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無免許運転の常習犯だとしても…民主制の議会は、なぜ不祥事を起こした議員の「除名」に極めて慎重なのか

日々のこと

こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

事故、雲隠れ、木下都議を書類送検 無免許運転と当て逃げの疑い
https://www.asahi.com/articles/ASP9K35X3P9JUTIL045.html

都議会議員選挙期間中に無免許・当て逃げ事故を起こしていた元都民ファーストの会・木下ふみこ都議が書類送検されたというニュースが報じられました。

>同庁の捜査で、木下都議が5~6月にも都内で計6回の無免許運転をしていたことが防犯カメラの解析などから判明。道交法違反(無免許運転)容疑でも書類送検した。捜査関係者によると、起訴を求める「厳重処分」の意見がついたという。木下都議は調べに対し、容疑をおおむね認めているという。

(上記記事より引用、強調筆者)


多くの関係者が指摘していた通り(SNS等にも画像が多数残っていた)、免許停止期間中に無免許運転を繰り返していた常習犯とのことで、呆れて言葉も出ないほど悪質なものです。

警察からは検察へ起訴を求める「厳重処分」の意見書がついたとのことで、有罪となる可能性は極めて高いと考えられます。

とはいえ、「禁固刑」以上が確定しなければ、議員の身分は失われません

罰金刑や執行猶予なら議席にしがみつくことができますし、禁固刑が言い渡されたとしても、最高裁まで争えばやはりその期間中は議員を続けることができてしまいます。

木下都議本人は相変わらず、都議会に「体調不良」を理由に一切姿を見せず、有権者にもなんら説明責任を果たさない状態が続いています。

今なお木下都議に対して多額の議員報酬が支払われていることに多くの有権者が怒りを覚えるのは当然で、

「法的拘束力のない『議員辞職勧告』だけでなく、議会は懲罰である『辞職』を議決できるはず。なぜやらないのだ!」

という声が私のところにも届いています。

<地方議会>「議員を辞めてほしい」リコール以外の方法は?(THE PAGE)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ce590710d322632f094a9a0c800055b6722d19eb
◯除名(Wikipediaまとめ記事。国会にも「除名」の規定があります)

私は今回のケースは除名を検討し始めても良いくらい悪質だろうと個人的には感じますが、それでも多くの都議会議員たちは今なお慎重姿勢です。

良い機会なので、なぜ議会人(議員)が懲罰による「除名」に基本的には慎重なのか、その理由を記しておきます。

大きく2つあって、まず何より議員の身分は選挙を通じて有権者から与えられたものだからです。

どんなに他の議員から見てその当該議員が不適格であると感じられたとしても、それを選んだのは有権者。

ならばこそ、議員の出処進退を決められるのは議員自身だけであるというのが基本的な考え方になります(禁固刑以上の刑事罰、リコールを受けた場合を除く)。

そしてもう一つは、「多数派の横暴」を防ぐためです。

あいつは気に食わない、除名しよう。なんてことが軽々しく濫用されるようになったら、少数派の議員が次々に除名されて少数意見が排除されてしまいます。

除名は4分の3以上の議員で議決できますから、議会の多数派が画策すれば少数会派の議員を除名することは難しいことではありません。

でもそんなことが横行すれば、まともで闊達な議会が機能しないことは明らかです。少数の意見を尊重するという、民主主義の理念にもとる行為でもあります。

今日多数派である議員たちも、明日には少数派になるかもしれないのが民主主義ですから、さすがに多数派議員たちも「除名」を乱発しようとは多くの場合には考えていない(自分たちが少数派になった時に除名されては困るし、有権者の理解を得られない)わけです。

というわけで、基本的には相当する刑事罰(禁固刑以上)が確定するか、あるいは有権者みずからがリコール活動しなければ、議員が身分を失うケースは多くありません。

しかしリコールというのは自治体規模が大きくなればなるほどハードルが高く、刑事罰も前述の通り確定まで時間を要するため、

「いや理屈はわかるけど、議会がもう少し自称作用を働かせるべきでしょ!」

と有権者が感じるのは当然のことです。

そこで、刑事事件を起こして逮捕・起訴された議員に対しては、刑が確定するまで議員報酬を差し止める・減額する・公務を欠席した分を差し引くなどの現実的な対応が考えられます。

実際、こうした規定(条例)はすでに大阪の自治体などでは導入事例があり、憲法で身分保障がされている国会議員に比べても制定は難しいことではありません。

都議会は秋の定例会で再び議員辞職勧告を検討しているようですが、往生際の悪い木下都議が職と報酬にそれでもしがみつく場合、もう一歩踏み込んだ対応を断行するべきだと考えます。

維新は松田りゅうすけ都議を中心に、厳格な対応を積極的に提案していく次第です。

それでは、また明日。

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音喜多駿

音喜多駿/おときたしゅん
参議院議員(東京都選挙区) 38歳
1983年東京都北区生まれ。海城中・高校→早稲田大学政治経済学部を卒業後、モエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、都議会議員に(二期)。地域政党「あたらしい党」前代表。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、政治や都政に関するテレビ出演、著書も多数。3児の父。日本維新の会から公認を受けた参院選にて初当選、参議院議員に。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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