もっと、新しい日本をつくろう

まもなく議会スタート!「議案」ってなんだ?

都議会の話

秋の都議会(平成25年第3回都議会定例会)の日程が発表されました。

開会(本会議) 9月18日(水曜日)
代表質問      9月25日(水曜日)
一般質問      9月26日(木曜日)
常任委員会 9月27日(金曜日)から10月9日(水曜日)
閉会(本会議) 10月11日(金曜日)

東京都議会HPより
http://www.gikai.metro.tokyo.jp/schedule/plenary_session.html

基礎的なことからお話ししますと、東京都議会では
概ね季節に合わせて年4回の定例会が行われます。

春に行われるのが第1回定例会、通称「一定(いってい)」
初夏に行われるのが第2回定例会、通称「二定(にてい)」
etc..

ということで、今月から始まるのは「三定(さんてい)」というわけですね。
それぞれ会期は概ね三週間程度のようです。

「おめーらはなんだ、年間約80日しか働かねえのかよぉぉ!」

というもっともなご意見はあるかと思いますが、
この他にも常任委員会や特別委員会の公務がありますので
「絶対出勤しなければならない」勤務日はもう少し多いと思われます。

とはいえ以前にも書いたように、
会社員と違って決まったスケジュールがあるわけではない議員たちは、
自分たちで自発的に住民のために働いてこそ価値があるのだとも言えます。

さて、では議会では具体的に何をしていくのでしょう??
主な議員の役割は「議案の審議(議決)」と「質問」の2つになるかと思いますが、
今回は前者の「議案」についてご説明させていただきます。

「議案」というのは議会で議員たちが
賛成か反対かを是是非非で審議し、議決する案件のことです。

地方自治法に則り議案が分類されるのですが、
主なものとしては以下の通りです。

・条例案

条例(地方自治体における「法律」)を新しく作ったり、
改正したりすることを審議する議案。

※議員サイドから提出することも可能

・契約案

一定以上の金額を伴う契約について、是非を審議する議案。
例えば、公務員宿舎の建て替えや学校の補修工事など
大口の支出を伴う建設工事の契約をする際などに発生する。


なお、「一定の金額」は各自治体がそれぞれ条例によって定められるが、
東京都の場合は

「予定価格9億円以上の工事又は製造の請負」
「予定価格2億円以上の不動産若しくは動産の買い入れ若しくは売り払い」

・予算案

その名の通り、自治体の予算を審議する議案。
一定で議決され、すべての議案の中で最重要とも言える花形議案。

・決算案

その名の通り、自治体の決算を審議する議案。年末の四定で議決される。
予算同様の重要性を持つはずだが、国政同様、予算に比べるとイマイチ存在感が薄い。

・事件案

簡単に言うと、他のどれにも当てはまらないけれど議会の議決が必要なもの。

etc…

参考:地方自治法96条(荒川区HPより)
http://www.city.arakawa.tokyo.jp/kugikai/gikai_sigoto/jitihou_96.htm

これらの「議案」は開会の一週間前に提示されるのですが、
一つ一つを吟味していけば時間はいくらあっても足りませんから、
「提出予定案件」という形で一昨日、予め関係局よりレクチャーがありました。

今回の三定では条例案、契約案、事件案などで
合計20件ほどの議案を審議していくことになりそうです。

というわけで、ここから議員たちは各議案について
必要であれば関係局に説明を受け、資料を請求し、
一つひとつ時間をかけて精査していくことになります。

座学が苦手な自分にはなかなかホネが折れる作業ですが(苦笑)、
ベテランになってくると膨大な資料からポイントを見つけ出す技術もつくそうな。

長くなりましたが、冒頭のスケジュールに戻って当てはめますと、

開会(本会議) 9月18日(水曜日)
↑ここで正式に議案が発表されて、その審議が各委員会に付託され、

常任委員会 9月27日(金曜日)から10月9日(水曜日)
↑各委員会で該当議案についての細かい質疑応答や精査を行い、

閉会(本会議) 10月11日(金曜日)
↑この日に都議会議員全員で決議する。

という流れになります。

条例は都民にとって法律にあたり、社会を規定する大切なものです。
また、高額な契約案件について、皆さまの税金が適切に使われいるかどうか
議員が代表して厳しくチェックの目を光らせなければいけません。

初の議会がまもなく始まりますが、
しっかりと準備を進めていきたいと思います!

各議案の詳細については、公表され次第みなさまにお伝えしていきます。
もう一つの重要な活動、「質問」についても近いうちに解説予定です。

それでは、また次回!

個人献金のお願い
ボランティアスタッフご登録のお願い
音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

友だち追加
twitter @otokita
Facebook おときた駿
Instagram @otokitashun

ページトップへ