起業後押し、650万の生活費2年支給へ…政府
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20140728-OYT1T50162.html?fb_action_ids=1431151433840564&fb_action_types=og.recommends
>政府は、サラリーマンなどをやめて起業する人に
>年間650万円の生活費を最長2年間支給する制度を今年度中に始める。
以前から検討の噂があったこの政策ですが、
本気でやるつもりなんですかね…(絶句)。
まあ現在のところ、一部の技術系のみの話みたいですけど。
当然のことながら、起業には「リスク」があります。
それを取る覚悟があるからこそ、一部の選ばれし起業家たちが、
巨大なベネフィットと名誉を手にし、社会貢献をすることができるのです。
先日、松田公太参議院議員のフェロー勉強会で
「起業をしやすくするためには?」
というテーマでグループディスカッションを行いましたが、
起業家に生活費を出すなんて馬鹿げたアイディアは
どのグループからも一切出ませんでした(苦笑)。
■
政府の役割は起業の「リスクをなくす」ことではなく、
失敗した人が何度でも挑戦したり、社会復帰できる環境を整えることです。
具体的に言えば、今の日本社会では一度「正社員」の
サラリーマンをやめて起業に失敗したとすれば、
元の会社勤めに同条件で戻るのは極めて困難です。
転職もだいぶ一般的にはなってきましたが、
まだまだ新卒一括採用・終身雇用が大企業スタンダート。
正社員が事実上クビに出来ない日本の労働市場では、
能力重視で中途採用を行い人材を入れ替えることは困難ですから、
大企業勤めで先見の明がある優秀な人ほど
「こんな環境で会社をやめるなんて、リスクを犯すことはできない」
「会社にしがみついておくのが、一番賢明だ」
と判断することになります。
蛇足ですが、政治の世界に挑戦する(選挙に出る)のも同じです。
会社勤めをやめて、選挙に挑戦して落選した人がサラリーマンに戻るのは、
やはりとても難しいのが現実です。先行き暗いなー(笑)。
「正社員」「終身雇用」などという既得権益を守る労働形態はやめて、
自由に人が出入りできる労働市場が形成されれば、
生活費なんてあげなくても起業への挑戦者は増えると思います。
このあたりは、以前にも自分の政治コラムに書かせていただいたので、
よろしければこちらも御覧くださいませ。
規制緩和に失敗するアベノミクスはヤバイ
http://www.junkstage.com/syun/?p=489
もっとも、真の「起業家精神」を持つ人は、
どんな状況であろうとも起業をすると思いますけどね^^
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政府は、国民にどういう形で還元されるかも不透明な
筋の悪い政策に税金を投下するのはやめて、仕組みづくりで
起業をバックアップしてほしいと願うばかりです。
国政マターですが、労働市場の流動化は私が政治家として将来
成し遂げたい政策の一つなので、ニュースから取り上げさせていただきました。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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