分な戦略性をもった予算付けがなされていない。少子化対策やGXなど看板施策の名を借りた不要不急の弥縫策への支出が多く、既得権へのバラマキ優先の予算積み上げからの転換が図れていない。
歳出規模が増加の一途を辿り、過去最大を更新し続けている。歳出の三割を借金に頼る状態が常態化しているにもかかわらず、税収の自然増分に見合う国債発行削減が行われておらず、今年度から不要になる予算額も過小に見積もられている。
通年で必要となる実予算額に対して、当初予算の規模が小さすぎる。財政法が想定しない規模で補正予算の膨張が今年も予想される。加えて、予備費や基金など本来の財政規律を逸脱した予算措置が既成事実として積み上げられており、無制限に拡大し続けている。
防衛費の増額のためとしながら本来は不必要な増税を打ち出し、国民に負担を求めている一方で、議員の定数削減、歳費削減、調査研究広報滞在費改革等、行政経費の抜本改革等の身を切る改革が停滞しており、予算にも反映されていない。
第二 編成替えの概要
(1) 戦略的な予算付けと更なる歳出削減
これまでの政権運営では他の先進諸国並みの経済成長を起こせなかったことを反省し、前例踏襲主義を改め、経済成長戦略の観点から合理的に必要な予算を厳しく精査すべきである。国会議員の身を切る改革等の行政経費を含め、更なる歳出削減を進めるべきである。
(2) 電気代高騰への対応
世界的なエネルギーコストの上昇により、今年の春と秋に電気料金の大幅値上げが予定されており、その後の値上げも収束の見込みは立っていない。一方で、政府による価格対策が十分でない。政府による追加の電気料金高騰対策を行うべきである。
(3) 少子化対策
異次元の少子化対策と銘打ちながら、日本の将来世代への財政支出は先進諸国の中で最低レベルにある。児童手当の所得制限撤廃等、子ども・子育てへの予算を大幅に増額すべきである。また、教育費の無償化を全国展開するための予算を確保すべきである。
(4) 特定予備費の削減
令和五年度予算においても新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費に四兆円、ウクライナ情勢経済緊急対応予備費に一兆円という巨額の予備費が計上されている。必要な場合は補正予算で対応すべきであり、予備費として計上すべきでない。
以上
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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