もっと、新しい日本をつくろう

「それは議会の質問に馴染まないので…」とか言ってくるのは、すごい失礼だと思う。

都議会の話

てんやわんや!です!
なぜならば今月は、

・予算特別委員会 総括質疑
・予算特別委員会 締めくくり質疑
・厚生委員会(病院経営本部)質疑
・厚生委員会(福祉保健局)質疑

と、4回も質問(質疑)の出番があるからです。

過去記事:「質問」こそ、議員の花形?
http://otokitashun.com/blog/togikai/1587/

上記の記事のように、「質問」といってもその時までに考えて発言すればいいのではなく、
事前の答弁調整という名の気の長い闘いがあるため、すごーく時間がかかるのです。。

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本会議や予算特別委員会のような格式の高い場になると、
このような「質疑通告書」を期限までに提出するのですが、
提出した瞬間にほぼすべての局の担当職員がすっ飛んできて、

「先生、うちの局に関わる質問はありませんか?!」
「あるなら、すぐ出してください!早めにいただければ、いい答弁が返せますからっ!

という文字通りの矢のような催促が始まります。
ちなみに私、かなり質問内容は原稿形式で早く出す方の議員だと思いますが、
それによって良い答弁がもらえた記憶はあまりありません…(苦笑)

さて、質問があることを伝えると、
あの手この手で

「いまやっている以上のことは必要ありません」
「何ら問題なく、事業は円滑に進んでいます!」

というような、いわゆる「木で鼻を括ったような」答弁で済ませようとする
行政側との熱いバトルが繰り広げられるわけで、曖昧模糊とした表現によって
正面から答えようとしない態度には、時にイラっとすることも確かです。

こういう対応にしびれを切らして、怒鳴り声を上げるなどの
高圧的な態度を取る議員も中にはいるようですが、私は極力ロジカルに、
冷静に話しを進めていくように努力をしているつもりです。

…が、どーしても我慢できず声を荒げてしまうときがあります。
それが、

「先生、そういった質問は議会(委員会)に馴染みません

と言われるときです。
「馴染まない」という用語自体が浮世離れした行政用語ですが、
「相応しくない」「不適切」という意味の隠語です。これは遠回しに

「そんな質問を議会でするな、取り下げろ!」

と言ってるわけですね。
今回も某局にとある質問をする旨を告げたら

「予算委員会は大枠の議論をする場なので、そういった個別具体的な質問は馴染みません

と言われまして、

「こちらが何を質問するかは、あなたたちが決めることではありません!」

と、若干大きめの声で言い返してしまいました。
これ、本当に腹が立つんですよ…。

まず第一に、予算委員会の過去の議事録を読めば、
個別具体例から予算に関係ない信念の話、国政マターまであらゆる質問のオンパレードです。
こちらが、議事録を確認してないとでも思っているのでしょうか?

よしんば、私の取り上げる質問内容が「不適切」だったとしましょう。
でもそれは、委員会の委員長(=議員)が判断すること・議員同士で決めることであって、
質問を受ける行政側に大上段から指示されることではないはずです。

また過去には、

「先生のご指摘の点は、議会で取り上げられても一朝一夕に変わるものではないので、
 議会で質問されるのには馴染まないと思います」

と言われ、目がテンになったことがありました…。
行政の問題点を指摘しなかったら、議員の仕事って一体なんなのだ??!
一朝一夕には変わらない、なかなか行政が取り組まないから、議会で取り上げるんだっての。

とにかく行政は

「できません」
「やってません」
「データがありません」

ということを認めたがらないので、そういった点を指摘しようとすると
ありとあらゆる手段で質問を取り下げさせよう、変更させようとしてきます。

組織防衛論的にはわからなくはないですが、
そこで引き下がってしまっては一向に世の中に変化は起こりません。

数多の議員たちとの答弁調整をのらりくらりとやり過ごしてきた、
海千山千の行政担当者たちを、いかにロジカルに詰めていき「改善」への答弁を引き出せるか。
これぞ議員力・議員の腕の見せどころと言えましょう。

MXテレビも入る注目の予算委員会では、
「ムスリム来日者対応」「社会的養護・里親制度」「都債と基金」
などについて取り上げる予定です。今回も、鋭く暴れますよー!

またご報告させていただきます。
どうぞご期待くださいませ。それでは、また明日。

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音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

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