もっと、新しい日本をつくろう

「陳情」ってなんぞや?例えば、スクールゾーン

都議会の話

議会活動以外にも、住民の方々の具体的な
行政へのお悩みを聞くのも議員の仕事の一つです。
そういったものをまとめて「陳情」と言います。

議会に具体的なアクションを求めて提出する正規の陳情の他にも、
ふらっと事務所や控室に住民の方々が来て、相談していかれることもあります。

そうは言っても、具体的にどんな相談がくるの?
んで、議員さんは一体なにをしてくれるの??

きっと皆さん知りたいと思うので(知りたいよね?!)、
具体的にいま私が動いている陳情をご紹介します。まさに進捗中案件。

「スクールゾーン」ってご存知でしょうか?
学校の近くに設置されており、指定の時間は
車両が通行止めになったり一方通行になったりするアレです。

schzone2

こういう標識で周知されています。
(適当な画像がなかったので、ネットより拝借…)

で、こちらのスクールゾーン。
ご覧の通り「土・日・祝日を除く」となっています。

ところが現在、ゆとり教育の見直しに伴って
土曜日に授業を行う学校も増えています。でもスクールゾーンの規制は
土曜日には適用されないわけで、児童の列の横を車が猛スピードで通り過ぎていく…

これ、危ないからなんとかなりませんか?
登校日の土曜日だけでも、スクールゾーンが適用になりません??

という陳情が、地元小学校のPTAから寄せられたと、こういうわけですね。
なるほど、それはおっしゃる通り。しかも私の所属は警察・消防委員会。
これはお役に立てそうだ!

…とはいっても、すぐにアクションするわけにはいきません。
ひょっとしてこれは、PTAだけの一方的な思い込みではないのか?
学校側や、地域住民との意思疎通はできているのか??

などをスクールゾーンが該当する自治会等にも確認し、
コンセンサスが取れていることを確認してから、
都庁の担当役人さんに持っていきます。

ここまでで、最初の相談から1か月くらい経過しました。
(なかなか、地域や自治会との調整には時間がかかるのと、
4月以降の登校日が確定しなかったのがその理由でして…スイマセン。)

ここまでくれば、すんなりと進むかなー?
と思ったのですが、やはりそうはうまくいきませんでした。。

・今のところ、文科省から土曜日授業実施やスクールゾーン適用についての通達が出ていない
・それがない中で、特定の学校だけ特定の日付(登校日)への適用は難しい(得意の横並び対応…!)
・かつて、都内でも特定の学校だけスクールゾーンの時間を変えたことがあったが、
 区内すべての小学校の承認を取り、区議会での議決まで行った

うーん、The★行政。。さすがにお堅い!岩盤規制!
確かに利用者(ドライバー)側から見れば、あそこのスクールゾーンは
土曜日に適用されているのに、別のところは走れるなんてなれば当初は混乱が生じるでしょう。

などの言い分はいちいちもっともではあるのですが、
そうはいっても今後実際に土曜日に授業は増えていく一方で、
事故が起こってからでは遅いのも事実です。

というわけで、正面突破のスクールゾーン適用交渉と、
文科省通達まで適用されない場合には看板の設置や、通学路の要所への警察官の設置など、
両面から登校児童の安全に向けて働きかけていきたいと思います。

以上、こういうものが「陳情」の一端ですよ、というご紹介でした。
皆さんも困ったことがあれば、身近な地方議員に相談してみてはいかがでしょうか?
案外、親切に対応してくれるかもしれません(こればかりは、議員によりますが…)。

ちなみに陳情のポイントは、「公私混同しないこと」です。

公益のための陳情であれば、それこそ政治家の力量発揮ですが、
個人的なお悩みや係争ならば政治家ではなく弁護士の出番となります。
ここら辺の区別が、つかない方が多いのは事実なんですよね…。

それでは、今日はこの辺りで。

個人献金のお願い
ボランティアスタッフご登録のお願い
音喜多駿

おときた駿
参議院議員(東京都選挙区) 40歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。
三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会)
ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)

友だち追加
twitter @otokita
Facebook おときた駿
Instagram @otokitashun

ページトップへ