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医学デマサイト「WELQ(ウェルク)」が全面非公開へ!人々の命を守る都の「健康安全部」も大活躍

日々のこと

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。

本日は本会議に先立つ総務委員会から始まり、東京五輪の会場決定をする四者協議や豊洲市場問題PT会議、そして夜はプライムニュースの出演と盛りだくさんでした。

注目度が高い四者協議についても触れたいのですが、今日はまずはこちらの話題から。

朽木誠一郎さん永江一石さんら多くの有識者から、

「あまりに医学デマがひどすぎる」
「そもそも記事がほとんどパクリばかり」

と兼ねてより問題視されてきた情報サイト「WELQ(ウェルク)」が、本日21時に全面非公開となることが決定した模様です。

DeNAが「#WELQ」全記事を非公開に。不正確な医療情報に相次いだ批判「深くお詫び」
https://www.buzzfeed.com/keigoisashi/welq-04?utm_term=.ysAAqpGo83

一度は問題のある記事を削除してサイトを存続させようと試みた運営会社(DeNA)ですが、さすがに逃げ切れないと観念したようです。

2016-11-30
https://welq.jp/

とにかくアクセス数を稼ぐために、とある成分が癌やインフルエンザ予防になる!などともっともらしく不正確&無責任な記事を書き散らしたり、挙げ句の果てには

「肩こりの原因は幽霊」
「家系ラーメンは風邪に効く」

などと言ったトンデモ情報までも高いアクセス数で垂れ流し、実際の医療現場にまで混乱をきたす状態になっていたのですから、事実上の閉鎖もやむを得ない…というより、上場企業としては完全に遅きに失した対応と言えるでしょう。

もちろんこの閉鎖に至るまでには様々な要因があったと思いますが、実は都の機関がここで大きな役割を果たしていました

それが冒頭のツイート内に出てきた、東京都の「健康安全部」です。

パクリWebスパムのウェルク(welq)はどのようにして誕生したのか(シリーズ第4回)
https://www.landerblue.co.jp/blog/?p=30247

こちらの永江さんの記事でも触れられているように、東京都には薬事などを担当する福祉保健局健康安全部という部門があり、文字通り都民の命に直結する情報を管理監督する彼らは、高い使命感をもって日々の業務に勤しんでいます

ただ、実際に販売を行うネットショップなどの情報には精通している彼らも、「情報サイト(キュレーションサイト)」というカテゴリはこれまでノーマークだったようです。

28日の午前中に私が連絡・相談するまで、この「ウェルク」の存在は把握されてなかったものの、サイトの概要と問題点を伝えると、

「こ、これは…(絶句)」

とその事態の大きさと悪質性を即座に理解し、すぐに対応の協議に入って下さいました。

そしてなんと、即日(28日夕方)で運営会社にコンタクトを取り、事情聴取のための来庁を指示したようです。

もちろん今後、どのような行政指導になるか具体的には未定だと思いますけども、このスピード対応には脱帽です。とかく

「対応が遅い!腰が重い!」

と(私に)批判されがちな巨大行政・東京都ですが、しっかりしているところもあるんですよっ!!(なぜか力説)

この都の迅速な対応が、少なくとも28日AMの時点では広告販売の停止・一部記事の非公開で逃げ切ろうとしていた運営会社に、方針転換をさせた一つの大きな要因だったのではないでしょうか。

「医学デマ」は命に直結する大問題です。一刻も早い対応が望まれるのは言うまでもなく、この結果はすべての都民のためにプラスになったと思います。

11/30 14:00追記:
健康安全部の対応については、取材をして下さった記事が上がっていました。

東京都、WELQ問題でDeNAを“呼び出し” 「同様な他サイトへの対応も検討」- ITmedia ニュース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1611/30/news084.html

しかしながら、これもまた多くの方々が指摘する通り、ウェルクの記事が表示されなくなったから終了・解決ではありません。

この運営会社は他のキュレーションサイトでも、同レベルの問題記事を量産している実態があり、確信犯的な運営体制に問題があると言わざる得ません。

例えば子会社の運営している「MERY」という女子向けキュレーションサイトでは、「パワーストーンがシミやシワに効く!」という危ない表現が掲載された記事が散見されます。

この抜本的な改善のためには、ウェルクが閉鎖したからといって終了ではなく、都の健康安全部は間口を広げて実態を把握し、運営会社に適切な指導を行っていく必要があります。

通販サイトと異なり、あくまで情報のプラットフォームという観点で見落とされがちだった「情報サイト(キュレーションサイト)」に対する行政指導のあり方についても、新たなガイドラインを作成するきっかけとなるかもしれません。

引き続き健康安全部などの関係機関と協力をしながら、適切な情報が掲載されるように、「ネット系議員」の本領を発揮して尽力していきたいと思います。

また進捗がありましたら、ご報告させていただきますね。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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