こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
本日は都議会議事堂で諸事をこなした後、とある企画でクラウド会計ソフト等を提供している「freee」社長の佐々木大輔さんと対談をさせていただきました。
対談コラムが出来上がったらまた周知をさせていただくとして、本日は対談の中で感じた雑感などをば。
佐々木社長は大学を卒業後、大手企業(博報堂)に就職するもほどなく退職し、投資機関やベンチャー企業などで勤務した後にGoogle社へ、そして30代前半で独立してfreeeを立ち上げたといういわゆる「ジョブホッパー」です。
(公式HPより抜粋)
世界に名だたる大手企業の所属をあっさりと何度も捨て去る経歴は、ハタからみたら非常に「リスクが高い」ことをしているように思えます。しかしこれに対して佐々木社長は
「リスクを取らないことがむしろリスク」
「大企業に居続ける方が危うい」
という趣旨のことを述べておられて、レールから大脱線したキャリアを選択している私としても大変共感した次第です。
すでによく言われていることでありながら、未だに「大企業(あるいは公務員等)信仰」が続く日本社会ですが、東芝の例を見るまでもなく、終身雇用で生涯安心安全な組織というのはすでに幻想になりつつあります。
自分が所属する組織がふっとなくなった時に、果たしてどれだけの人たちが自分の足で歩いて行くことができるでしょう。そして、それができない人はどうなってしまうのでしょうか。
そう考えたときに、組織に囚われないキャリアを積み、その中で独自のスキルを身に着けている人の方が、むしろリスクが少ない生き方をしていると言えます。
また組織で所属して働くにしても、結局のところ何か「自分だけの強み」を持つことが、結果として「自由」や「裁量」を広げるのではないかという点でも話が盛り上がりました。
どうしても組織の方針や方向性に合わせて仕事をしなければならない組織の中で、
「嫌ならやめてもいいんだ!」
と突き放されてしまうか、
「キミがいないと困るんだよ、なんとか折り合いがつかないか?」
と言われるかは、やはり個人の資質に大きくかかってきます。後者の言葉がかけられる存在であれば、ある程度の大枠は守らなければならないとしても、仕事のやり方にかなりの裁量が認められるはずです。
これは実は政治家にとってもまったく同じことで、なんらかの「力」を持っている人は組織の中で発言力や存在感が大きいもの。逆に言うとそれがない政治家は単なる「コマ」として消費され、その任期を終えることになります。
「○○チルドレン」と言われる政治家が結局、何もできずにコマとして終わっていくのは、結局のところその人独自の強み(選挙に強い、政策に明るいetc..)がないことが最大の要因と言えるでしょう。
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そうは言っても、簡単にリスクを取って独立起業なんてできない!という方々のために、freeeが提供しているシステムの一つがクラウド会計というもので、経理・財務や給与計算といった組織がなければ難しかった業務を、テクノロジーで解決するというサービスです。
リスクをとって挑戦したり、あるいは独自の能力を発揮して組織の中でプレゼンスを発揮する個人がもっと増えてくれば、日本の生産性は劇的に改善し、まだまだ経済成長をする余地があります。平等に貧しくなる必要なんて、どこにもないのです。
またこれも繰り返し指摘されるところですが、挑戦して「失敗」してしまった人々が、再チャレンジできるようなセーフティネットを充実させていくことも政治的に重要な課題です。
官民それぞれの立場から、切磋琢磨してより良い社会を目指していきたいと改めて思いました。
そしてfreeeは、ドットジェイピーとコラボをして、政治団体の経理業務を効率化・透明化していく活動も進めています。私の事務所も4月からこのシステムを導入し、より透明性の高い会計報告・情報公開にチャレンジしてみる所存です。
貴重なお時間をいただいた佐々木社長、対談をアレンジしてくださった関係者の皆さま、ありがとうございました!
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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