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ランニングコストが不明な「ハコモノ事業」に、ポンっと土地取得だけで600億円?!旧こどもの城→都民の城への疑問

日々のこと

こんばんは、都議会議員(北区選出)・あたらしい党のおときた駿です。

本定例会、最初の「戦場」となった財政委員会は、予算特別委員会に先立ちすべての予算審議が終了し、関連議案についてはすべて「可決」されて幕を閉じました。

本予算については予算特別委員会で審議が続くので、まだ採決はされていないのですけど、今回の委員会質疑でもっとも質問が集中したのは「旧こどもの城」についてです。

「こどもの城」五輪でも活用へ 都が600億の予算計上:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASM2B2Q2GM2BUTIL001.html

昨日もTweetした通り、当会派以外はすべて土地購入に前向きな姿勢を見せているものの、私はかなり疑問を持っています。

そもそも「旧こどもの城」は、広尾病院の移転先として都が土地取得をする予定でしたが、小池知事が就任後に「多額の費用面」などを理由に計画を白紙に戻したもの。

支出を抑え、コストとなりえるハコモノ・土地をむやみに「買わない」という選択については十分に理解できるものであり、上記の決断についてはこれまでも支持をしてきました。

ところが今回、一転して旧こどもの城跡地を購入すると。

しかも、当時買い取っていれば約370億円で済んだ費用が、土地高騰により現在は約600億円へ跳ね上がっています

そして、その理由として出てきた計画がコチラ。


旧こどもの城の活用の基本的考え方(概要版)より)

短期的にはオリパラのボランティア拠点などに利用。中期的には様々な事業を実施する複合施設「都民の城」となり、さらに長期的には周辺の都有地と合わせて一体開発が行われる。

けど、その具体的な中身は、これから有識者会議などで決められるので一切不明!

すんごく平たく言うと、こういうものです。

私が委員会でも繰り返し指摘した最大の懸念は、これはいわゆる「ハコモノ事業」であり、そのランニングコストがまったく不透明なことです。

こちらもまだ具体化されていない、中期利用計画の「都民の城」については、

■100歳まで学べる環境
■コンテンツ産業での創業を支援するインキュベーションセンター
■女性の起業・創業を支援する女性経営者等の活躍促進施設
■福祉サービスを支える人材の確保・育成・定着を推進する場
■芸術・文化などの活動の場
■女性、高齢者、障害者等の活躍を促進する就業支援施設や働き方改革支援施設
■障害のある人もない人も、誰もが利用できるスポーツ活動の場

という項目がずらりと並び、パッと見ただけですでに実施していたり、区が行っている事業といわば「二重行政」になりそうなものも散見されます。

しかも都が事業主となってやる場合、多摩地域や島しょ部の方が利用しづらいなど、エリアによって制限がかかりますので、こうした「ハコモノ」を持つことは望ましいとは思えません。

そして、これだけのコンテンツを格安または無料で提供すれば、そのランニングコストは膨大なものになることが予測されますが、その計画案は…一切なし。不明。

民間であればまず考えられない、「見切り発車」で600億円もの土地を取得して良いのか。

また「長期計画」についても、どこかで見たことあるスキームなんですが、築地再開発とまったく同じですよね。有識者会議で議論して検討って。

そうしている間にも、また知事の方針が二転三転するのではないか?という懸念が払拭されていない状態では、この長期計画も是とすることは困難です。

今回、予算案に計上されているのは、あくまで土地取得にかかる金額のみ。そこにさらに建物のリノベーション費用、そして毎年のランニングコストがかかってきます。

現在示されている中に、収益化できそうな事業はありませんから、完全に「都民福祉のために全力投資!」という方針なのでしょう。

それはそれで、まあ一つの考え方ではあります。何かをやったことが評価される政治の世界ですから、喜ぶ政治家・議員たちも多いのでしょう。

しかし他の自治体であれば、こうした新たなハコをつくるときはPFI(民間資本との連携)などを模索してなんとかコストを抑えよう・収益をあげようとしている中で、東京都はお金があるなあ…とため息が出るばかりです。

言うまでもないことですが、今は税収が好調な東京都も、このままとは限りませんし、これから史上最速で超少子高齢化が進んでいきます。

「地域でできることは地域で、民間でできることは民間で」

という基本原則に照らしても、これから多額の費用がかかる「ハコモノ」は軽々に新設すべきでないと考えます。

また今回、この「都民の城」計画は議会には示されているものの、今日19日時点で東京都HPなどで都民には情報公開されていないことも発覚しました。

税の使い道を決めるにあたり、情報公開が不十分だと指摘し、下記に詳細版・概要版のデータを掲載しておくものです。

旧こどもの城の活用の基本的考え方(概要版)
旧こどもの城の活用の基本的考え方

以上を踏まえて、引き続き予算特別委員会での議論に注目していき、予算案への賛否を決めたいと思います。

それでは、また明日。

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おときた駿

音喜多駿/おときたしゅん
参議院議員(東京都選挙区) 35歳
1983年東京都北区生まれ。海城中・高校→早稲田大学政治経済学部を卒業後、モエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、都議会議員に(二期)。 地域政党「あたらしい党」代表。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、政治や都政に関するテレビ出演、著書も多数。35歳、二児の父。日本維新の会から公認を受けた参院選にて初当選、参議院議員に。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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