こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
舛添知事が突如として、新宿区にある都有地を韓国人学校建設のために
韓国政府に貸与する方針を打ち出したことが議論を呼んでいます。
過去記事:
保育所より、障害児支援よりも韓国人学校?海外に熱心なあまり、都民が見えない舛添知事
明日締切の文書質問では、「韓国人学校に入学を希望したが、叶わなかった生徒数(過去5年分)の経年変化」「都有地を貸し出すことで得られる便益(賃料)」など具体的な数値を求めていきます。ヘイトだのサヨクだの双方のレッテル貼りには付き合わず、数値の議論で詰めていきたいところです。
— おときた駿(東京都議会議員 /北区選出) (@otokita) 2016年3月22日
で、本件について上記でTweetした通り、
数値的な根拠を求める文書質問を議会最終日に提出しておりまして。
こちらの回答が正式に返ってくるのは
次回定例会の初日になりますが、答弁調整の中で
おおむね東京都の回答スタンスについては判明しました。
私が本件で何より重要視しているのは、その「必要性」です。
「韓国人学校が手狭になっている」と朴大統領から要請を受けたそうですが、
それならばどれだけ、入学希望が叶わない人たちが都内にいらっしゃるのか?
この数値的な根拠がなければ、
韓国人学校の必要性を議論することはできません。
ですが結論から言うと、東京都はこの状況を把握していません。
いや、もしかしたら把握しているのかもしれませんが、
少なくとも議会答弁ですらその数値は出す気がないようです。
「外国人学校の入学者選抜は、各校の自主性に任せており、報告は受けていない」
とのことで、また各学年に現在何名の生徒が在籍しているかなどの情報も、
「非公表」のためお伝えできないという見解のようです。
5年間の入学希望者数の経年変化どころか、
1年分すら把握することができませんでした。。
(なお賃料についても、「今後の協議次第でまだ未定」だそうです)
■
ここからわかることは、少なくともただ一つ。
われわれ都民は、本当に韓国人学校が「手狭」なのかわからないまま、
数値的な検証も行えないまま、朴大統領からの要請を受けた舛添知事の一存で、
都民資産である都有地の貸し出しを是認しなければならないということです。
「都議会はなぜ、この知事決定を止められないのだ!」
というご意見を数多くいただきますが、
都有地に関して都議会の議決を必要とするのは、「2億円を超える売却案件」のみ。
それ以外については、知事決定で執行することができます。
(写真は知事の部屋より)
だからと言って、知事が独断ですべてを決めて良いはずがありません。
誤解を招かないために何度でも申し上げますが、
私は国際親善を否定するつもりは一切ありませんし、
韓国に対して悪い感情を持っていることもありません。
韓国人の友人だって沢山いて、みな聡明で気の良い人たちです。
日本と韓国が強い絆で結ばれることを、心から願っています。
ですが一方で、現在の日韓関係は一筋縄でいかないことも確かです。
韓国に対して、厳しいご意見や感情を持っている方々は大勢います。
これは現実として、率直に認めなければいけないと思っています。
だからこそ今、韓国との関係づくりに関わることは、より丁寧に進めていく必要があります。
しっかりと必要性の数値的根拠を示すことは、その最低限の条件と言えます。
なんら数値的な検証も行えないまま、他国の首長の要請に従って
都有財産を差し出すことに、どれだけの都民が得心できるのでしょうか。
せめて韓国政府から、「手狭」の論拠となっている数値を提出してもらうべきです。
むしろこの対応は日韓の友好関係どころか、反感を招く「逆効果」になりかねません。
私はそのことを、非常に強く危惧をしています。
■
「すべての人に支持される政策はない」
そう開き直る舛添知事の主張も、一面は真実なのかもしれません。
だからといって、都民を置いていくことは、断じて許されることではありません。
少なくとも過半数を超える都民には、納得できる説明を尽くすべきです。
確かに都議会の議決は必要のない案件かもしれませんが、
本件は次回の定例会でも取り上げ、一人でも多くの都民が納得できる
論拠の提示を求めていきたいと思います。
韓国人学校の件。仏人学校の前例があるのにおかしいという反論が知事などから出されていますが、そもそも自身の都市外交の手柄として都有地の提供を目論む舛添知事に多くの人が疑問を持っていることが根本原因であって、それをさも韓国に対する差別意識の問題とするのは、それこそ差別的では。→
— おときた駿(東京都議会議員 /北区選出) (@otokita) 2016年3月28日
フランス人学校に土地を提供した当時とは多くの社会事情が違うのは当然として、例えば来月アメリカに知事はまた大名出張されますが、それでアメリカンスクールへの都有地提供を約束してきたら、少なからず反発は起きると思います。自身の政治パフォーマンスに都有地を利用する、それが問題の根源。
— おときた駿(東京都議会議員 /北区選出) (@otokita) 2016年3月28日
もちろん、国際親善が無意味だと言うつもりはありません。それをどこまで都市外交で行うべきか、政治パフォーマンスでないとするならどれだけの実利が見込めるのか。そうした点をしっかりと追求していくのが都議会の役割だと思います。右とも左ともお付き合いはしていません。
— おときた駿(東京都議会議員 /北区選出) (@otokita) 2016年3月28日
舛添知事の都市外交に関わるスタンスについても、
以前に連続Tweetしたものをこちらに記録しておきます。
都市外交関連の過去記事はこちらにも↓
http://otokitashun.com/tag/%E8%88%9B%E6%B7%BB%E7%9F%A5%E4%BA%8B/
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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