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「東京アニメアワードフェスティバル2016」で大トラブル発生中?共催者・東京都の対応と責任は…

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
今日は主に都庁で議案レクを受けておりましたが、気になる情報提供と
ネットニュースがあったので、とある案件についても調査を始めました。

2016-02-09 (11)

東京アニメアワードフェスティバル2016(TAAF)
http://animefestival.jp/ja/

についてです。
アニメーション作品の振興を目的とした国際アニメーション映画祭で、
TAAF実行委員会・一般社団法人日本動画協会主催で、東京都が共催者になっています。

このイベントについて、何やら運営上で大きなトラブルが起きているらしく、
ジャーナリストの津田大介さんも言及をされておりました。

コンペ応募作品の審査もできない!「東京アニメアワードフェスティバル2016」の運営は破綻状態
http://otapol.jp/2016/01/post-5425.html

津田さんが引用されているこちらの記事内容を
おおざっぱに要約するとこんな感じになります。

イベント運営において、団体内部で深刻な対立が発生した

主催者団体は、これまで業務を委託していたディレクター陣を一斉に解任

ディレクターは解任を不服とし、業務を続行

アワードに応募された作品のうち、数百点が前ディレクターの手元に

このままだとアワード審査ができないので、主催者団体が訴訟を起こした

今の状態で本番(3月)に突入すれば、応募作品の選考が不可能に…!

民間のイベントであれば、トラブルがあっても静観するしかありませんが、
なにせこちらの「共催者」は東京都。5,000万円もの税金を投入しています。

上記の記事は解任されたディレクターサイドの目線から書かれた記事であり、
主催者団体側にも色々な言い分があるのだと思います。ですが真相はともあれ、
運営の途中で突然のディレクター陣解任劇等のトラブルがあったことは事実です。

フェスティバルディレクター等解任の件(公式サイトより)
http://animefestival.jp/ja/post/3180/

東京都が共催する半官半民のイベントにおいて、
開催前にこれほどトラブルになった事例を、少なくとも私は他に知りません。

こうした事態に至るまでには様々な経緯・双方の理屈があるのでしょうし、
どちらが正しいか判断する材料を、私は現時点では持ちません。
それを断罪する立場でもないでしょう。

しかし共催者として名を連ね、都民の公金を出資する東京都は、
少なくともこの分裂事態の収拾に向けて積極的に働きかける必要があります。
そこで東京都担当者にヒアリングをすると、

「解任や訴訟が起こったことは事実だが、運営は正常に行われていると聞いている」
「あくまで民間が行うイベントなので、内輪のことに東京都が介入するものでもない」
「結論としては、問題があるとは認識していない

…いや果たして、本当にそうなんでしょうか?

現状を東京都側にも改めて確認すると、
解任された旧ディレクター側に多くの作品が残されており、
主催者団体側がそれを審査することは現時点では不可能なようです。

そしてこの状態を解決するために起こされていた訴訟も結局は不調に終わり、
元ディレクターの手元にある応募作品に関しては、来月のアワード開催時点までに
回収できない可能性が高いとのこと。

んんっ!それって大問題なのでは??

「仮に選考できない作品が出たら、次年度に審査を回すので問題ないそうです

…大ありでしょうっ!!

このアワードに応募した人たちはまさか審査が、
年をまたいで翌年になるなんて夢にも思っていないでしょう。
応募したのはあくまで、TAAF「2016」に対してなのですから。

私はアーティストでもクリエイターでもありませんが、物書きの端くれです。
作品に込められた想いや労力は、並々ならぬものがあることは容易に想像できますし、
お役所感覚で「来年も同じことやるから、いいや!」で済まされるものではないはずです。

創作には「その時」にしか表現できないことがあり、
また「その時」にしか評価できない価値がある
のではないでしょうか。

繰り返しになりますが、この分裂でどちらが正しいかはわかりませんし、
開催を懸念する報道が片側だけの情報を元になされていることも事実でしょう。
それでも東京都には、共催者としての責務があります。

以上の現状を踏まえて私からは、

●都から多額の公金が支出されている以上、傍観は許されないこと
●どちらが正しいかはわからないが、参加者・応募者に不利益が出ないよう対応すること
●イベント後は、しっかりとした総括の元に再発防止に努めること

を強く要望いたしました。
応募作品の審査については、手をこまねいてこのまま開催日に突入することがないよう、
なんらかのアクションはあるようなので、まずはそちらに注視していきたいと思います。

また続報があればお伝えしますね。
それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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