こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
環境大臣が小泉進次郎さんから山口つよし議員に交代したことに伴い、にわかに「レジ袋有料化」問題に再び注目が集まっています。
自民党の桜田元五輪相が新環境大臣に「見直しを働きかけた」というニュースに集まる期待の声。
私自身、このレジ袋有料化についてはその効果ややり方に対して強く疑問を抱いており、国会質疑でもたびたび取り上げてまいりました。
参考過去記事:
●約2ヶ月考えたけれど、「レジ袋有料化」は失策なので早急にやめて無料に戻すべき(2020年8月)
●小泉進次郎大臣、「嫌われる勇気」をもって!レジ袋・スプーン有料化の前にやるべきことがある(2021年3月)
このレジ袋有料化、お金の他に手間暇を考えても消費者・事業者には明らかな負担が生じているにもかかわらず、効果はまったくの不明という非常に問題の大きな政策です。
そもそも定量的・客観点な調査を政府は行っていないわけですから、肯定的な評価のしようがありません。
誇らしげに実施しているアンケート調査は「店舗でのレジ袋受け取りが減ったかどうか」を聞いているだけで、そりゃあ有料化すれば受け取り率は下がる方が自然です。
問題は、そのことによってレジ袋やプラごみの「総量」が減ったかどうかという点ですが、少なくとも自治体レベルのデータにおいてはそれは否定されています。
参考ブログ:
レジ袋有料化問題はアニメ・マンガ・ゲーム規制論に似ている?
https://www.matsumototokihiro.com/blog/387/
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このように、一言で言えば「愚策」と切り捨てて良いレジ袋有料化ですが、公平を期するために申し上げれば、小泉進次郎さんが言い出した政策ではありません。
元官僚のおもち氏が指摘している通り、小泉進次郎さんの前の原田環境大臣時代に策定され、経済大臣時代の世耕大臣も肯定していますから、政府が国策として進めてきたわけです。
ちなみに立憲民主党は「もっと厳格なレジ袋有料化をしろ」と主張していたので、彼らに政権を任せたらもっといろいろなものが無駄に有料化されそうです…。
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行政には「無謬性」と呼ばれる、「間違いを犯してはいけない・認めてはいけない」信仰があります。
ゆえに行政が一度始めたことを軌道修正するのは簡単ではありませんが、プラ製品有料化を前のめりで進めてきた小泉進次郎環境大臣が交代した今は、確かに見直しに踏み出すチャンスでもあります。
もしいま政府与党がレジ袋無料化・自由化を決定したら支持率が上がってしまいそうで複雑なところですが(?!)、ここはしっかりと改善案をこちらからも提案していきたいと思います。
「維新八策2021(≒衆院選マニフェスト)」における、当該政策に対する提言内容はこちら。
286.
環境対策として開始されたレジ袋有料化の政策効果をよく検証し、さらなるプラスチック製品の有料義務化については、事業者や消費者に安易に負担が転嫁されないよう他の代替手段と合わせて慎重な検討を行います。
https://o-ishin.jp/policy/8saku2021.html
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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