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都民ファーストの会に離党届を提出いたしました【訂正あり:離党届は受理されました】

日々のこと

こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

この度、私おときた駿は上田令子都議と2名で、地域政党「都民ファーストの会」に離党届を提出いたしました。

私は小池百合子知事を都知事選の前から応援し、知事が代表や特別顧問を務めた「都民ファーストの会」として活動をしてきた都議会議員です。

今回の決断に至ったことは、私の力不足・認識不足によるところでもあり、「都民ファーストの会のおときた駿」としてご期待をしてくださった皆さまに、まず心よりお詫び申し上げたいと思います。

誠に申し訳ございませんでした。

本日夕刻からの記者会見でもお話をさせていただきましたが、本ブログでも今回の決断に至った理由をしっかりとご説明させていただき、今後は信頼を回復するための行動に尽力させていただきたいと考えています。

以下、長くなりますが、ぜひ最後までご一読いただけますと幸いです。

離党という重い決断をしたのには、大きく3つの理由があります。

一つ目はまず、都民ファーストの会の運営方針に対する疑念、とりわけ公約の一丁目一番地であった、情報公開が極めて不十分である点です。

数度にわたる突然の代表交代に象徴されるように、55名も都議会議員がいるにも関わらず、いずれもわずか数名の役員によって、代表という最重要事項すら決められてきました。

これでは、いつ・どこで・誰が・何を決めているのかさっぱりわからないという、我々自身が批判をしてきた「ブラックボックス」状態に、自らが陥っているのではないでしょうか。

これは民主的な意思決定プロセスという観点からも、極めて重大な問題です。

こうしたことを許す規約自体も、代表や一部幹部の独裁が可能とされる極めて不完全なもので、早急な改正が必要であると考えます。

また、情報公開という視点からは、議員の言論統制・取材規制が行われていることも由々しき事態です。

議員によって程度差はあったものの、少なくとも私に関して言えば、ほとんどすべての取材・メディア出演を党本部によって規制され、事実上、メディアを通じた対外的な発信は不可能な状態に置かれていました。

議員が自分の考えを外部に伝えるのは、非常に重要な役割です。これを制限されれば、都民・有権者に充分な情報を伝えることはできません。

政党としてやってはいけない、致命的なガバナンスの失敗ではないかと思います。

新人が多く、未熟な組織であるため、ある程度のトップダウンや統制が必要なことは理解できます。

しかしながら、まだまだこのように公約である「情報公開」や、党内ガバナンスが不十分なまま、国政政党の応援に力をあげるようでは本末転倒・順番が異なるのではないでしょうか。

なお、こうした組織の内情については、もちろん中から改善すべく、私にできる必死の努力をこれまで重ねて参りました。

議員総会でことあるごとに発言をするのはもちろんのこと、9月中旬には具体的な改善項目を記載した要望書を役員会に提出しています。

こちらについては、荒木ちはる新代表が「何らかの形で取り扱いたい」という意思を見せて下さったことには、心より感謝を致します。

しかしながら結果として、この期日までに具体的なアクションはなく、検討や改善が先送りになる中、国政政党との連携・選挙に突き進むことになりました。

また、最近の総会では発言した後に、役員から「全員が集まる場で、批判的な発言をすることは慎むように」と諌められたこともあります。

こうしたことから、残念ながら現在の都民ファーストの会は、組織改革に後ろ向きなのだと判断せざるを得ませんでした。

私自身が何より大事だと考え、訴えてきた「情報公開」という公約が甚だ未達成な状況も、その状態で国政進出へと手を貸すことも、私には容認することができません。

2点目は、その国政政党「希望の党」への抵抗感です。

小池知事が代表に就任されて、急遽立ち上がった希望の党は、まだ具体的な政策すら発表されないまま、200人近くの候補者が発表されています。

右から左まで、主義主張や理念がまったく異なる方々が集まり、私にはどう考えても選挙目当ての野合のようにしか思えません

仮に私が都民ファーストの会に残るとすれば、この希望の党を姉妹政党として、無条件で応援しなければなりません。

それは私は政治家として、許容できる範囲を超えていると判断いたしました。

最後の3点目は、以上の2点も含めまして、小池知事の政治姿勢に私自身が疑問を持ってしまったためです。

必ずしも国政進出と都知事、二足のわらじを履くことが悪いとは思いません。

しかしながら現在の都政は豊洲移転問題や、オリンピック・パラリンピックなどの課題が山積しています。

そのような状況で、知事が国政進出に手をかけるのはいかがなものでしょうか。

何より知事自身が、地域政党都民ファーストの会の代表を、「知事職に専念するため」という理由で都議選の翌日に退任されています。

突然の発表でしたが、そういうことならと私は自分を納得させました。

ところが時期を待たずに、今度は国政政党を立ち上げて代表になるというのは、私は受けとめきることができません。

小池知事の以前の都知事は、3代続けて任期をまっとうされることなく、退任しました。

いま都民が何より望むことは、そうした都政を立て直し、都政に専念してくださる知事の存在のはずです。

足元の都民ファーストの会すら今でも情報公開、しがらみのない政治という目標をまだまだ達成できておりません。

そうした中で、新しく立ち上げる希望の党がそれをできるとは、私には思えません。

こうした知事の方向性・政治姿勢に、私は強い疑問を持ってしまいました。

都知事には、都民にお約束をした情報公開を始めとする政策を、まず都政から、都民ファーストの会から実現していただきたいと強く望むものです。

いずれにしましても、自らが創立メンバーとして立ち上げ、誰よりも愛した「都民ファーストの会」を去るのは、本当に忸怩たる思いです。身が引き裂かれる思いです。

中から変えようと、努力をしました。しかし、私の力不足もあって、その声が届くことはありませんでした。

この上は、「離党」という身を持った行動で私の想いが届き、小池百合子知事と都民ファーストの皆さまが変わられること。原点の、まさに都民ファーストな姿勢を貫かれることを、強く望むものです。

そして私自身は、異なる立場から皆さまにお約束をした政策を実現していく。

「たった数ヶ月でやめるなんて、辛抱が足りない」
「都民ファーストの会で選挙を闘ったのだから、議員辞職をしろ!」

などの厳しい声があることは承知しています。真摯に受け止めなければなりません。

一方で、私も選挙区で、自分の名前で当選してきたという自負もあります。

今後の行動で、皆さまから改めて信頼を勝ち得ていきたい。そのように考えております。

なお、事務的な状況をお伝えしますと、私の「都民ファーストの会東京都議団」の会派離脱は承認されたものの、地域政党「都民ファーストの会」への離党届は、収受されたのみで判断が保留になっているようです。

これはつまり、「離党」が許されず「除名」になる可能性がある、ということになります。様々な影響を考慮してか、この結論は総選挙が終わった後になるようです。

どこかで聞いたような話ではありますが、いずれにせよ離党届を出した身でありますので、結論が下されるのを粛々と待ちたいと思います。

※訂正あり【10月6日11:00】

本日朝に党から連絡があり、協議の結果、昨日付で離党届を「受理」したとのことでした。寛大な処置をしてくださったことに感謝いたします。

最後に、繰り返しになりますが、「都民ファーストの会」のおときたとして期待して下さった皆さまに、心よりお詫びを申し上げます。

誠に申し訳ございませんでした。

まだまだ未熟な政治家ではなりますが、今後も倍旧のご指導ご鞭撻を賜われれば幸いです。

それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 41歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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