こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
本日はインターン生たちとともに、4月1日より施行された
「障害者差別解消法」のレクチャーを改めて受けました。
そこで話題になったのが、こちらのヘルプマーク。
難病や内部障害、義足や人工関節など外見ではわからない
困難を抱えている方が、支援が必要なことを周囲に知らせるために
2012年から東京都でスタートした制度です。
「東京都障害者差別解消法ハンドブック」
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shougai/shougai_shisaku/sabekai.files/handbook_ruby.pdf
の中でもこのヘルプマークという単語は頻繁に登場し、
ヘルプマークをつけている方へは災害時にサポートを行うことや、
交通機関の優先席付近での適切な対応を求めています。
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さて、この法律の中では障害者に対して
「合理的配慮を行うこと」とされています。
ゴウリテキハイリョ?ということで、
これが一体どこまでの対応を指すのかについて様々な議論があり、
法律施行ギリギリのタイミングで政府・行政からガイドラインが出たのですね。
その中には、こんな記載も。
「ルール・慣行の柔軟な変更」
ということで、行列で待つことが苦手な障害を持つ方などに対しては
順番を入れ替えるなどの対応も推奨されています。発達障害の場合、
こうしたことが難しい方がいらっしゃいます。
ただこうした方々は見た目は健常者の方と変わらない場合もありますから、
単に順番を入れ替える対応を行うと、他の利用者の方から
クレームなどが入ることが予想されます。
そこでも威力を発揮するのがこのヘルプカードで、
支援が必要であることが認識されれば、こうした対応が容易になるわけですね。
…で、この「支援が必要であることが認識されれば」というところが課題で、
こちらのヘルプマーク、皆さんご存知でしたでしょうか?
私も議員になるまで、まったく知りませんでした。。
2012年の導入から発行枚数が10万枚を超えたそうですが、
まだまだ認知度は高いとは言えず、こちらをつけて優先席に座っていても
肩身の狭い思いをする要支援者の方は非常に多いようです。
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一方でこのヘルプマークの利点としては、
障害者手帳保持の有無などに関わらず、支援が必要だと感じている人であれば、
どなたでも入手・着用することができます。
以前から我が国における障害者政策は「医療モデル(個人モデル)」であり、
障害者手帳などの医療的認定がなければ支援から阻害される問題を指摘してきましたが、
このヘルプマークは支援の必要性に基づく「社会モデル」思想で設計されています。
参考過去記事:
障がい者と健常者の間にいる「ボーダー」への支援不足…障がいの定義は「医療モデル」から「社会モデル」に転換を!
ヘルプマークは下記の都営交通各駅や行政窓口で
「ヘルプマークを下さい」と言えば入手することができます。
(福祉保健局公式HP「ヘルプマーク」より)
まあ誰でも入手できるということは、
それほど支援が必要ではないのに濫用するというケースも考えられますが、
それはヘルプマークの知名度がもっともっと向上してからの話。
障害者差別解消の施行を一つのきっかけとして、
このヘルプマークを少しでも多くの皆さまに知っていただければ幸いです。
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またこちらのヘルプマークは、他の自治体でも導入されているものの、
あくまで東京発のローカルマーク。全国統一されていないなどの課題につきましては、
次の機会に取り上げたいと思います。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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Tags: 障害者政策