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議員の前でPCを開けない官僚。公務員の働き方改革には、政治家の意識改革が必要不可欠

日々のこと

こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

同僚の藤田文武議員が、こんなTweetをしておりました。

確かに毎回官僚の皆さんとのレクチャーの際は大人数でやってきて、若手が必死で手書きメモを取っています。

議員との面会内容については記録に残すことになっているので、後からどうせPCで文字起こしをするのだと考えると、これは壮絶な二度手間ということになります。

また、大量の紙の資料を持ってきて、こちらが質問すると慌てて資料をめくるような場面は多々ありますが、こういうのもPCがあれば検索して一発で当該資料にたどり着けるはずです。

なぜPCでやタブレットなどの電子機器でメモを取らないのか、使わないのか?

藤田議員がヒアリングしたように、「失礼だと怒る議員がいるから」だとすれば、本当に申し訳なく脱力する他ありません。

…まあ気持ちというか、背景はわからなくもないのです。

私たちの世代でも、確か7~8年くらい前に

「最近の学生は、OB訪問に来るといきなりPCを開いたりスマホでメモを取り始める。さすがにOB訪問の時くらいは、手書きでメモをとる姿勢を見せるべきではないか?」

ということが話題になったことがあります。私は当時からどっちでも良いじゃないか派でしたが、手書きでメモを取るべきだと主張していた同世代の社会人もおりました。

都議会議員時代にも私は常にPCを持ち歩いてメモを取っていたものの、何度かやはり先輩議員や年配の方を中心に「パソコンを目の前で開くのは失礼」と諭されたことがあります。

どうしても日本社会では

手書きでメモを取る=誠実で真面目な態度
パソコンやスマホをいじる=遊んでいる、不誠実

という印象が根強く残っているようです。

が、時は令和の2020年。5年前と比べても、IT化は驚くほど進みました。もはや手書きメモが手書きのまま活用されることはほとんどないと言っても良いでしょう。

もう民間では「電子機器でメモをとる」なんて当然でしょうし、時代のルールを作る政治家こそ、本来はこうした流れに敏感でなければなりません

おそらく官僚サイドにも、昔からの慣習を若手に押し付けている負の側面はあるのでしょうが、やはりこうした部分は政治家サイドから強くプッシュしていかなければ動きません。

最近ようやく認められてきたオンラインによる意見交換・レクチャーも、質問通告用紙に「オンライン可」と書いてあっても、こちらから強くリクエストしなけば結局対面になることが多いですからね。

というわけで私はまず次回から質問通告に「レクチャーの際はPC・タブレット等によるメモ取り、資料検索、録音可」と記載し、冒頭でその旨を皆さんに申し上げる運動をスタートしたいと思います。

PC等を使うのはまったく失礼ではありませんし、なんなら録音されても不都合なことは何もありませんからね(むしろこの時代、お互いのためでもある)。

霞が関=官僚の働き方の実態については、元厚労省官僚である千正さんのこちらの著書が大変参考になりました。

一事が万事で国会改革にはやるべきことが山積みですが、一つずつクリアして霞が関の働き方改革に寄与していきたい所存です。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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