こんばんは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。
今日は日銀総裁人事の報道で永田町がてんやわんやの一日でした。
事前の下馬評にまったく上がっていなかった経済学者の植田和男氏が起用されるとのこと。この報道が事実であれば、まさに「サプライズ」ということになります。
私自身も完全にノーマークだったので、植田和男氏の人となりや政策思考については分析を進めているところですが、世論やマスコミ・有識者の受け止めも様々に分かれています。
首相、金融引き締め否定の植田氏に白羽の矢 安倍派への配慮も
https://www.sankei.com/article/20230210-P2P3WOHWK5KVJL6IUEWY3GLQAI/
金融引き締めを否定的で、金融緩和を継続する自民党・安倍派に配慮したという報道もあれば、
日銀新総裁人事方針伝わり円高・ドル安に 緩和見直しに警戒感
https://mainichi.jp/articles/20230210/k00/00m/020/291000c
マーケットはこれを「金融緩和の見直し」と受け止めたとの見方もあります。
リフレ派と言われる経済学者でも、飯田泰之氏のように植田新総裁(予定者?)の金融政策に一定の評価を示す方がいる一方で、
田中秀臣氏は植田氏の金融政策に対して「雇用よりも金融機関の安定を重視している」と厳しく指摘し、その考えや手腕に強い疑念を表明されています。
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まだ報道段階ではあるものの、マスコミ各社が一斉に報じたことから、今回の情報はかなり確定的なものと見られています。
この岸田総理による人事の狙いは(情報リークのタイミングも含めて)どこにあるのか。
結局のところ、高橋洋一氏の下記のコメント、
>ただ、金融政策については「誰が総裁になっても政府の方針に従うので変わらない。岸田政権が引き締め方向ならそちらに向かうことになるだろう」との見方を示した。
これにすべてが凝縮されているような気がします。評価の難しい・分かれる人材をサプライズ登用することで決定的な反発を避け、すっと自身のタイミングで政策を通していくのが、岸田総理の狙いなのかもしれません。
いずれにしても総裁人事で公聴会(候補に直接議員から質疑をする機会)が設けられない以上、政府・総理からできる限りの考え・答弁を引き出す他ありません。
現時点では賛否も含めて評価を決めがたい日銀人事ですが、幸いなことに植田氏は学者かつ有識者としての活動期間も長いため、発言の量は豊富です。政府の姿勢を問うとともに、分析を進めていきたいと思います。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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