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都議会議員だけど、舛添前知事の「都知事失格」を読んでみた【書評】

日々のこと,

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

今さらながら、移動中に舛添要一前都知事の「都知事失格」を読了しました。

失礼ながら思ったより(?!)も読み応えのある本で、今後の都政を考える上で参考になる一冊だと思います。

舛添知事の著作はかの「舛添問題」の時に大量に読み漁りましたが、もともと大衆向けの本を精力的に執筆していただけあって、非常に「読ませる」内容になっています。

一方で中川淳一郎氏がレビューする通り、その大半が自身の「自慢話」に終始しており、都政に関係ない人が読んだら鼻につくことは間違いないでしょう…

読めば読むほど著者が嫌いになる不思議な良書
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/206757

>弁が立つだけに、一瞬同情しかけそうになるものの、突然自慢や他人への攻撃がその後入り、その同情心が失われるという、まさに「自爆テロ回顧録」である。

うーん、言え得て妙。

とにかく、いかに自分が美術や芸術に造詣が深いか、そのおかげで海外の要人からどれだけ高く評価されていたのかということに大量のページが割かれているのですが、いかんせんすべて自己申告なため、客観的に彼が評価されていたのかどうかは誰にもわかりません…。

一方で、政治資金でシルクの中国服を購入していたなど、芸術・美術に関係する様々な疑惑は華麗にスルー

舛添要一氏、『有吉ジャポンSP』に出演!
https://www.rbbtoday.com/article/2017/08/14/153864.html

これからはテレビ出演にも意欲を見せている舛添氏。やはりその胆力は端倪すべからざるものがある…のかもしれない。。

うーん、ロックだ。

なお、舛添都政の2年あまりを間近で見てきた私ですが、本著作の中で「へえ!」と思う点が2箇所ありました。

●知事を始めとする執行機関側の出席者は、議会中にトイレに行けなかった!

そんな取り決めにこれまではなっていたそうです。知らなかった!

そういえば確かに、議員たちと対面している執行機関側の出席者(理事者という)がトイレに行った光景は見たことがないな…。

舛添知事が就任1年後に、「これはおかしい!」と思って、中座できるルールを変えてもらったそうです。

それでも、トイレに行く理事者は見かけたことが相変わらずないけれど…

●舛添知事のアドリブ答弁は、クレームにより中止されていた!

舛添知事は就任当初、原稿に書かれていない答弁内容をアドリブで返す事が多く、それは非常に良い事だなーと私は思っていました。

就任1年後あたりから、極端にそうした「アドリブ答弁」がなくなっていったのが気になっていたのですが、

「アドリブ答弁を入れると時間が長引いて、議会が時間通りに終わらない!

というクレームを受けて、あえてアドリブを入れるのをやめていたんだそうです。それも知らなかった!

まあ、どこの党のどのあたりがこういうクレームを入れていたのか、なんとなく想像がつくあたりが「ザ・古い都議会」という感じであります。

多少時間が延長するくらい、別に良いのにねえ。

というわけで、夏休みに帰省などされている方は、帰りの移動時間に「都知事失格」のご一読などはいかがでしょうか?

曇りなき眼で見れば、舛添前知事へのイメージも変わるかもしれません…。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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