こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
これは勉強になる。やはり密室・密集・密接の三条件を徹底的に避けることが重要になる。満員電車でクラスター感染が起きない理由にも得心がいく。 / 専門家会議の「クラスター対策」の解説 ――新型コロナウイルスに対処する最後の希望 (note(ノート)) #NewsPicks https://t.co/ksC5VQ0lij
— 音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選出) (@otokita) March 21, 2020
新型コロナウイルス感染拡大との闘いが正念場を迎えている三連休ですが、こちらの記事が非常にわかりやすく勉強になりました。
1.換気の悪い密閉空間であった、
2.多くの人が密集していた、
3.近距離(互いに手を伸ばしたら届く距離)での会話や発声が行われた
この三要件を避けることがいかに重要か、そして案外と満員電車でクラスターが発生しなかった理由(密集はしているが、会話などがほぼ行われず密接していない)等に得心がいきます。
正しく恐れるために、ぜひご一読いただければと思います。
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そんな中、明日22日にさいたまスーパーアリーナで開催予定のK-1大会が強行されることが話題になっており、担当大臣が改めて「自粛」を要請したようです。
さいたまスーパーアリーナのK-1、西村担当相も自粛要請 主催者は決行へ
https://mainichi.jp/articles/20200321/k00/00m/050/224000c
広い会場であるとはいえ、規模からしてかなりリスクが高いと思います。また格闘技イベントは当然「観客が大きな声を上げる」ので、映画や音楽鑑賞と比べても遥かに危険です。
よってもちろん個人的には不開催を決断していただきたい反面、事業者や選手・参加者を責めることは決してできないと思います。
なぜならすでに多くの人が指摘している通り、政府や行政の要請に従って「自粛」したところで、その要請に法的拘束力はないし、現時点ではなんの補償も確約されていないからです。
西村担当相が格闘技イベントの自粛要請 | 2020/3/21 – 共同通信 https://t.co/m3dkYXaKpT
西村康稔経済再生担当相が、主催者側に自粛を促すよう埼玉県の大野元裕知事に要請…
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命令し補償すべき。特措法は要請・指示までだが、要請・指示に実効性を持たせるためには、経済的不利益の補償が不可欠。 pic.twitter.com/hdWEKqu6gH— 足立康史 (@adachiyasushi) March 21, 2020
この問題点は、実際に足元で大規模なライブイベントが行われようとしていた吉村大阪府知事が強く問題提起をし、我々も国会でかねてから法整備を求めてきました。
しかしながら、特措法改正案の本体に法的拘束力や補償は盛り込まれず、付帯決議すら与野党双方が難色を示したことによって「補償的な措置→配慮」に修正されたことは記しておきたいと思います。
緊急事態になれば法に基づいて開催の中止を求め従わない時は指示もできるが、今はできない。室内で行われる人気の格闘技だから三要件にあたると見るべきだろう。あるとすれば、埼玉アリーナを所有する埼玉県知事が使用を認めない強権発動をするかどうかだ。https://t.co/d4ZV0e3Pzs
— 細野豪志 Goshi Hosono (@hosono_54) March 21, 2020
こうした状況で、板挟みになっているのは都道府県知事たちです。
確かに細野代議士が指摘するように、知事が強権を発動してイベントを中止させることはできるかもしれません。
しかしそこには法的根拠がないので、主催者が県に損害賠償請求をして来た場合、県が敗訴する可能性は相応に高いです。
さらにそうなった後に、埼玉県民が「そんな賠償を事業者に払うのは税金の無駄使いだ!知事の判断ミスだ!」と言って住民監査請求を起こして認められた場合、知事個人がその損害賠償額を負うことになります。
それは下手したら、億単位になるケースもあるでしょう。
つまり、今の政府が貫いている「あくまで要請だし、経済的補償も行わない」という中途半端なスタンスは、何よりも現場の一線にいる経営者・地方のリーダーたちに過大な責任を丸投げしている状態なのです。
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以上の理由から、私はイベント主催者に対しては自粛して欲しいと願いながら、経営判断として決行することを必ずしも責められませんし、ましてや埼玉県知事に
「強権を発動して、中止させろ!」
と言うべきでもないと考えます。悪いのはすべて、中央政治の不作為にあります。
こうした具体的事例が出てくるまで対応ができなかったことを、不甲斐なく恥じ入るばかりです。
自粛期間の延長が決まり、経営として自粛継続が耐えられなくなる事業者は今度どんどん増えてくるはずです。また、イベントにかかわる個人事業主やフリーランスの生活も死活問題になっています。
新型コロナ感染防止で中止・延期は1550公演、損害額は450億円に 超党派議連およびエンタメ業界が今後に向け議論
https://news.livedoor.com/article/detail/17980099/
今回、埼玉でこうした具体的な問題が発生したことを起点に、法整備と補償の具体化を改めて強く政府に求め、与野党の協議会などでもテーブルに上げてもらえるように党内からも働きかけていきたいと思います。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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