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働き方改革に大逆行…。都議会が深夜になってしまうカラクリ(の一部)

日々のこと

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

本日は都議会本会議(代表質問)。13時からスタートして、終了したのは実に23時12分でした…。

SNSを更新している都議たちからは、一様に疲弊と深夜まで残業を強いられる職員を心配する声が。

不規則な展開の多い委員会が深夜になってしまうことは時々ありましたが、遅くとも21時前後には終了する本会議がここまで遅くなったのは、都議5年目となる私にとっても初めての経験です。

どうしてこんなことになってしまったのか?これは本会議のカラクリを紐解くとわかります。

議会のメインとなる議事は「質問」でして、これは交渉会派と呼ばれる大会派の代表者が行う「代表質問」と、それぞれの議員たちが個別に行う「一般質問」に分類されます。

※都議会本会議の仕組みはコチラの過去記事からどうぞ。

そして予算を審議する春の第一定例会の場合、

代表質問…一日目
一般質問…二日目、三日目

という日程がまず決定されます。なお第一定例会以外は、一般質問の1日のみで合計2日です。

ここからが問題。

質問時間の総トータルは、各会派の議員数に応じて割り振られます。第一定例会の場合、全部でおおむね540分です。

ざっくりとした例ですけど、これが

第一会派→200分
第二会派→120分
第三会派→100分
第四会派→60分
etc..

というように割り振られていくわけですね。

で、各会派はこの持ち時間の中で、代表質問に何分割り当てるか、各所属議員の一般質問にどのように時間を割り振るかを裁量で決めることができます。

そう、極端なことを言えば、「うちは代表質問をめっちゃ長くやりたいから150分、一般質問は50分だけにします!」という偏った割り振りも可能になるわけです。

各会派トータル540分(答弁の時間は別)の質問持ち時間をうまく3日に均すと、13時からスタートして19時~21時くらいには終わる計算になりますし、これまでは概ねそれくらいで配分されていました。

ところが今定例会では、代表質問を重視して長時間割り当てる会派が多かった結果、代表質問日である今日の終了目途が22時半を超えてしまい、答弁の延長もあって結果として23時過ぎまで及んでしまったのですね。

各会派が質問の戦略を固めて時間を通告したときには、「質問日はトータルで3日間」ということが決定された後なので、深夜になりそうだから議事日程をもう1日増やそうとか、そういう柔軟な対応ができません。

なので、議会が深夜にまで及ばないようにする対策としては、

・開始時間を13時ではなく10時にすること
・質問日程を増やしておくこと
(早く終わる分には文句はあまり出ない)

ということに尽きます。

後者については、忙しい議員を何日も集めるより、長くなっても短い日程で終わらせたいという議論はあると思いますが、やはり働き方改革の流れを考えると分散が望ましいと思いますね。

なんてことをつらつらと書いていたら、あと数時間後には都議会に行く時間になってしまいました…。

議会運営委員会、もしくは議会改革検討委員会で深夜日程の回避が議題にあがるよう、私からも働きかけていきたいと思います。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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