今朝のTBS「朝ズバ」で、横浜市が議員の
「費用弁償」を復活させたことが取り上げられ、話題になっています。
「費用弁償」とは、地方自治法の
「議員は職務を行うため要する費用の弁償を受けることができる」
との規定に基づき、各自治体が条例で支給方法や金額を定めているもので、
すんごく簡単に言うと主に議員に対する交通費支給です。
かつては公務で出勤する度に数千円を支給する、
日額支給制の地方議会が多かったのですが、
昨今の自治体財政状況の悪化や、議員特権への厳しい世論を鑑みて
完全に廃止、もしくは交通費実費支給に切り替えているのが一般的です。
横浜市でも、2007年に日額支給制を廃止したのですが、
今回これが千円~三千円(移住地による)という金額で復活するということで、
「時代錯誤だ!」「既得権益の復活だ!」
「いや、議員活動の充実のために必要だ!」
なんて、賛否両論が巻き起こっているわけですね。
しかしですよ。
そんな横浜市より、もっと時代錯誤な地方自治体が存在するのです。
そう、それこそが我が東京都!!
なんと東京都では、議員が本会議や委員会のために登庁する都度
特別区・島嶼部の議員は1日につき1万円
三多摩地区の議員は1日につき1万2千円
の費用弁償を受け取ることができます。
(さすがに自分で勝手に都庁に行くだけではもらえません。念のため)
私は9月、本会議と委員会が5回ありましたので、
写真の通り5万円が支給されました。
これはご覧のとおり封筒に入って直接手渡しされ、
非課税なのでかかった交通費以外はまるまる議員の懐行きです。
ちなみに私の最寄り駅、十条から都庁のある新宿までは
片道160円、往復で320円です。ということは、差額の9,680円は
そのまま収入になって超ラッキー!…って、いやいやいや!!
ただでさえ議員の高額報酬に厳しい目が注がれているのに、
見えないところでこんな制度がまだ残っているんです。
そもそも費用弁償は、「議員が無報酬の名誉職だった時代の名残り」
という説もあり、きちんと議員報酬や政務活動費が支給されている現代では
実費を除けばもはやまったく必要のない制度であると思います。
この費用弁償は条例で定められているために
残念ながら受取拒否をすることはできませんが、みんなの党所属議員は一致して
交通費実費を除いた金額はそのまま供託することを決定しました。
※供託
法務局にお金を預けておく手続き。
あくまで「預けておく」だけなので、議員を失職すると
戻ってきてしまうのですが、議員じゃなくなればそのまま寄付もできます。
こうした不合理な金額・制度を是正していくためには
議員自らが条例を改正するしかありませんが、
新聞報道などで大物都議会議員が
「費用弁償の性質は、交通費だけではない」
と堂々とコメントをするなど、
今のところ自浄効果は期待できそうにありません…。
(他にどんな性質があるんでしょうね?)
しかしながら、議会や議員を動かすのは常に世論です。
横浜市でも、一度は強い市民の声によって費用弁償が廃止されました。
ぜひ皆さま、街中で都議会議員を見かけましたら、
費用弁償についての意見を聞き、廃止や是正を訴えてみて下さい。
その声の小さな積み重ねが、必ず議会・議員を動かします。
我々も世論の喚起とともに、
議会の中からの訴えを続けていきます!
それでは、今日はこの辺りで。
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※
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今回の費用弁償に関する正式声明も掲載しております。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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