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議席の増減だけで、「勝ち負け」は測れない難しさ。トランプ大統領が強気な理由

日々のこと

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

自分たちに直接関係ないとしても、やはり政治家である以上大きな「選挙」は気になってしまうもので…。

今日は都庁で質問準備などを行いつつ、アメリカ中間選挙の行方に注視しておりました。

結果は多くの人々が事前に予想した通り、上院は共和党・下院は民主党が多数派を占めることになりました。

選挙前は上下院ともに共和党が多数派ですから、「これからトランプ大統領は政権運営に苦戦する」「この強気がいつまで続くのか」という見方もあるわけですが、果たしてそうでしょうか。

これからの見通しについては、トランプ大統領誕生をピタリと予想し、直近では「トランプ再選のシナリオ」を上梓した渡瀬氏の論考に膝を打ちました。

2018年中間選挙、トランプ大統領がすでに事実上勝利していると言える、えげつない理由
http://www.gentosha.jp/articles/-/11590

そもそも中間選挙は「守る」側に立つ大統領サイドが負けることが通例ですが、そんな中で現在は米国の景気が最高潮。ここからは逆に、景気が曲がり角を迎えることが予想されています。

仮にこの好景気にのって共和党が上下院ともに多数派を維持できると、これからの景気後退局面の責任をすべて負うことになるわけですが、民主党が下院を押さえて共和党の政策を封じ込めることにより、

「民主党の妨害のせいで、せっかく盛り上がっていた景気が後退した」
「我々にまかせておけば、こんなことにならなかった!」

という主張をトランプ&共和党は展開できることになる…というわけですね。

渡瀬氏は、選挙戦終盤は上院に絞ってテコ入れしていたトランプ&共和党の狙いはここにあると喝破しており、非常に興味深く説得力を持つ洞察ではないかと思います。

選挙結果というのは難しいもので、「試合に勝って勝負に負ける」ということもありえます。

都議会でも現在、「大勝」したはずの都民ファーストの会は完全にイニシアティブを失い、キャスティングボートを握る公明党が大きすぎる力を持っています。

逆にあの選挙で「勝ちすぎない」議席数で、都議会自民党と拮抗していた方が、結果として都政運営が前に進んだ可能性もあります。

多政党の思惑が渦巻く日本の国会・議会では、なかなか先の先まで見通した戦略は描きづらいものですが、二大政党制である米国では、今回のようなダイナミックな戦略が取れるのかもしれませんね。

日本や国際政治に直結する米国議会の行方には、今後も目が話せません。もちろん都政に軸足をおきながら、引き続き私個人としても注目していきたいと思います。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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