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ネットには神様がいて、その神様は「嘘」を何よりも嫌う【ほぼ雑談・書評】

日々のこと,

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。

天候に恵まれた土日、餅つきシーズンに突入ということで、各地で町内会や商店街主催の餅つき大会が盛大に開催されました。

中には10箇所・20箇所と目まぐるしく回る政治家・議員さんもいらっしゃいますが、私は部分育休中ということもあり、午前中に事務所と実家がある町内会にだけ参加をさせていただきました。

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家に帰った後は妻が入れ替わりに長女と餅つき大会に出かけ、次女とお留守番。

世の中のお父さんは赤ちゃんと二人っきりになるとテンパる方も多いようですが、私クラスになるともう余裕ですね!(号泣する赤ちゃんに全力で戸惑いながら)

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「赤ちゃんは、心音を聞くと安心してぐっすり眠るのではないか?」

という仮説の実証実験を行ったところ、うっかりこの体勢で二人とも約2時間も熟睡するなどの事件に巻き込まれつつ、これから明日明後日の委員会質疑準備に着手いたします…。

そんな週末は移動時間に2冊の「ネットと政治」「ネット選挙」にまつわる本を読了しました。

一冊目は言論サイト「アゴラ」編集長の新田哲史さんの著作、「蓮舫VS小池百合子、どうしてこんなに差がついた?」

…いかにもネット発な書籍タイトルですが(笑)。

蓮舫民進党代表の「二重国籍」問題の火付け役ともなった言論サイト・アゴラの視点から、ネット界隈のいち発信に過ぎなかった疑惑が、いかにして新聞・テレビなどの主要メディアを巻き込んだ大問題に発展していったかが描かれています。

なお本書の中では、都知事選におけるネット戦略に関連して、

「週刊文春も撃退、ブロガー議員の台頭」

というタイトルで、一項目にわたって私のことも取り上げていただいております。

もう一冊は前回の参院選・全国比例で前代未聞の29万票という得票をネット選挙で叩き出した、山田太郎前参議院議員の「ネットには神様がいる」。

テレビタレントでもなんでもなく、一般的な知名度は皆無といっても良い議員であった山田太郎氏が、国民的アイドルSPEEDの今井絵理子氏に肉薄する得票数を、いかにして「ネット」を通じて獲得してきたか。

著者は本書の中で、ネットにまつわる様々な力学を指して「神様がいる」という大胆な表現を使いましたが、ネットの神様に気に入られる=ネット上で信頼を得るためには、以下の3つの要素が決定的に大事であると説きます。

1. 嘘はすぐ見抜かれて信用を失う
2. 自分は「主」ではなく、あくまで「従」である
3. 粘り強く続ける(継続は力なり)

ネットに親しみのある方であれば、どれもピンと来るようなことばかりではないでしょうか。

そして奇しくも同時期に出版されたこの2つの本に共通していたことは、この「ネットの神様三原則」の第一、「ネット上では、嘘をついてはいけない」ということです。

両者が著作の中で同じく指摘するように、情報化社会の最先端であるネット界においては、発言や実績は過去に至るまで詳細に・即座に調べ上げることが可能であり、嘘やごまかしは高確率で見抜かれます。

「適当に説明しておけば、なんとかなるだろう」
「どうせほとぼりが冷めれば、民衆はすぐに忘れる」

これまでだったらそれで許されてきたことが、もはや通用しない時代に確実に突入しつつあると言えます。

この点でまさに蓮舫・民進党代表は、自身の「二重国籍問題」でその説明は二転三転し、過去の雑誌インタビューなどで「私は二重国籍」と発言していた事実が複数発見されるなど、その発言や真意の不整合が繰り返しネット上で指摘され、今なお疑惑解消には至っていません。

また、「自分の子どもたちのプライバシーにかかわる」と強弁して戸籍謄本の公開を拒否しておきながら、バラエティ番組で自身の子どもたちを実名・顔出しで露出させるなど、そのダブルスタンダードな姿勢についてもネット上で指摘が相次いでいます。

なお念のため申し上げますと、私自身も多くの論者も二重国籍者に対してどうこう言っているのではなく、あくまで蓮舫氏の説明責任の果たし方に大きな疑義があることを問題視しています。

この蓮舫氏と対比して描かれているのが小池百合子陣営で、事務所家賃などの政治資金問題が取り沙汰された際には、すぐに記者会見を開くなどして詳細な事情説明でスキャンダル報道を乗り切りました。

また山田太郎氏も参議院議員時代、安保法案に賛成するなど世間の風当たりが厳しいときほど、ニコ生放送を繰り返すなど批判の全面に立ち、説明責任を繰り返し果たすことで有権者の信頼を勝ち取り、29万票という得票の礎を築いてきたと言えるでしょう。

情報化社会は、旧態依然とした政治家にとっては非常に厳しい変化かもしれません。

これまでごまかしてきたこと・隠してきたことが明るみになった時に、「逃げ切れる」政治家がどれだけいるでしょうか。知名度の低さから問題になっていない議員の中にも、戦々恐々としている人が沢山いると思います。

こうした時代を政治家が乗り切るためには、「常にオープンであること」「嘘をつかないこと」が最大の自衛手段であるとつくづく思います。

常日頃から情報公開を徹底していれば、異論は噴出すれど不祥事につながることはまずありません。不祥事の「芽」となる過ちを指摘されたら、ごまかさずにすぐ謝罪・訂正すれば大事になることはほぼ100%防ぐことができます

これは私自身も徹底してきたことで、表現の至らなさや勘違い・間違いで「炎上」したことは数あれど、嘘やごまかしで非難を浴びたことはまずないと言って良いと思います(謎の陰謀論を除いて…)。

「ネットの神様」にそっぽを向かれない=信頼を維持し続けるためには、公明正大であり続けること。

これらの著作で触れられている「失敗例」を他山の石としながら、自戒を込めて引き続きオープンであることを心がけていきたいと思います。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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