こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。
受動喫煙防止条例を巡って、国政自民党の部会で大西英男代議士が発したヤジが大きな問題になっています。
がん患者は「働かなくていい」と野次った議員について(駒崎弘樹) – Y!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/byline/komazakihiroki/20170517-00071065/
差別主義者だということが自覚できない方達とは(報道動画追加)
https://www.landerblue.co.jp/blog/?p=32929
受動喫煙対策に熱心な駒崎弘樹さんや永江一石さんがネット上で告発し、また実際にヤジを受けた三原じゅん子議員自身も強く声をあげたことで、ついにヤジを飛ばした本人が認め、謝罪に追い込まれました。
がん患者「働かなくていい」失言議員の、驚きの回答文書を公開
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51814
この問題で特に悪質なのは、ガン患者を傷つけるヤジの内容は勿論ながら、当初はそのヤジそのものを自分の発したものだと認めていなかったことです。
上記の記事にあるように、大西英男議員は当初「私がこのような発言をしたことは絶対にない」と取材に対して断言しています。
もしこの件がちょっとしたネットの「炎上」程度の騒ぎで終わるのならば、このままゴマかして逃げ切れると思っていたのでしょう。
しかしながら、この発言を多くの有識者・国民が問題視し、マスコミ報道も過熱して外堀が埋まってきたところで、一転して発言を認めて形ばかりの「謝罪」をしました。
これ、どこかで見た流れだと思ったら、都議会で2014年に起きた「セクハラやじ問題」の時と、対応の仕方がそっくりなんですよね。
過去記事:女性議員に対して「早く結婚しろ!」「子どもは産めないのかっ!」と野次を飛ばす、最低最悪の議会へ
http://otokitashun.com/blog/togikai/3598/
このときも、実際にヤジを飛ばした都議会自民党の議員はTVインタビューに堂々と答え、
「私じゃないですよ」
「(発言は議員辞職に値するか、と問われて)それはそうでしょうね」
などと述べていました。しかしその後、世論に押された議員は発言を認めて、謝罪をすることになります。
奇しくも大西英男議員も、都議会自民党から国政へと進出したキャリアを持っています。
「黙っておけばバレないだろう」
「どうせこんな騒ぎ、すぐ収まる」
こんな考えを持っているのが、残念ながら都議会自民党の根底に流れている考え方・カルチャーの一つなのかもしれません。
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このような鉄面皮の議員たちは、形ばかりの謝罪をしたところで、本当に考え方を改めるのかには注視が必要になります。
ちなみに政策の本筋である受動喫煙対策については、都議会自民党も「原則屋内禁煙・罰則付き」の条例案を制定すると公約に掲げました。
しかしながら、同様の内容を舛添知事(当時)が制定すると意欲を見せた際に、驚くべき速さで「禁煙にするな!」という申し入れを都議会自民党が行ったことは紛れもない事実です。
受動喫煙防止対策に関する緊急要望を行いました(平成26年9月16日)
※PDFはコチラから。
このときから特に、都議会議員のメンバーなどは大きく変わっていません。選挙対策のためだけに有権者受けの良いことを言うだけで、果たして実行に移す気が本気であるのかどうか。
有権者の皆さまには、こうした経緯も含めて見極めていただきたいと思います。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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