こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。
皆さま、「ふるさと納税」はご存知ですよね。ご存じの方は多いと思いますが、
「地方自治体に指定して納税すると、特産品が返礼でもらえるお得な制度」
だと思っている方が大半ではないかと思います。任意の自治体に納税先を指定し、地方活性化の起爆剤として期待されていた本制度は、歪なインセンティブ合戦によって少なからぬ問題を生み出しています。
人気の『ふるさと納税』、自治体間格差最大70億円 : 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/topics/ichiran/20170207-OYT8T50041.html?from=tw
特に「割りを食った」形になっているのは東京都23区を始めとする大都市で、地方の名産品ラッシュに押されて税金が流出する一方という状況が続いています。
確かに23区などの返礼品を見るとぱっとしないものが多く、そもそも返礼品競争に参加していない自治体もあります(それはそれで正しい態度ではあります)。
こうした本来の「社会的意義」よりも、返礼競争が加熱してしまっているふるさと納税制度は、少しずつ修正をしていく必要はあるかと思いますが、そんな中で文京区が民間事業者とタッグを組んで画期的な取り組みをスタートしています。
命をつなぐ「こども宅食」で、1000人のこどもと家族を救いたい!
https://www.furusato-tax.jp/gcf/155
文京区にふるさと納税をすると、返礼品は一切ないものの、その税金は確実に子どもの命を救う取り組みに使われるという仕組みです。
そしてその取り組みの核となっているのが、「こども宅食」です。
数年前から、貧困家庭のこどもたちを中心に安価または無料で食事を提供する「こども食堂」という取り組みが注目を集めてきました。
しかしながら、貧困家庭は社会との「つながり」が完全に途切れている場合も多く、こうした場に出てこれる子どもたちばかりではないことから、支援者側からアウトリーチして(手を伸ばして)サポートをする一歩踏み込んだ仕組みの必要性が指摘されていたところです。
そこでこの「宅食」は文字通り、貧困家庭に食事を届けるというもの。そして「食事を届ける」行為をきっかけに、様々な社会とのつながりを取り戻していこうという試みです。
あー、駒崎さんがやってんのね。一部の人は救われるだろうけど、本当に問題のある家庭は社会との接触を断っているので、ほぼ不在。下手すると訪問で恫喝する家庭もある。保健師・児童相談所の訪問で実証済みhttps://t.co/hhODt74yYi @togemaru_kさんから
— io302 (@io302) 2017年7月20日
こちらの指摘にもある通り、確かにこの取組でもまだ「手がとどかない」家庭があるのは事実だと思います。児童相談所の訪問でさえ、トラブルが発生していることも重く受け止めなければなりません。。
それでも、今より一歩踏み込んだ支援を実現することで、一つでも多くの家庭・こどもたちが救われる可能性があり、私はこの取り組みに強く期待・支持をするものです。
そして文京区から始まるこの事例が成功例となり、私の地元北区や様々な自治体へと広がっていくことも、同時に期待したいと思います。
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実は私もこれまで、返礼品合戦になってしまった「ふるさと納税」には疑問と抵抗があり、東京出身ということもあってふるさと納税をしたことはありませんでした。
しかしながら、このような「目的指定」で、社会的意義のあるふるさと納税であれば、ぜひ私も実施を検討したいと考えているところです。
ふるさと納税の手間は、考えているよりずっと少ないようです。
詳しくはリンク先でご確認いただき、皆さまもこどもたちを救うために、返礼品をもらわないふるさと納税をしてみるのはいかがでしょうか。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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