こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
昨年1年は厚生委員会に所属しておりましたが、10月からの1年間は
総務局や政策企画局を所轄する「総務委員会」の委員を務めます。
本日が事実上のスタートとなりまして、
各局から事務事業と報告事項の説明を受けました。
その報告事項の一つが「職員の給与に関する報告と勧告」。
毎年この時期になると東京都人事委員会から報告が出されまして、
それに基づいて職員給与の増減が議会で議論・議決されます。
15年ぶりの引き上げとなった昨年に引き続き、
今年の結論も
・公民較差解消のため、平均0.1%の「引上げ」
・特別給も、年間支給月数を0.1ヶ月分「引上げ」
です。
平成27年 職員の給与に関する報告と勧告
http://www.saiyou.metro.tokyo.jp/saisin_kankoku.html
これが議会で可決されれば、財政へのインパクトは
年間100億円から200億円程度の増額になると思われます。
■
昨年度の改訂にあたっては、私の所属する会派(当時4名)は
都議会の中で唯一この公務員給与の引上げに「反対」いたしました。
その主な理由となるのは、「公民較差」の実態です。
昨年の引上げも「アベノミクス」効果により民間給与水準が上がったため、
それに伴う改訂というのが主な理由になっていました。
しかしこの、民間給与水準というのが曲者です。
この比較における「民間従業員」の勤務先条件は以下の通り。
【比較方法】
企業規模50人以上かつ事業所規模50人以上の都内10,546箇所事業所を
調査母体とし、そのうち1,217事業所を無作為抽出して実地調査
このように比較的事業規模が大きい勤務先が対象となっており、
小規模企業・零細企業は調査対象となっておりません。
(自営業は、所得補足が難しいから仕方ないとしても)
さらに次年度には消費税の増税を控え(結局延期されましたが…)、
国民・都民生活に更なる負担が予想される中、職員給与の引上げでは
世論の理解を得ることは難しいのではないか…というのがその趣旨でした。
この時の「討論」全文は以下リンク先にて。
【平成26年度第4回定例会】上田令子 討論
http://your-party-tokyo.jp/activity/437/
ちなみに東京都職員の給与が秋の定例会で決定すると、
ほぼ自動的に都議会議員・東京都知事の給与も引上げられることになります。
我々と知事も、東京都の「公務員」に準じるというわけですね。。
■
改革政党から政治キャリアをスタートした私にとって、
いわゆる「身を切る改革」は重要な政策の一つです。
なんでもかんでもカットカットで、公務員のモチベーションを下げて
良いわけではありませんが、やはり重要なのは「納得感」でしょう。
現在の景況で、公務員や議員の所得が上がることに支持が得られるか。
本定例会でもその点に鑑みながら、
民間企業の水準を我々でも改めて調査していきたいと考えています。
11月には総務局が管轄する分野のすべてについて質問できる
「事務事業質疑」もありますので、東京都の総務委員会所轄分野にて
ご意見がある方はぜひとも、情報やご意見をお寄せくださいませ。
もちろんこれまで従事してきた厚生分野(児童養護や障害者政策)についても、
引き続き都議会議員の職責として取り組みを続けていく所存です。
それでは、また明日。
おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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Tags: 給与引き上げ