こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。
昨年末に村中璃子氏がHPVワクチン(旧子宮頸がんワクチン)の安全性を検証する論文でジョン・マドックス賞を受賞し、消極的なワクチン行政のあり方一隻を投じてから早くも半年以上が経過しました。
参考過去記事:
男性議員だけど、子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)を接種してきた
http://otokitashun.com/blog/daily/16734/
私自身も実際にワクチンを接種して普及啓発に勤しみ、ワクチン行政が前に進むことを期待してきましたが、残念ながら劇的な進展が起きているとは言い難い状況です。
HPVワクチン 情報の理解度を調査へ 厚労省(日経新聞)
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO33290400T20C18A7CR8000?s=0
厚労省はいまだに「調査」という名目で決断することを先延ばしにし続け、この間にも適切な予防が受けられない人々が発生しています。
こうした状況を見かねて、現場の第一線で活動している医療関係者の方々が中心となって、下記のキャンペーンが立ち上がりました。
呼びかけ内容は以下の5点です。
② 予防接種の案内が届かなったがために定期接種対象期間を過ぎてしまった人は5~6万円全額自己負担となります。そんな『はざまの世代』へも助成をしてください。
③ 厚生労働省、各自治体ホームページのHPVワクチンについての説明はとても否定的な印象を与える記載になっています。情報を求めている人に、有効性とリスクについて正しく情報が伝わるような公平な説明に改善してください。
④ 日本におけるHPVワクチンの有効性や副反応の発生状況などを正確に把握するために、子宮頸がん検診の問診票に『HPVワクチン接種歴』の項目を設けて、接種歴を把握できるシステムを作ってください。
⑤ 定期接種対象者自身が『HPVワクチン』と『HPV関連疾患』について理解できるよう、中学校の副読本にその内容を入れてください。
どれも重要な内容ですが、とりわけ私は3番の厚生労働省による情報発信には強い危機感を持っています。
現在、HPVワクチンは公費負担による「定期接種」のままであるにもかかわらず、「積極的な推奨をやめている」という極めて不可解な状態になっています。
そのため、厚生労働省が出す情報はちぐはぐなものになり、因果関係が証明されていない副反応(副作用)に配慮しすぎた結果、極めてネガティブな内容に偏重しています。
ヒトパピローマウイルス感染症(HPVワクチン) 厚労省HP
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/
接種推奨に踏み切るのは政治決断が必要だとしても、こうした内容の是正については現場レベルで決断できるはずです。
厚労省の行動を後押しするためには、世論の動きも重要な要素です。今回、医療関係者たちが中心となってスタートしたWeb署名が、その動きを後押しするきっかけになる可能性もあります。
私もHPVワクチンを実際に接種した男性として、賛同署名をしたところです。
よろしければぜひみなさまも内容を一読の上、参道の検討をいただければ幸いです。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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