こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。
ついに本日、小池百合子知事より市場移転問題についての方向性が示されました。
【全文】小池都知事「築地は守る、豊洲を活かす」市場移転問題について基本方針を表明(ログミー)
http://logmi.jp/213748
一部に「仮移転」「5年後に築地に戻る」「豊洲は物流拠点になる」などの誤った解釈・報道も見られましたが、もっとも重要なことは方向性として、中央卸売市場の豊洲移転は明確に示されたという点です。
(中略)
いえ、豊洲市場は新たな中央卸売市場としての機能、これを優先させます。そのうえで先ほど申し上げましたように、さまざまな物流の変化が来ております。
そういうなかにおいて、物流の機能をさらに強めていくということであって、豊洲に一旦移って、そのあと売却とか、そういう話ではございません。むしろ機能を強化するということを進めていきたいと思っております。
(上記ログミー文字起こしより抜粋、強調筆者)
実現が非常に困難である築地再整備という案に突き進み、豊洲市場を解体・売却するという私が考える限りもっともハードな道が回避され、豊洲市場をしっかりと「中央卸市場として」活用していくという方針が確定したことを、まずは率直に歓迎したいと思います。
同時に発表された「築地ブランドを守る」という点についても、まったく異論はありません。
しかしながら「守り方」には様々な方法がありますし、やり方次第では市場機能の分散問題や何より財源の担保など、多くの課題が待ち受けています。
小池 これにつきましては、例えば償還の問題が出てきますけれども、これについては今、精査をさせているところでございます。また、それによってですね、市場会計を痛まぬことのないように、また税金を新たに投入することのないような、そのような方策について今検討させたところでございます。
記者3 税金は投入されないんですか?
小池 さまざまな方法を考えて、ベストなワイズ・スペンディングでいきたいと思っております。
(同上)
築地の土地を売却をしないとすれば、当然のことながら、豊洲市場の建設費の償還が始まった際に財源の問題が生じます。また、築地の再開発に関しても土壌汚染対策や新築費用、移転費用なども発生するでしょう。
「いったい、いくらかかることになるのか!」
「むしろ、最大のムダ使いになるのではないか?」
という指摘や批判がすでに寄せられている点については、真摯に受け止めなければなりません。将来世代へのツケを残さないことが、市場のあり方を見直した目的だったのですから。
将来世代への負担を避けながら「築地ブランドを守る」、これをどうすれば実現できるのか。どのように達成していくのか。検証して決定していくのは、われわれ東京都議会です。議員たちひとりひとりです。
現在の構想では築地跡地は当面、環状二号線の開通と五輪の輸送拠点として活用され、再開発されるのは5年後ですから、実際には10年計画になる可能性もあります。
これから財源などの問題をどのようにクリアしていくのか。これを議会人としてしっかりと自らの頭で考え、自分自身の意見を持ち、それを知事や担当局に伝えて行かなければなりません。
私自身はまず何より、豊洲地区の風評被害を払拭するための対応に全力を挙げ、そして築地ブランドの守り方・再開発の方法論を、誰よりも厳格に調査・検証していくことをお誓いして、都議選に臨んでいきたいと存じます。
私は私のこれから出来うる、最大の努力をしたい。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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